モバイルデバイスが私たちのオンライン仕様のあり方を変えていることは広く認められているが、リサーチ会社Nielsenによると、この大変革は世界のソーシャルネットワークユーザーの半数近くが携帯電話を介してサイトを訪問しているのを目にしており、特にこのトレンドはアジア太平洋で最もよく見られるということだ。
この会社から無料提供される今度の‘ソーシャルメディアレポート’の統計データによると、APACのソーシャルメディアユーザーの59%が、Twitter、Facebookやその他のサービスに直接モバイルデバイスから接触している。それは、50%という閾値を超えているということだけでなく、世界全体の平均よりも12%高く、ヨーロッパとアメリカにおける33%の2倍近いことからも注目に値する。
APACにおける高いモバイル使用は、この大陸が、インターネット接続をした大衆におけるスマートフォン所有の割合が最も高いという結果と相関している。
2月に56ヶ国にわたる28,000人のオンライン消費者に世論調査をし、12月頭に公開予定のこのレポートでは、スマートフォン所有者の比率はAPACがトップ(44%)で、ヨーロッパ(31%)と北米(30%)をかなり上回っていることが分かった。
Nielsenの調査結果を検討すると、たくさんの注目に値する点が浮上する。APACはインターネットユーザーの調査となると優勢ではあるが、スマートフォンは今でもかなりニッチだ。1年古いかもしれないが、リサーチ会社Vision Mobileの2011年の調査では、アジアでのスマートフォン普及率はたったの19%で、アメリカ(63%)とヨーロッパ(51%)にだいぶ遅れをとっていることが認められた。
これらの結果は、スマートフォンの所有はまだアジアでは主流ではないが、これらのデバイスを持っている人たちはそれにかなり愛着を持っているということを表している。なるほど、アジアにおけるスマートフォン所有者は、PCをすっかり飛び越えて、スマートフォンがメインのWebデバイスになっているのかもしれない。
Nielsenは、シンガポール、インドネシア、中国、韓国、香港ではソーシャルネットワークユーザーの60%以上がモバイルを介してアクセスしていると記録している。実際のスマートフォン普及率(人口に対する)は、普及率の低いインドネシアから60%以上にもなる韓国まで、様々だ。
“ソーシャルメディアは史上最速で成長しているメディアで、今日では5人のインターネットユーザーのうち3人がそれをグローバルに使用する”と、APMEAのNM Incite Managing Director、Yasir Yousuffは言う。“アジア太平洋の消費者によるソーシャルメディア使用は、世界の他の地域よりも高く、インターネット使用可能なモバイルデバイスの所有と依存が増加している。今後私たちは、クロスプラットフォームの動きとモバイルソーシャルメディアエンゲージメントの爆発的増加を目にするだろう。”
ソーシャルメディアの影響はどうなのだろうか?アジア区域においては、ソーシャルサイトが消費者の購入決定、特に電子機器周辺に影響を与えることに“大きな役割を果たす”と、Nielsenは予想している。その調査サンプルを集計したところでは、ソーシャルネットワークを使用しているアジア人の50%以上がTwitter、Facebook、オンラインの製品レビューなどを基に影響を受けるだろうということだ。
ソーシャルメディアの影響は長い間成長要因だった―TwitterとFacebookが共に広告ビジネスを築いているように―が、“ポジティブなソーシャルメディアセンチメントと購入しようという実際の意思の間に直接的な関係”が浮上している、とYousuffは言う。
つまり、アジアを遅れていると見なしているブランドと広告主は、そのアプローチを考え直す理由があるのだ。
Nielsenは、来月には完全なレポートを公開する予定でいるため、私たちはその時にもっと詳しいことを知ることになる。この調査では、年齢と性別は各国のインターネット消費者の典型となるように加重されており、誤差は0.6パーセントの範囲内であるということだ。
見出し画像:THOMAS COEX/AFP/Getty Images
この記事は、The Next Webに掲載された「Report: Half of people that use social networks do so from mobile, Asia leads the way」を翻訳した内容です。
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