最終日、午前最後のセッションは「Duplicate Content & Multiple Site Issues」。重複コンテンツとミラーサイトの課題、と言うテーマ。昔からSESであるセッションですが、出たことが無かったのとパネリストが気になったので出てみました。
モデレーターはJoblr.netのアン・F・ケネディ。パネリストはXSEOのマット・ペインズ、deMib.comのミケル・スヴェンセン、オムニマーケティングのシャリー・トゥロゥ(Shari Thurow)、そして再びファントマスター!
ちなみにファントマスターは、クローキングのソフト&サービスを昔から売っている英語圏では有名なSEOのプロです(サイトはこちら)。クローキングと言うどちらかと言うとグレーゾーン~ブラックハットに近いSEO手法(本人はホワイトハットのつもりだと思いますが)を行っており、風貌も体もがっしりしており髭を伸ばして声も低く、ヒッピーと言うかグールー的なので(会場ではZZ Topと紹介されてました)有名な人です。
まずはオムニマーケティングのシャリー氏。この人も昔から本を書いたりセミナーで話しているベテランです。ホワイトハット派の人ですし、見た目も話し方も優しい感じで小学校の先生みたい。
ただし内容は重複コンテンツの危険性や対処法など基本的な話が多かったのでパス。1つ言えば「テンプレートが共通でも特に問題は無いが、実際のコンテンツが違うことが重要。」辺りですかね。逆に言えば、コンテンツが同じか似すぎていたらテンプレートが違っても意味が無い」と言うことでしょうか。
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次にXSEOのマット・ペインズ。
・重複コンテンツのリスクは、ランキングが下がる可能性があると言うこと。
・通常は最後に認識されたコンテンツが優先して表示されやすい。逆に言えば、このロジックをブラックハット的に悪用すれば、他社のコンテンツページの順位を下げる手法も無いことはない。とは言え、コンテンツへのリンク評価が重要であることには変わりなく、効果は一時的。
・重複コンテンツで削除されたページがあると思った場合はGoogleにcacheが残っているか検索し、cacheが無ければ削除されたと思った方が良い
・アフィリエイトやセッションID等で重複ページが登録されてしまっている場合、ウェブマスターツール上で削除するなどの処置をした方が良い。
・www、www無し、IPの3つのアドレスでページをホスティングしているケースで、まれに順位が下がることがある。ホスティング会社の設定ミスの場合もあるが。www無しか有りのアドレスにそれ以外のケースは転送させた方が無難。
。。。ミニティップスと言う感じでした。最後のはそうなのかな。。?
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そしてファントマスターの登場。
いきなり画面に変数を含んだHTMLテンプレートを投影。
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(適当に訳しました)
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SEO対策用にテンプレートを使えば簡単に大量のページが生成できる。専用ソフトも色々ある。しかし上記レベルの単純な変数の入れ替えでは、全てが重複ページとして判断されてしまう。テンプレートや変数の表示バリエーションを複雑にし、ページ毎の内容を重複コンテンツとして判断されないレベルまで変更する必要がある。
僕らがやる場合は、専用ソフトで文章のほぼ全てにバリエーションを設けてページ毎のコンテンツが全く違う内容に見えるような手法を取っている。
。。。初心者のためのドアページ作成方法、のような内容でしたが、話の内容は重複コンテンツと見なされないページを自動的にどうやって大量生成するか?と言う限りなくグレーゾーンに近い内容。流石のファントマスターでした。
日本もこの辺はワードサラダとかブログの自動投稿ソフトを中心にかなり進んでいますけどね。良いのか悪いのかはともかく。あ、僕の会社ではワードサラダとかブログの自動投稿はやっていませんので。全部が全部クリーンな手法です、とは胸を張りませんが 汗
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最後にdeMib.comのミケル・スヴェンセン氏。重複ページと重複コンテンツの違いを説明。
重複ページ
・特定のコンテンツに複数のURLが存在する
・技術的な仕様でそうなっている場合が多い
重複コンテンツ
・同じコンテンツが全く違う複数のURLに存在する
・技術的な理由以外でなっている場合が多い
。。。なるほど。
そして重複ページの対処法を説明。
・ドメインはwww有りか無しに統一した方が良い。
・httpとhttpsは特に気をつけるべき、検索エンジンは未だに誤認識する場合がある。
・上記の問題を防ぐには、サイトのグローバルナビゲーションのリンクは絶対パスでhttps://から指定し、検索エンジンに正しいURLを伝えるようにする。
・パンくずナビゲーションのリンクのURLがユーザー繊維で同じページなのに変わってしまうケースはどちらかに統一する。
・セッションIDやアフィリエイトやキャンペーンIDは注意する。検索ロボットがアクセスしてきた場合は、外すか、?を#と入れ替える(Google Analyticsの設定で同一ページと見なせる)。
・ページがリクエストされた際に URL の形式をチェックし、本来と違う形式のURLであれば正しい形式のURLに301転送するスクリプトを作成し、サイトレベルで導入することも手法。
。。。シャリーさん以上にテクニカルなアドバイスを色々教えてくれました。なるほど、と言えばなるほど、なものもありますね。意外とやってませんが。。。と言うか、そこまでやる必要があるのか、と言う気もしますが。
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最後にQ&A。
Q:
ファントマスターの手法は危険ではないか?インデックス削除されたらどうするんだ?
A:
(ファントマスター)サイトは1つである必要はない。100のサイトを作ればいいだけだろう。
。。。流石ファントマスター。
ここでモデレーターが「1つの高品質のサイトを作る方が良いのでは?」と突っ込み。ファントマスターの答えは:
僕は決してブラックハットの話だけをしているわけではない。この手法は使い方によっては、重複コンテンツと判断されないで効率的にサイトを構築することができる。
。。。でした。さらに今の質問に重ねて次の質問。
Q:
複数のサイトを作るのは結果的に非効率的にならないか?
A:
(ファントマスター)100は言いすぎかもしれないが、要はやり方次第。
。。。それはそうなんですけど。
Q:
海外の支社が別言語のサイトを作る際に、会社情報以外のコンテンツに関しては本社の英語コンテンツを使いたいと言うのだが、重複コンテンツと見なされないか?
A:
(スヴェンセン)結論から言うと、そのまま使わせてはいけない。楽にコンテンツを流用しようとしているだけだし、Googleからのトラフィックを期待しているだけ。どちらにしても検索結果に両方のページが出ることは無い。オリジナルのコンテンツを作ってもらうべき。
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上には書きませんでしたが、Q&Aの途中で、シャリーが「今日の内容で私がホワイトハット、ファントマスターはブラックハットと考えるのは止めてほしい。ファントマスターは非常に賢い人。とても尊敬しているし、私も状況によってはクローキングをすることもある。」と言っていたことが印象的でした。ファントマスターが「ブラックハットと言われても気にしないけど。」と答えてましたが 笑
内容は特に得るものがあったわけではないですが、パネリストの話が同じくSEO業界のベテランとしては楽しかったです。
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