競合相手を徹底的に打ちのめす13の方法

公開日:2012/03/13

最終更新日:2024/02/28

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スタートアップブームではありますが、気づいてみれば日本も世界もソーシャルやスマホ(アプリ)分野にプレイヤーが集中し過ぎている気もする最近。自身の成功には、自社製品サービスの質を高めるのはもちろん、無数に?存在する競合をいかに出し抜き勝ち残れるかも大きなポイント。さて今回は、OnSwipeという米国で最も熱いスタートアップ分野でもあるタブレット向けニュースリーダー業界(?)の注目ベンチャー「OnSwipe」の社長を務める筆者が語る、競合を打ち負かすための13の手法を。 — SEO Japan

数週間前に“Google Currents, Onswipe’s Nightmare?”(Google CurrentsはOnswipeの悪夢なのか?)という記事があった。私もまた、新しく選ばれたインディペンデントの人たちとの初めての役員会議の準備をしているところで、そこで話題にする1つの点は競合相手のことになる。あなたが成長し始めると、競合相手について考えることは健全だ。この記事では、成長中のスタートアップの共同創設者およびCEOである私が、競合相手についてどう考えるかを紹介したい。

Googleについて心配しない

成長中のスタートアップのほぼ全てが、“もしもGoogleがそれをしたら”と心配しなければならないところに行き着く。もしもそれが参入する価値のある市場なら、Googleもしくはそれと同等の大きさの他の誰かもほぼ確実にその市場に入ってくるだろう。あなたが想起していないことは、大企業の中ではほんの少しの予算もしくは予算なしのもっと小さな取り組みになるかもしれないということだ。大企業の主な焦点は、自分たちの主要な利益となることであって、ほぼ確実にあなたのスタートアップの実験的ビジネスモデルとは違う。Microsoft、Google、そしてその他の大企業には、スタートアップが持つ主な利点が欠けている:スピードだ。大企業があなたの競争に時間と力を注ぐ頃には、そのゲームは終わっている可能性が高い。GoogleはFacebookと本気で対抗するまでに7年かかり、その時点でFacebookには8億人のユーザーがいた。Facebook Places(スポット)が登場すると誰もがFoursquareの死を予想した。1年後、Facebook Placesは注目されなくなり、Foursquareのトラフィックは急増した。巨大なプレーヤーが自分の領域に入って来るときには、概して無視をして、検証のために大衆を利用するのだ。

仲間になる大企業を見つける

自分の敵の敵は友達だ。もしGoogleのような巨大企業があなたに対抗するためにあなたの市場に入ってくるなら、Amazon、Yahoo、Microsoft、Facebookなどの他の巨大企業も同じように気付いている可能性は高い。彼らもその市場に参入することを計画しているかもしれないし、すでに欠陥のある製品でその市場に存在しているかもしれない。あなたはこれを、他の大企業の1つとパートナーを組むチャンスとして見るべきだ。あなたは膨大な流通を手にし、相手はスピードやマンパワーの損失なくその領域に存在するという恩恵を得る。このやり方は、最終的に買収を導く手段でもある。

模倣者にはロードマップがない

Googleのような企業があなたに対抗するために現れる前に、多数の模倣者が現れるだろう。最近私たちは、Onswipeでこれが起きた。オリジナルではない100%模倣品が、いいかげんな製品で大衆を獲得するために私たちの名前を使って現れたのだ。この先模倣者は、あなたの最新最高の機能をコピーすることで、継続的に素早い支持者を演じようとするだろう。問題は、模倣者はいつも一歩後ろにいて、多くの場合はその方法を維持するということだ。彼らは決して自分たちが解決したい問題としては会社を作ることを始めないが、あなたが光を当てる素晴らしいチャンスに投資する手段として始めるのだ。模倣者は市場に混乱を招くだろうし、それはあなたにとって大きな心配事であるはずだ。見込み客はあなたと彼らがどう違うのかを尋ねてくるかもしれない。これと闘う方法は、長期的なビジョンを掲げ現在の評判以上に売っていくことだ。模倣者はあなたのスタートアップの長期的なビジョンは持っていないのだから、あなたは彼らよりも売ることができる。

誤った教育が間違った競争相手を生み出す

もしあなたが他の会社と表面上で似ていると、群衆や見込みパートナーは、あなたを競合他社と分類するかもしれない。多くの人がFlipboardをOnswipeの直接の競合相手だと考えている。これは、私たちが共にiPad上での美しいインターフェースを提供しているからであるが、実際には私たちのビジネスは全く異なるものだ。FacebookとTwitterの間でも同じように間違った競争が起きていた。何年も前は共にソーシャルネットワークだと考えられていたのだ。次第にFacebookとTwitterは全く異なる2つの会社であることが明らかになった。市場におけるこの誤った教育と闘うために、あなたは、なぜ自分は違うのかを響き渡らせる2~3行のシンプルで分かり易い文章を用意すべきだ。次第に1つの分野にいる両方の会社がそれぞれのビジョンに向かって成長すると、この2つの会社の違いは誰の目にも明らかになってくるだろう。その時が来るまでは、1対1の会話をたくさんしながら、この市場に違いを説明することに時間をかけることになるだろう。

機能で勝とうとしないこと

競合相手は、徐々に増加する機能を追加することであなたと継続的に戦おうとするだろう。機能で競合相手に一歩リードするという対局を継続的にしたくなるものだが、それは結局誰も欲しがらない製品という結果になる。それは、多くのタブレットメーカーがiPadと対抗する時に取ってきた道のりである。プロセッサの速度や3D画面のような機能で一歩リードする不変の戦いはあるが、誰もタブレット市場でiPadを追い越すことに近づいてさえいない。これはなぜか?誰もがAppleに勝とうとするのではなく、Appleになろうとしている。機能に関して言うと、自分自身のロードマップとビジョンの音に合わせて進むことだ。

価格競争は底辺の戦い

多くの起業家は、競合相手がある日やってきて価格で自分たちに勝つことを考える。あなたはいくらかの顧客を失うかもしれないが、長期的には、競合相手が安いだけであなたの代わりになることはできない。もし競合相手があなたの市場に参入して価格だけで勝っているのなら、それに対抗するために自分の価格を継続的に下げようとしないことだ。その代わりに、製品のクオリティとユーザーのための真の投資利益率に対して取り組むべきだ。あなたの市場に参入してあなたが有料で提供している製品を無料で提供する競合相手に関しては、あなたがどんなタイプのビジネスを築いているかによっては、あなたに問題があるのかもしれない。もしあなたが早い成長のもとに会社を築いているのなら、そのビジネスモデルはそもそも不備があるのかもしれない。もしそうでないなら、なぜ競合相手がその製品を無料で提供しているのかについて掘り下げるべきだ。彼らは、あなたに請求するにしろ他の誰かに請求するにしろ、次第に利益を出さなければならなくなるだろう。

スピードが勝負

大企業は、サイズは大きいが、遅いことがよくある。彼らはあなたの市場に参入してくるかもしれないが、彼らにはその市場に留まるためのスピードがないことが多い。スピードは、GoogleやMicrosoftのような大企業と競う時いくつか異なる多様性で役立つ。最初のスピードの多様性は、イタレーションだ。あなたは、市場からのフィードバックの後どれくらいの速さで製品をイタレートできるだろうか?大企業は、もっと大きなロードマップに固執しなければならないため、ドラムに合わせて向きを変えることはできないのだ。2つ目の多様性は、機能の追加だ。大企業はあなたと同じくらい早く機能を追加することはできないし、あなたがすでに持っているものに追いつこうとしているだけにすぎない可能性が高い。

普通の人に焦点を合わせる

Pinterestは大きな成功をおさめ、去年1年でものすごい成長を遂げた。Pinerestの成功ストーリーの一番大きな部分は、シリコンバレーの派閥やセックスに狂った大学生による採用ではなく、中産階級のアメリカ人女性だった。大部分の競合相手は、その市場に参入してテックコミュニティの早期採用者の間で噂を作ろうとするだろう。この罠にはまる代わりに、世界の普通のユーザー、すなわちアメリカ中西部に住む女性や新しい音楽を探したいティーンエイジャーを引きつけようとすることだ。このオーディエンスに手を伸ばすのは大変だが、一度把握すれば、競合相手が参入してあなたと競うことは難しくなるだろう。

拡大の時にはお金が重要

あなたが成長し始めて、新しい競合相手が市場に参入してきたら、自分の成長に火をつけるために十分なお金を手にしておくことが賢明だ。誰もが、製品は良く売れて全て準備完了だと考えている。ロケット波の成長が始まるときには、常にお金の障害が決まった場所にあるものだ。もしあなたがそこに到達するほど幸運だったなら、あなたは競合相手を圧倒するお金を持っているようにしたい。

自分が最大の競合相手

あなた自身が自分の最大の競合相手であることが多い。あなたは自分の競合相手を完全に無視すべきではないが、最大の戦いは自分のスタートアップのオフィスの4つの壁の中で起きている。スタートアップは、日々の戦略の実行と長期的に信用を維持することに尽きる。ほとんどのスタートアップは競合相手に負けることはないが、それは彼らが戦う意思を喪失するからだ。

作るVS買うの問題を避ける

多くのスタートアップは、他のスタートアップと張り合うことはないが、自分たちよりも大きな顧客の社内の開発チームと張り合うことになる。Movable Typeは、完全にフレキシブルなプラットフォームに向かって進まなかったことによって、Wordpressとのブログ戦争に負けた。あなたのスタートアップか顧客の社内開発チームのどちらかが作るか買うかの状況の話になる代わりに、作るか買うかの状況にあなた自身を位置付けるべきだ。これをするためには、あなたの製品は他の人がそのニーズに合うように作ることができるプラットフォームである必要がある。これがあなたを時間をかけて成長させ、自分自身のロードマップを犠牲にすることなくどんな顧客のニーズも満たすことにつながる。これは、長期的な持続性のために短期的に得るものを犠牲にすることを要求することが多い。あなたが自分のソフトウェアにするどんな変更もすべて、プラットフォームの大義にふさわしくなければならない。それは、カスタム開発がないこと、顧客の狂った要求に屈しないことを意味する。

トラフィックをもたらす

過去数年間の最大の成功はオーディエンスの増加だった。TwitterとFacebookは参照ソースとして検索に大きなダメージを与えているなか、YouTubeはプロとアマチュアのクリエーターに新しいオーディエンスを作り出した。Tumblrは、このプラットフォームのバイラルな性質のおかげで主要なパブリッシャーによる採用が広がった。 Pinterestは、Facebookより多くのトラフィックを引きつける能力のおかげで有名ファッションブランドが利用し出している。もしあなたが自分のユーザーにトラフィックをもたらすことができるなら、彼らはクラック・コカインのようにあなたのサービスに夢中になるだろう。ネットワークの効果が始まってしまえば、パブリッシャーがあなたのサービスを去る可能性はかなり低い。

お金をもたらす

大部分のパートナーは2つのことを欲しがる。最初のことは私が前に触れたトラフィックだ。2つ目、そして最も大切なことが、お金だ。あなたがパートナーにお金を稼がせることができれば、彼らはあなたの側につき、競合相手が現れても一緒にいる可能性は高い。お金は強力な力で、もしあなたの会社が人々がお金を稼ぐ直接的もしくは間接的な方法になり得るのであれば、あなたが席を退くのは難しいだろう。誰もがGoogleは単に世界最高のアルゴリズムを持っていることで検索戦争に勝ったと思っている。彼らは優れた製品を持っていたが、パブリッシャーのための検索に力を供給することによって流通を得たのだ。これと共に、彼らはパブリッシャーのためにお金を稼いで検索戦争に勝つのに十分賢かった。あなたは自分の領域にある競争をどう扱ってきただろうか?私が分析したいと思っている別の興味深い見方は、既存の職務に競合相手としてマーケットに参入するとどうなるのかということだ。どんな状況であるにしろ、上記の13の教訓のうち最も重要なことは、あなたが自分自身の競合相手であると覚えておくことだ。戦い続け、戦いの準備をするのだ。


この記事は、OnStartupsに掲載された「13 Ways To Think About And Crush Your Competition」を翻訳した内容です。

少しリンクベイトっぽいタイトルにしてしまいましたが(ゴメンなさい、「徹底的に」は勝手に付けました)、内容自体は流石注目を浴びているベンチャー企業の社長だけあり、自身の経験に基づいた、精神的な話と具体的手法が良い具合に混ざった読ませる内容でした。

“もしもGoogleがそれをしたら”というのは、スタートアップにとって、常に付きまとう恐怖の質問ですよね。ウェブサービスもGoogle先生の高機能サービスの大出血無償提供により崩壊した(しつつある)分野もかつて無数に存在した有料アクセス解析ツールに始まり色々あります。バーティカル検索プレイヤーがGoogleの検索結果への自社サービス取り込みに過敏になるのも当然の話で。私の会社もLPOサービスを行っていますが、Googleが既にLPOツールも無償で提供していますし、ある意味恐怖の存在です。とはいえ悩み過ぎても仕方ありませんし技術革新&コンサルノウハウの蓄積でニッチながらGoogleが来ないレベルの製品サービスを提供していくしかないと腹をくくって取り組んでいます。

後は「模倣者にはロードマップがない」という一言は、信念を持って取り組んでいるベンチャー企業にとっては勇気付けられるものがありますよね。何かが流行ると一気にプレイヤーが増えるのはネット業界の常ですが、表面的な模倣はできてもその会社が大きなロードマップを持っており、常のユーザーや競合の予想の先を行くサービスを提供し続けることができれば、記事にもあるように、そのロードマップや長期的なビジョン自体が共感を持って受け入れられ、仮に製品自体にそこまでの差別化が無くとも想いへの共感や信頼を含めて選んでもらえるということも多々あると思います。前述の私の会社のLPOサービスの例でいえば、3年先位までのロードマップを描いて進めていますが、そういうビジョンも含めて語ることでクライアントの信頼を勝ち取り、共に新しい分野ながら挑戦していこうと共感し仕事をいただくことがあるのも事実です。ロードマップに限らず、「想いを伝える」ことは模倣者には決して真似できないことともいえますし(といいつつ、口だけは達者な人達がいるのもまた事実ながら。。。)、逆に何でも合理的に判断する海外以上に日本では戦力になる部分かもしれません。

「機能で勝とうとしないこと」は日本の大企業が見習いたい部分でしょうか?「価格競争は底辺の戦い」もネット業界含め、低価格と営業力だけで勝負している会社が日本には多すぎる気は個人的にはします。悪いとはいいませんが。

と、色々読みながら自身や自分の会社に照らし合わせて考えてしまう内容でした。知りたかった競合相手の倒し方が具体的に書いてあるわけじゃない!と思うかもしれませんが、結局、市場やユーザーのことを考え、自分自身との戦いに勝つことが「競合相手を徹底的に打ちのめす」最大の方法といえるかもしれません。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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