iPhone 5以降のAppleのモバイル製品をずばり予測

公開日:2011/07/26

最終更新日:2024/02/17

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iPhone5の発売前からiPhone5の様々なスペックの予測はもちろん次世代iPhoneに関してまで様々な噂が常に飛び交うiPhone。SEO Japanでもインフォグラフィックを紹介したこともありますが、今回はThe Next WebからiPhone、iPad含めたAppleの次世代モバイル製品に関する噂を紹介します。 — SEO Japan

今週、アップルの次回のiPhoneに関する噂が至る所で飛び交っている。その幾つかは過去の噂の単なる繰り返しであり、さらにiPhoneが薄く、そして、軽くなると言う内容だったが、中にはプリペイドの消費者に好まれる低性能なモデルになると位置づける噂もあった。しかし、最も多くの注目を集めていたのは、新しいiPodが3G回線を搭載すると言う噂であった。

iPhoneの“セカンドモデル”と言うコンセプトは、iPhoneが初めてデビューした頃から検討されてきた。当時、過去の電話機の戦略に慣れている人達がiPhoneを嘲笑する傾向が見られた。iPhoneが登場する以前は、上から下までマーケット全体を満たすのがセオリーであり、主要な電話機をはじめに例として提供し、次に妥協をして製品のラインナップの性能を下げていくのが主流だった。この従来型の考えにより、多くの人々がマーケットの底部にまで製品のラインナップを拡大しないならiPhoneは廃れると予測していたのだ。マイクロソフトのスティーブ・バルマーCEOもその一人であり、「iPhoneが大きなマーケットシェアを得られる見込みはない。絶対に無理だ。」と言う有名な主張を行ったのだ。

成長に伴う痛み

iPhoneが導入されてから5年が経過しようとしているが、iPhoneのモデルは今も一つのみである。iPhone 3GS等のその他のデバイスも通信業者の“売り上げ”を満たすためにリリースされているが、これは既存の製造プロセスでさらに利益を得るための一つの手段に過ぎない。しかし、iPhoneは十分に支持されており、先日の報告では、携帯電話の契約者の8.3%以上、そして、スマートフォンの契約者の26%がiPhoneを利用していることが判明した。しかし、改善の余地は十分に残されており、Asymcoのホラス・デディウ氏を含む専門家は、プリペイドのマーケットへの参入こそが、アップルが成長する上で大きな機会を与えると指摘している。

米国内のプリペイドのマーケットは魅力的とは言い難いが、アジアとアメリカでは大きな勢力を誇り、そして、ヨーロッパと中南米諸国でも大きなシェアを得ている。この巨大なマーケットは、アップルの出資者達を色めき立たせ、正規の契約を結べないプリペイドの消費者が購入することが出来る程度の安価な製品を立ち上げることが出来れば、大きな成長を同社にもたらすだろう。だからこそiPhoneの低性能版の噂が瞬く間に広がっているのだ。ビジネスと言う観点では理に適った戦略と言えるだろう。

しかし、このような噂は、ここ数週間で、薄くて軽いiPhone 5の“フラッグシップ”モデル、今年暮れの登場が見込まれる「IPad HD」、そして、iPod 3Gの話題に押され気味である。噂の多くは“この話題を熟知するソース”によって裏付けられているが、矛盾する噂もある。アップルの新製品の存在をここまで多くの人達が確信しているのはなぜだろうか?そして、なぜスケジュール通りに実現しないことが多いのだろうか?

道路は要らない

この疑問に対するとても単純な答えを提供しよう。アップルはデバイスのロードマップを企画しており、場合によっては、このロードマップは、iPhone 5、iPod Touch 3G、iPhone ライト、そして、iPad HDの遥か先にまで進んでいる。

言うまでもないことだが、アップルはプロトタイプのデバイスの作成においては極端なほど秘密主義を通す。最新の製品に関する情報が、アップルのデザインラボやエンジニアリングラボから漏れないように細心の注意を払っているのだ。しかし、私達は、大幅に規制された状態ではあるが、アップルがiPhoneのアンテナをテストする方法を目撃し、そして、映画「Objectified」のジョニー・アイブ氏のインタビューでデザインラボを少しだけ見ることが許された。この厳しく統制された状況下の瞬間以外には、アップルの徹底した秘密主義により、同社の新製品に関する確かな情報が漏れることはほとんどない。稀に大きな間違いによって新製品の情報が漏れることがあり、iPhone 4もその一つである。しかし、全般的にみると、アップルは新製品に関する情報を鉄のカーテンで閉ざすことに成功している。

アップルではエンジニアリングの大半は、ラボの中であっても、多くの規制が敷かれた状態で行われている。プロトタイプの開発に取り組み一部のアップルのエンジニア達は、iPhoneのケーブルをプロトタイプの内蔵を含むブラックボックスの中でつなげている。つまり、エニジニア達は、内部の構造の知識はあっても、どんな製品になるのかに関しては把握していないのだ。同様に、デザイン部門は、特定の部品をデバイスの中に収めなければいけない点は把握しているものの、当該の部品が何なのかは分かっていない。新製品が発売される前に全体像をつかんでいるのはほんの数名しかいないのではないだろうか。

それでも新製品の情報の一部はリークされている。しかし、アップル側が仕掛けた管理されたリークのこともある。稀ではあるが、新製品の知識を持つアップルの従業員を介してリークが行われることもある。時折、アップルの関係者からリークされることもあるが、「アップルと取り引きをしている人物」と表現されていることがある。業者かもしれないし、匿名で報道機関に見たことや聞いたことを漏らすVIPのゲストかもしれない。

このような噂は、アップルのデザインラボで起きていることに関する情報を得ていても、実際には出荷されない謎を明らかにすることがよくある。アップルがリリースする一つの製品や機能に対して、調査を行い、実行に移し、放棄するサイクルが何百回も行われる。iPhone、iPad、そして、iPodのような洗練され、完璧にデザインされた製品は、新しいことにチャレンジしなければ生まれてくるはずはない。そのチャレンジがうまくいくこともあれば、失敗に終わることもある。恐らく、現時点では、対応するテクノロジーが原因で実現していない製品のデザインは二桁に上るだろう。しかし、アップルは今後の製品の基本的なロードマップを策定しているはずである。

数週間前、所謂“アップルと取り引きがある人物”から間に一人挟んだ状態で、アップル本社で“透明”なディスプレイを持つデバイスのプロトタイプを見たと言う噂を耳にした。私は頷き、笑顔を作ったが、心の中ではただ単に注目を求めているだけか、あるいは、訪問をより派手に見せたかっただけだと思っていた。しかし、その数日後、スマートな透明のディスプレイのデザインを詳しく説明する特許がアップルに付与されたのだった。今アップルが取り掛かっている作業が現在の主力製品に反映されなくても、今後登場する可能性はあるのだ。

この点を考慮すると、もう一つの噂の情報源の存在についても触れなければならないだろう。それは部品メーカーだ。リークやソースからの噂と部品メーカー経由の噂の違いは、100%とまではいかないが、多くの場合、部品メーカーが注文を受ける部品自体が、アップルのカーテンの内部まで到達する製品の確かな判断材料になる。アップルの製造の規模を考慮すると、正確な情報がマーケットに届かない点は評価するべきである。

レティーナディスプレイを装備したiPad 2に関する噂は、iPad 2がリリースされる前に飛び交っていたが、アップルが8月に製造を強化しようと準備していると言う部品メーカーの報告によって最近再び注目を集めつつある。この噂は、信頼されているディス・イズ・マイ・ネクストのジョシュア・トポルスキー氏が綴ったエントリによってさらに信ぴょう性が高まった。トポルスキ氏は、次のiPadは、iPad 2に取って代わるのではなく、iPad 2を補う、2層の解像版であり、今年の暮れに発売されるとエントリの中で述べている。この件については後ほど検証していく。

先週の金曜日、オランダのブログで未確認の噂が飛び出した。この噂によると、今度のiPod Touchには3Gのチップが搭載され、セル方式のデータネットワークを利用することが出来るようだ。噂の源ははっきりしないが、アップルの未来のロードマップ、そして、プリペイド版の「iPhone ライト」の噂を考慮すると、理にかなっている気もする。

Gについて

このブログは、今度のiPod Touchにシムカードのスロットが搭載されており、「ISP」または通信業者からカードを買えば利用することが出来ると述べている。3GをiPod Touchに加える動きは、それほど驚くようなニュースではない。iPadが非加入のデータプランを用意したとき、誰でも予測することが出来たはずである。iMessagesのようなiOS 5の複数の機能を踏まえると、今まで以上に必要とされているのではないだろうか。

事実、6月のWWDCの翌日に、私は3GデバイスとしてiPod Touchをプッシュしていた。iMessagesの影響を考えることで私の思考回路はフル回転していたようだ:

iPod Touchが次に取るであろうステップは、非加入のiPadモデルでサービスが提供される3G(または4G、もしくはLTE)のデバイスの開発である。アップルは、非加入タイプで、デバイス間のメッセージ送信機能を搭載し、フェイスタイムを介して声および動画による電話を実現し、ユーザーにいつでも撤回し、別の通信会社に切り替える権利を与える、データ対応型のデバイスを用意しているのだろう。

それでは次のように考えてみよう: このようなデバイスがiPhoneだったらどうなるだろうか?

「ライト」と言う用語をiPhoneの後に加えると、この安価なiPhoneの噂の源がどこなのか見えてくるのではないだろうか。アップルのタッチスクリーンデバイスに関する噂をまとめると、iPad、iPad HD、iPhone 5、iPhone ライト、そして、iPod Touch 3Gに行き着くのだ。最終的に、最後の2つのデバイスは同じデバイスになると思う。iPhone ライトは実際にはiPod Touchの5世代に過ぎないのかもしれない。

iPod 3Gの噂の出所、そして、この噂が正しいかどうかは分からないが、次の世代の3G対応のiPod Touchが、プリペイドマーケット用の安価なiPhoneと混合されている点は明白である。現在のiPod Touchは、材料の経費が170ドルと見積もられており、3Gのチップを除き、iPhone 4と比べ、欠けている機能は、2つ目のマイク、質の高いカメラ、受話器のスピーカー、LEDのフラッシュ、コンパス、GPS、近接センサー、ミュートスイッチ、IPSスクリーン等である。アップルがマーケットに積極的に参入し、このような部品を安価に手に入れることが出来るなら(推測によると、既にこの取り組みを実現しているようだが)、通常の50%の利幅を乗せても、300ドル前後で販売することが可能なはずである。

「iPhone ライト」、そして、iPod Touch 3Gの噂との類似点に関する私の見解は、他の人達の見解とも一致している。9to5Macで、セス・ウェイントラウブ氏は、iPod Touch 3Gと“電話の部品”に関して説明している:

同じハードウェアを使い、GPS/3Gのベースバンドチップ、電話の配線、そして、頑丈な3メガピクセルのカメラを加えれば、その行き着く先は99%の確率でiPhone ライトである。iPhone Air?名前はどうでもいい。

インスタペイパーのクリエイターであり、ライターでもあるマルコ・アーメント氏もまた、低性能のiPod Touchの類似品は低価格のiPhoneになるのではないかと言うアイデアに賛同している:

噂されている薄く、軽いiPhoneは、見た目と部品の質がiPod Touchに近い、安価版のiPhoneのモデルであり、性能と容量が劣り、補助金なしの価格は300ドル前後だろう。

しかし、この3G付きのiPod Touchが、電話機と位置づけられていない可能性がある点も忘れてもらいたくない。契約なしの料金を支払った分だけ使う3Gのプランに関してiPad 2が切り開いた道をたどることもありうる。アップルは、時間を割いて、3Gデータプラン付きのiPod Touchをマーケットに出し、世界中の通信業者に非契約型のデータプランを持つ、ポータブルのプリペイド版の“ミニiPad”に対応してもらう必要がある。iPod Touch 3Gが年末に発売される可能性はあるが、プリペイド用の製品として安価なiPhoneが開発されることはないだろう。その代わり、アップルは今年中に少なくとも1種類のiPodの3Gモデルを開発し、主要な通信業者の間での4G LTEの浸透度によっては、LTEチップを持つ製品も発売するのではないだろうか。

そして、データのみのエコシステムを支えられるほど4G LTEが幅広く受け入れられる頃には、アップルはこの「iPhone ライト」と言っても過言ではない世代を1つか2つ開発し、4Gのデータオンリー版のiPhoneライトを発売する準備を本格化させるだろう。

最後に年末に発売されると言われているiPad HDの噂を検証していこう。

諦めよう

現在、iPadを苦しめる供給の問題が生じているため、iPad HDが今年の年末に間に合うとは思えない。今年、アップルはマーケットの需要を満たす台数のiPadを供給することに失敗しており、先週になってやっと出荷日の予定が早まったことが判明した。

今年の年末に発売されるデバイスに搭載すると見られているものの、実際には来年の年明けに登場するレティーナのパーツを購入しようとするアップルのモチベーションの裏には、この供給の問題が見え隠れする。ただ単に供給を増やしているだけである。先週投稿された興味深い クオラのスレッドには、アップルが競争をリードするために資金を投じる仕組みに関する素晴らしい情報が提供されていた。このスレッドは、「アップルが新しい部品の技術を他社よりも数ヶ月、または数年早く利用することが出来る」点、そして、「競合者はいずれ部品の生産技術でアップルに追いつくものの、そのころには、アップルは取り引きを行い、部品のプロバイダと交渉して割引価格で部品を調達することが出来るようになっている」点を基に展開されていた。

生産および導入のずっと前にレティーナディスプレイのパーツの供給網を構築する取り組みは、iPadの需要が証明されている現時点では、理にかなった戦略と言えるだろう。iPad HDをリリースする前に、iPadを求める消費者にiPadを提供する能力を大幅に高める動きは、アップルにとって得策である。現時点で十分な量のiPad 2を提供して、需要を満たす試みを行っている点を考慮すると、今年の暮れに様々なサイズのバージョンや3G設定のバージョンを含む、iPadのモデルを倍増する準備にアップルが取り掛かっている可能性は低い。

要するにどういうこと?

現時点ではっきりしていることは、9月に新しいiPhoneが発売される点のみである。本体が薄く、軽いデザインを採用し、新しいA5プロセッサによって稼働する可能性は高いはずだ。iPod Touchのリフレッショもまた可能性は100%に近い。このリフレッシュに3G無線や内部のアップグレードが含まれているかどうかは何とも言えない。

iPad HDも間違いなくいずれ発売される。iPadの進化において、スクリーンの解像度の高度化が次のステップとして考えられる。特にiPhone 4およびレティーナディスプレイのデビューを考慮すれば、この可能性は高いと言えるだる。新しいiPadが既存のiPad 2と共存するのか、または完全に取って代わる製品になるのかは判断が難しい。どちらかに賭けなければいけないなら、少なくともしばらくの間は2つのモデルが共存する選択肢に私は自信を持って賭ける。iPadファミリーは、iPhoneファミリー並みに拡大するかもしれないが、実際に店頭に並ぶのは来年の3月または4月になる可能性が高い。

この点は「iPhone ライト」の噂に関わってくる。アップルがさらに積極的な価格設定で完全に新しいiPhone製品を引っ提げてプリペイドの消費者の需要に応えることも考えられる。過去、アップルがマーケット全体を独占する欲求に身を任せたことが実際に何度かあり、iPodはその中で新しい部類に入る。3G対応型のiPod Touchの登場は、今後姿を現す「ライト」版iPhoneの前触れであり、現時点では実現の可能性はより高い気がする。

WWDCで発表されたiOS 5の新しい機能に着目すると、アップルの最後の一手が、通信業者にとらわれないデータオンリーのデバイスの製造である点は今まで以上に明白である。アップルは、すべての製品でiPadモデルを採用し、消費者がアップルのデバイスを好きな場所で購入し、世界中のあらゆる通信業者を通して、プリペイドまたはポストペイドで月ベースで利用することが出来るようにしたいのだ。これは同社が数年前から達成しようとしている目標である。

この目標が達成される時期は、iPod Touch 3G用のデータオンリーの契約をいかにまとめるか、4G LTEネットワークの成長と成熟、そして、十分な量の製品を提供し、消費者の需要を満たすアップルの力等、幾つかの要因によって決まる。アップルがこの難関を突破することが出来れば、その他のメーカーも便乗するだろう。ここ10年でモバイル業界に押し寄せた大革命を再び見逃したりはしないはずだ。

アップルの今後の数年間は間違いなく素晴らしいものとなり、プラットフォームに関わらず、すべてのモバイルデバイスのユーザーに影響を与えるだろう。

ソース: TUAWイメージ

ライター紹介

マシュー・パンザリノは、TNWの西海岸在住のエディターである。20年間開発に携わったキャリアの持ち主であり、モバイルテクノロジーへのこだわりは強く、TNWに最新で最高のテクノロジーのニュースと見解をもたらしている。ツイッターでフォローすることも、eメール:matthew@thenextweb.comで連絡を取ることも出来る。


この記事は、The Next Webに掲載された「Beyond the iPhone 5: The future of Apple’s mobile devices」を翻訳した内容です。

もちろん確証がない以上、あくまで噂に過ぎないのですが、流石に業界のプロ編集者の記事だけあって噂自体の信憑性も多少は感じられる点が多い記事でした。今後のApple、どこまで大ヒットを続けていけるのか気になります。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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