Matt McGee(Editor In Chief, Search Engine Land & Marketing Land,@mattmcgee)
Maile Ohye(Senior Developer Programs Engineer, Google Inc., @maileohye)
昔と今の検索
かつて、検索エンジンはユーザーを追いかけていた。ランキングや検索結果はその後に続くものだった。さらに、Webサイトは検索エンジンを追いかけている状況であった。しかし、2016年の現在、ユーザーはカスタマー(顧客)となり、細分化が進んでいる。そして、”検索エンジン”、”Webサイト”、”カスタマー”、の全体でエコシステムを形成している。
人間性が新しい経済に燃料を与える。(by Seth Godin)
コンバージョンの新しい定義(by Avinash Kaushik)
単純なクリックやセッションで測るものではない。我々の思考を人(個人)へと向かわせるものでなければならない。
オフラインとオンライン
オフラインの体験はオンラインの体験よりもはるかに進んでいる。人間の行動にはデジタル化されていないものがある。データだけを見るのでは不十分。
リッツカールトンのゴールドスタンダード
リッツカールトンによるサービスの定義は3段階ある。
”喜ばれた”というレベルは、顧客から頼まれていないのに(頼まれる前に)やるということ。例えば、顧客がボタンを無くしたと気が付く前に、ボタンをつけてあげる(ほつれている段階で気が付く)ということ。これをWebサイトに置き換える。訪問客が予測していないところにも手助けする。
Life is need in action
量のデータの最適化は、内在するニーズを捉えない。データの分析で顧客のビジュアル化は可能かもしれないが、見た目と実際は違う。スタイリッシュに見える女性も、家に帰れば育児に忙殺されているかもしれない。実際に話してみるまではわからない。
過去のSEO
これらの重要性が失われたわけではない。しかし、それだけでは不十分。2016年のSEOのために、3つのことを付け加えよう。
2016年のSEO その1
新しい市場とデバイス
中国とインドという市場、スマートカーやスマートウォッチなどのデバイス。部屋でくつろぎながら、プレーヤーに音声で音楽をかけるよう、命令することもできるようになるだろう。Internet of Thingsがあらゆる分野で起こっている。
マルチスクリーン
90%以上のユーザーがタスクを完了するためにマルチスクリーンを連続して使用している。パソコンでお店を検索し、モバイルで利用可能なクーポンコードを発行したり、モバイルで購入を考えている車の種類を調べ、デスクトップで詳細を確認するなど。クロス・デバイスで何か新しいことを創造すべきだ。
スキャニングとスピード
我々が何かを読むときのアイトラッキングをした際、最も大きく、興味深い発見は、我々は実際には読んでいないということだ。我々はおよそ80%の時間、Webページをスキャンしているだけなのだ。見出しや段落の始まりで、人々は最大で12-15文字しか見ていない。センテンス全体を見ておらず、6単語すらも見ていない。見ているのは2-3単語なのだ。また、読み込みに3秒以上かかる場合、40%の人が、そのページを読むことをあきらめる。
Webマスターヘルプのサイト
Googleが顧客の手助けとなるために行っていること。どの部分に改良の余地があるのか?を探している。
2016年のSEO その2
AMPと構造化データ
タグやサイト構造は重要であるが、新しいものも生まれている。AMPと構造化データであり、これらに備えよう。その結果、検索結果から直接アクション(予約や視聴や投稿など)を起こすことが可能となる。Webは静的なエンティティの集まりではなく、そのエンティティにおけるアクションを可能とするものだ。
2016年のSEO その3
顧客のライフタイムバリュー
リッツカールトンの図を再度引用。”予期された”段階では、再訪するかもしれないし、しないかもしれない。“要求された”段階は、ロイヤルカスタマー。そして、”喜ばれた”段階では、ブランドアンバサダー(大使)となる。
人々のために、検索のために、エコシステムのために。
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