私は、もしもキャリー・ブラッドショーがテレビのスクリーンに登場したのが1998年ではなくて2010年だったなら、彼女はブロガーだったのだろうと常々思っている。けれども、彼女が登場したのは2010年ではなかったため、彼女は架空の『ニューヨークスター』という新聞にコラムを書いていたのである。
確かに、ブログが登場する前には、新聞のコラムがあった。そこでは読者は応答したり良いコンテンツを共有したりすることはできなかった。きっと‘ブロガー・キャリー’は大きな成功を収めていただろう。
キャリーとその仲間達の言葉は、パーマリンクの石碑に刻み込まれることはなかったが、彼女達のメッセージは生き続けている。キャリーはインターネットが大の苦手でAppleのPowerbookを記事の入力にしか使わなかったという事実にもかかわらず、セックス・アンド・ザ・シティからものすごい勢いで生まれた教訓やアイディアや現実の引用句は、私達Copybloggerに直接訴えかけるのだ。
“誰かと寝ちゃうとね、突然全ての危険信号を正当化し始めるのよ。”
さて、あなたが自分のクライアントや読者や他のブロガーと(定期的に)寝ていないことを願う。一般的には、Copybloggerの釣り餌はセックスではなくて、お金だ。お金や製品の懇願は、時にブロガーやそのライティングを弱らせるような影響を与えることがある。去年、TechCrunchのインターンがブログ記事の見返りにノートパソコンを要求して山のようなトラブルを起こしたのもその例だ。
しかし、危険信号はどうしたのか?キャリーと仲間達にとっては、セックスが彼女たちの目をくらましたが、ブロガーにとっては、それがお金なのだ。危険信号とは、道徳的に許されないようなブログを書く姿勢から、悪いSEOを実施しているブログや、危害を及ぼすかもしれない製品の販売や酷い広告文に賛同することまで様々だ。私達は、これらの危険信号を収入のために正当化するのだろうか?とんでもないぞ、私達は収入を正当化することを正当化することさえあるのだろうか?
“デートにもち込むために必要なことはたった1つ・・・別のデートをすることよ。”
全くその通りだ。あなたはどうやって自分のブログにトラフィックを獲得するだろうか?トラフィックを利用する。あなたはどうやってゲスト投稿の機会を得るだろうか?ゲスト投稿を利用する。あなたはどうやってTwitterでフォロワーを増やすだろうか?Twitterでたくさんのフォロワーを持つことだ。あなたはどうやって自分のブログにインバウンドリンクを獲得するだろうか?より多くの人にあなたのブログについて伝えるクオリティの高いインバウンドリンクを持つことだ。
このコンセプトは2つの事実に基づいている。1つ:人は人の後に続く―全ての人ではないが、大部分の人がそうだ。Copyblogger.comが素晴らしいブログだと聞けば、立ち寄って覗いて見る。そこに10万人以上の購読者がいると自分も購読する。なぜなら、他のみんながこのブログを素晴らしいと考えているのなら、そうであるに違いないと考えるからだ。
2つ:成功が我々を良い気持ちにさせる。あなたが良い気持ちの時、物事がうまくいっている時にそれは分かる。恋をしていることを考えてみるのだ―あなたはハンサムに見え、痩せているように感じ、髪形も決まって、‘輝き’をまとっている。ブログで物事がうまくいっている時には、それは人から人へと広がって行く。あなたのライティングは流れ出て、コメントは長くて思慮深く、サイドバーはスタイリッシュな広告で埋められ、質の高いインバウンドリンクが流れ込んでくる。そしてこの全てが人々にあなたとの関わりのレベルをステップアップさせるのだ。彼らはあなたの成功のそばにいたいと思い、それに引き付けられ、あなたの勢いが自分達にも影響を及ぼすことを願っている。飛んで火に入る夏の虫。
“ああすれば良かった、こうすれば良かった・・・”
あなたは、ブロゴスフィアの動きが早いことに気が付いているだろうか?最近誰かが私に言った。“そう、全てのものはすでに作られている―でも私達が作ったものではない。”それは、全てのことはすでに書かれていると言うブロガーの苦しい言い訳だ。私にとって、それはアルファベットにある全ての文字はすでに使われているからもう書くものは何も残っていないと言っているのと同じだ。冗談でしょう?
あなたは、唯一無二の存在だ。もしろん、途方もない数の人達がすでにSEOや帽子や星占いについて書いている。しかし、あなたの経験と意見と背景を伴ったあなたにしかないものがあるのだ。それを書くのだ。他の誰かの署名欄の下に自分のアイディアを目にすることを楽しみに生きてはだめだ。ああすれば良かった、こうすれば良かったと言わないこと。閃きの瞬間を掴むのだ。それを書き、配信し、自分のコミュニティと共有する。ブログを書くことは、私達に365日24時間私達それぞれの機会の瞬間を提供してくれるのだ。それをものにするのだ。
“誰もがバットマンはグリーン・ホーネットに勝てると思っていたけれど、グリーン・ホーネットが勝った。なぜなら彼にはカトーがいたから。”
ブログは、弱者にとって、全ての人間にとって、‘名もない人’にとって、究極のプラットフォームだ。あなたはバットマンになって勝つ必要はない―グリーン・ホーネット(註:アメコミのヒーロー。カトーという日系人の相棒がいます。日本ではマイナーですがアメリカでは人気があり、テレビ版のカトーはブルース・リーが演じていました。今夏、映画版が公開予定です。)にだって闘うチャンスはあるのだ。そう、私達の世界には有名ブロガーがいるが、毎日新しい人が‘出世している’。2年前は、Twitterについて聞いたことある人なんてほとんどいなかったことを覚えているだろうか?ブログは、破産して落ち込んでいた女性が料理研究家ジュリア・チャイルドの料理をブログで作り続けた結果、それが書籍化された上に映画までついてくるなんてことを可能にしたのだ。さらに、数人の男性がオンラインカレッジの卒業記念アルバムをつくり、それから数年以内には何億兆ものユーザーの写真と情報を所有するまでに成長した。私達みんながスーパスター界に手が届くわけではない中、私達の多くは、優れた製品の販売や、サービスビジネスのプラットフォームや、広告トラフィックのために自分達のブログを活用するのだ。
そして、忘れてはならないのが、グリーン・ホーネットの秘密兵器だ。そう、カトーだ。助手であり、友人であり・・・ああ、もしかするとジョイントベンチャーのパートナーかもしれない。ブログを書くことは、単純に1つの仕事ではない。私達には読者が必要だ。私達にはコミュニティが必要だ。私達には指導者が必要だ。もし私達が本当にラッキーなら、私達をサポートしてくれ、私達に読者を送ってくれ、私達を応援し、世界中にいる大使として役に立つ、少数の仲間やパートナーを手にする。私達は彼らにも同じことをする。私はあなたのことは分からないが、もし私がバットマンに対抗することになったら、自分の味方にカトーが欲しい。
“花はね、「あなたは死んだのよ。さあディスコで踊りましょう!」だなんて言わずに、「ごめんなさいね、あなたを愛してるわ」って言うものなのよ”
ミランダの母親が死んだ時、シャーロットは棺桶に入れる花を送った。もちろん、それはうまくいかなかった。ここに登場する問題点は二つある。1つ目は適切であることに関する。自分の観衆とコミュニティを知り、あなたが書いているブログを知り、製品やサービスやあなたが売っている相手のことを知るのだ。もしあなたが話を聞いて状況を把握する時間を取らなければ、あなたが全く不適切なメッセージを送る可能性は高い―他のみんなはジーンズをはいているのに自分だけタキシードを着て学校のダンスパーティに登場するようなものだ。
2番目の問題点は、シャーロットは花屋に自分がどんなタイプのフラワーアレンジメントを探しているか具体的な指示をしたため、彼女は花屋がそれを聞いてちゃんと理解したと信用していたのだが、実際はそうではなかったのだ。ブロガーにとっては、広告文を書くために雇ったライターや、情報ルートとして頼りにしているゲスト投稿者や、私達を宣伝してくれる他のブロガー達を信じなければならない。これらの人達は、彼ら独自の個性と意図を持ち込む。時に彼らのアレンジメントがぴったりくることもあれば、それが大失敗になることもある。あなたが彼らを頼りにするときには、リスクも計算することだ。
“一夫一婦制は素晴らしいわ。他の人間との深い深い繋がりをもたらしてくれるし、それに足の毛をそんなに剃る必要もないんだもの。”
一夫一婦制は、粘性の極みのようなものだ。それは、あなたがとても魅力的な誰かを見つけてその人と一緒にいたい、いつもその人だけといたいと思った時に起こる。私達はみんな、ブログにもその粘性が欲しいのだ。人々が毎日きちんと読んで、本当に好きだからTwitterやFacebookやStumbleやDiggにいる友人全員に私達のことを話す、そんな粘性を。そして、私達のコンテンツやデザインや価値に同じくらい粘性がある時、私達が本当に手にするものが、読者との深い深い繋がりなのだ。私達は信頼を手にし、双方向のコミュニケーションを手にし、願わくば売上げも・・・。
この引用句の最後は、近くに寄って見ることに値する。あなたがブログの足の毛を剃るのをやめれば、つまりコンテンツを腐らせたりタグを怠けたりUIを妥協したりすれば、あなたがその関係の粘着性を弱めてしまう可能性は高くなる。あなたの価値は読者の目から見て下がるだろう。もちろん、あなたが何回か剃るのを忘れたり、もしくはちょっとだけ不精ひげを生やしただけなら、誰も顔色一つ変えないだろう・・・でも、もし私があなただったら、編み込めるほど毛が長くなるまで放っておくことはしない。
これらは生きる上、そしてブログを書く上での言葉である・・・
もっとセックス・アンド・ザ・シティについて話したい?私もだ。
作者について: バターをこよなく愛し、言葉遊びを好み、マーケティングライターでありゴーストライターでもあるJulie Roadsは、Writing Roadsのオーナー/創設者である。彼女をTwitter @writingroadsでフォローしよう。
この記事は、Copy Bloggerに掲載された「The Sex and the City Guide to Blogging
」を翻訳した内容です。
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