Pubcon 2015-2015年のSEOにおける変化についてまとめます。

公開日:2015/10/13

最終更新日:2024/02/16

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Pubcon 2015のセッションレポート第二弾は、Stone Temple Consulting社のエリック・エンジ氏によるセッションです。SEO Japanでもたびたび同氏の記事を紹介していますが(下部のコメントにリンクを記載しています)、2015年に主要なトピックとなった出来事をまとめてくれています。セッションの構成も簡潔で説明も丁寧なため、とてもわかりやすい内容でした。少々気が早いかもしれませんが、今年起こった出来事を振り返り、来年からの施策を見直すための参考となれば幸いです。– SEO Japan

原題:What Happened in SEO in 2015?

*記事内で”ダイレクトアンサー(アンサーボックス)”についての言及があります。Googleは”フィーチャードスニペット”と呼んでいるようですが(細かく言うと、”ダイレクトアンサー”の1種ということになりますが)、スピーカーは”リッチアンサー”と表現していましたので、そのまま”リッチアンサー”という表現を使用しています。

セッション概要

このセッションではOn-Page SEOとOff-Page SEOにおいて、2015年に変化があった内容を伝える。On-Page SEOで取り上げる項目は以下の通りだ。

On-Page SEO:1.モバイル検索(とその他)

モバイルゲドン
モバイルゲドンが起こったが、ファーストリアクションは”何も起こらなかった”、である。その後、調査を行った。4月17日の週に15,235クエリを調査し、5月18日に再度調査した。TOP10のランキングをモバイルゲドンの4週間後に確認したのだ。結果は、モバイルフレンドリーではないサイトの46%が下落していた。個人的には非常に大きな変化であったと思う。

App Indexing
App Indexingについての4つのステップを確認しよう。

  • HTTPディープリンクをサポートする
  • App Indexing SDKを追加
  • 実装の確認
  • 検索におけるパフォーマンスを促進

App Indexingによって、検索結果にアプリのコンテンツを直接表示させる機会を得るのだ。

A/Bテスト
リニューアルした内容はランキングに影響するか?ランキングだけでなく、CTRに影響するかもしれない。A/Bテストをシステマティックに運用する体制を整えよう。トリップアドバイザーは頻繁に行っている。テストを積み重ね、実装を繰り返すことによって、全体のパフォーマンスを上げる。

Hreflang
同一言語が複数の国で使われている場合や、複数の言語が同一の国で使われている場合などがある。設定の際は、言語のみの設定か言語と国の設定にすること。言語の設定は”ISO 639-1”のフォーマットを使用し、国の設定は”ISO 3166-1 Alpha 2”のフォーマットを使用する。また、それぞれのページにリンクを相互に張ること。

On-Page SEO:2.TwitterとSEO

ツイートとインデックス
GoogleがアクセスできるTwitterのリソースは限られている。我々はGoogleの検索結果における、ツイート数の調査を行った。138,000ツイートを対象とし、2015年2月と6月に、つぶやいてから7日以内のインデックス数を測定した。結果、6月のインデックス数は、2月と比べ、466%(0.6%→3.4%)も増加していた。

フォロワー数とインデックス
Googleはオーソリティのあるユーザーのツイートをインデックスする傾向があるようだ。フォロワー数が多ければ多いほど、よりGoogleにインデックスされていた。もしあなたのアカウントがインフルエンサーでなければ、インフルエンサーにツイートしてもらうようにすると効果的だろう。

On-Page SEO:3.リッチアンサー

リッチアンサーの表示機会
“iPhoneのリセット方法”などの質問形式のクエリで検索し、リッチアンサーが表示されるかどうかの調査を行った。サイドバーでの表示と、そうでない表示(検索結果に含まれる表示)に分けて計測した。2014年12月と2015年7月の表示数を比較したところ、二つの表示で増加していた。(サイドバー:30.4%→38.9%、サイドバー以外:22.6%→31.2%)

オーソリティとトラフィック
また、リッチアンサーとオーソリティの関連性は低いと思われる。例えば、
”What is a rfp(request for proposal)”というクエリでリッチアンサーとなっている元のサイトのDA(Domain Authority)は47だ。トラフィックは、リッチアンサーに表示されると増加し、表示がなくなると落ちた。タイトルタグがリッチアンサーに含まれ、そこから流入があったのだ。

別の例では、DAが38で検索結果では5位のサイトがリッチアンサーになり、
”More items…”が表示される形式だった。こちらの例でもトラフィックは増加している。共通して言えることは、クエリに対してシンプルなアンサーを掲載したことだ。

リッチアンサーとして表示されるために
では、どうすればリッチアンサーに取り上げられるのか?実験をしてみた。まずは、一般的なクエリ(How to ○○)をリスト化する。その答えとなる動画を公開。説明文もしっかりと記載する。また、How to以外にも価値のある情報も含めた。Google+でシェアし、
Search ConsoleでURLを送信。結果、3日後にリッチアンサーとして取りあげられた。

リッチアンサーになるためには、付加情報を記載するのが非常に重要だと思う。また、TOPページにアンサーを載せなければいけないというわけではない。それについての証拠はない。サイト内でアンサーを設置する箇所は関係ない。また、構造化データのマークアップとの関連性も見られなかった。

Off-Page SEO

ここからはOff-Pageについて。以下の項目についてお話する。

Off-Page SEO:1.ソーシャルメディアとSEO

ソーシャルからのデータ
ソーシャルプラットフォームからのリンクはNoFollowのリンクだ。また、ソーシャルからのデータは検索エンジンにとって重要なのだろうか?Chartbeatのデータによると、ソーシャルシェア数とシェアしたユーザーが実際に記事を読んだか、についての関連性はない。ノイズも多い。シェアとエンゲージメントの関連性はほぼないだろう。つまり、検索エンジンにとって信頼できる値ではないのだ。

ソーシャルの効果
しかし、ソーシャルメディアでの共有はリンクを発生させる可能性がある。シェアされることでトラフィック、リンク、新しい購読者をもたらす。しかし、保証されたものではない。

ペイド・ソーシャル
ペイド・ソーシャルの場合は、ターゲット性は高くなる。そのため、メディアへのコンタクトリストを作成しよう。どのメディアが自分のターゲットをカバーしているか、それを把握するのだ。

Off-Page SEO:2.コンテンツのタイプ

コンテンツの種類
MozとBuzzsumoのリサーチプロジェクトは興味深い。コンテンツの長さ別に、シェア数とリンク数の関係性を調べた。結果は、コンテンツの量が多いと、シェア数とリンク数が多い傾向となった。

シェアされやすく、リンク数も獲得しやすいタイプのコンテンツとはどういったものか?上記のMozとBuzzsumoの調査によれば、以下の3つのタイプのコンテンツがそれに該当する。

  1. 意見を伝える、ジャーナリズムのある内容
  2. 調査によって裏付けの取れている内容
  3. 長文のコンテンツ

Off-Page SEO:3.コンテンツマーケティングのエコシステム

コンテンツマーケティングの仕組み
コンテンツがSNSでシェアされ、さらに他の媒体へと流れる。リンクビルディングはもはやゲームとなってしまった。エコシステムを打ち負かそうとする考えは捨てるべきだ。

ソーシャルでのシェアはオーディエンスを構築する。そして、オーディエンスが多ければビジビリティが増加する。インフルエンサーはオーディエンス数が非常に多いため、このプロセスをを加速させる存在と言える。

インフルエンサーとの接触
つまり、インフルエンサーとの関係性を構築できれば非常に有利に働くと言えるが、どうすればよいだろか?彼らにリーチする方法をまとめてみた。

  • 彼らが書いた記事は全て読む
  • ソーシャルメディアで彼らをフォロー
  • 交流を開始
  • 相手を急がせない(忍耐強く)
  • あなたのことに気が付いてくれるまで待つ
  • 関係性が深まってきたら、彼らとコラボできる提案する

無事にインフルエンサーとの仕事ができれば、あなたの強力なパートナーとなるだろう。

個人的にはTwitterのインデックス調査が非常に興味深かったです。簡単に結論付けるのは間違いかと思いますが、Webページにおけるリンク数のように、Twitterのフォロワー数もカウントしている可能性はあるかもしれません。今回の内容の一部は別記事でも紹介しているため、ご興味のある方は、ぜひそちらも確認していただければと思います。(リッチアンサーについてコンテンツについて1コンテンツについて2

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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