採用予定者にFacebookのパスワードを渡すように要求しさえする雇用主に続き、それはFacebook自体からかなりのひんしゅくを買っている慣習であるが、ソーシャルメディア‘スクリーニング’が人事職の間では当たり前の慣習になっている。
CareerBuilderの調査によると、37%もの雇用主が、最終的な決断をする前に採用予定者をソーシャルメディア上でチェックしているというのだ。
雇用主は何を探しているのか?
採用予定者のプロフィールに分け入っていく時、彼らは次の5つのうちの1つを探している。65%は候補者が職業的に自分を売り込んでいるかどうかを見たいと回答し、51%は候補者が企業文化に合うかどうかを見たいと言い、51%は候補者の資質についてもっと知りたいと思っていて、35%は候補者が幅広く豊かな才能があるかどうかを見たいと思っている。候補者を採用しない理由を探す手段としてソーシャルメディアを使用していると言ったのはたったの12%だった。
この慣習に関与しているのはたったの37%かもしれないが、ソーシャルメディアプロフィールの盗み見が会社によって禁止されていると15%が言った事実がなければ、この数字はいとも簡単に増加する可能性がある。さらに11%は、現在は‘ソーシャルメディアスクリーニング’を使用していないものの、それを導入する意思があると言った。
過去数年の調査の数字を比較すると、候補者を検査するためにソーシャルメディアを使っている雇用主の数は、実際には減少しているように思われる。
CareerBuilderは、オンラインでの身元調査にソーシャルメディアを含めている雇用主の数が約45%だった2009年の調査を挙げている。CareerBuilderの2010年の独自調査では、候補者の検査にソーシャルメディアを使用することを計画していると言った12%に加え、その数字は50%を示していた。
Search Engine Journalは、53%の雇用主が採用予定者を調査する手段としてソーシャルメディアに目を向けていると答えた去年の調査を挙げている。
2011年の調査では、ソーシャルメディアが従業員のチャンスにマイナスの影響を与えたことは明らかだった。採用予定者の3分の1もの人が自分の資格について嘘をついていたのだ。
ソーシャルメディアスクリーニングはどのように被雇用者のチャンスをダメにするのか
今、ソーシャルメディアプロフィールをチェックしている雇用主の数は減少しているかもしれないが、CareerBuilderの最近の調査では、もし変わってないことが1つあるとしたら、採用予定者の仕事を獲得するチャンスをダメにし続けているという事実を示している。
採用マネージャーの3分の1が、ソーシャルメディアの監視が被雇用者が仕事を獲得しないことを導いていると言った。その理由は、挑発的あるいは不適切な写真の共有(49%)から、飲酒あるいはドラッグ使用に関する情報の共有(45%)、下手なコミュニケーションスキル(35%)、以前の雇用主に対する悪口(33%)、人種、性別、宗教に関する差別的な発言(28%)、資格に関する嘘(22%)まで多岐にわたる。
この慣習は候補者のチャンスをダメにするものとして知られているが、それは、ライバルを優位に立たせるという逆の影響も持っていた。29%の採用マネージャーが、候補者を採用するに導く何かを見つけたと言ったのだ。
逆の見方をすると・・・
では、雇用プロセスに関してソーシャルメディアはどのようにポジティブな影響を持つのか?
58%の回答者が、候補者のパーソナリティに好感触を持ったと言い、55%が、そのプロフィールは職業的なイメージを伝えていたと言い、54%が、自分たちが見つけた情報は候補者の職業的な資格を裏づけしたと言った。51%が、ソーシャルメディアプロフィールが候補者の興味関心の範囲を示して多才な候補者を見せたと言い、49%は素晴らしいコミュニケーションスキルを目にし、44%はそれが候補者の創造性を見せたと言い、34%が、他の人のオンライン上での推薦が違いを生んだと言った。
この調査は、公に共有されたコンテンツが誰からでも―それには、あなたがアピールしようとしている将来の雇用主も含まれる―簡単に見られるという痛いほど当たり前な事実を思い出させるものだ。
Facebookパスワードを要求することは確実に一線を越えているが、ソーシャルメディアユーザーは、特にFacebookが雇用主が最初に見る場所であるという事実を考慮して、公で見られることを意識すべきだし、プライバシー設定をしっかりと理解すべきだ。
65%の回答者が、Facebookを見ると言い、63%がLinkedInを見ていたが、Twitterを視野に入れていたのは採用マネージャーのたったの16%だった。
一つの慣習としてのソーシャルメディアスクリーニングに関して、CareerBuilderの人事部長Rosemary Haefnerはこう言っている:
“今日、ソーシャルメディアはコミュニケーションの中心的存在になっており、あなたは公になっているオンラインの人格を見ることによって相手について多くのことを知ることができる。しかしながら、採用マネージャーや人事部は、オンラインで見つけた情報が候補者のその仕事に対する資格に関連するかどうかに関して、注意深くよく考えた決断をしなければならない。”
このCareerBuilderの調査は、Harris Interactive によって、2012年2月と3月に2,300人以上の採用マネージャーとHR担当者に対して行われた。
ソース: 画像クレジット
この記事は、The Next Webに掲載された「Survey: 37% of your prospective employers are looking you up on Facebook」を翻訳した内容です。
しかしソーシャルメディアをチェックする理由で「挑発的あるいは不適切な写真の共有」や「差別的な発言」「飲酒あるいはドラッグ使用」の確認はまだしも(とはいえ酒好きな人にはありがたくない話かもですが)、「下手なコミュニケーションスキル」まで勝手に判断されるのには困ってしまうような。。。そもそもオンラインとオフラインで人格が違う人も多いですし。Facebookのような実名制でオフラインの友達中心に成り立っているようなネットワークであれば、そこまでの差はないのかもしれませんけど。
とにかく大変な時代になりました! — SEO Japan
SEO最新情報やセミナー開催のお知らせなど、お役立ち情報を無料でお届けします。