二日目午後のセッションは何だか長い名前の原題「Dealing With Domain Names, URLs, Parameters & All That Jazz ? Technical SEO Tactics」。何となく知っているけど正確な答えは確信が持てなさそうなSEOの技術的な内容が中心です。実用的なアドバイスが聞ければ良いのですが。
モデレーターはSearch Engine Landのバネッサ・フォックス。スピーカーはAntezeta Web MarketingのCEO ショーン・カルロス、iCrossingのSEOディレクター、リチャード・チャベス、ItsTheROIの創立者ヨナ・ステイン、そしてGoogleからシニエ・エンジニアであるマイリー・オーエ。先日のSES Londonにも出ていた人ですね。
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まずはGoogleのマイリー・オーエから。
■Googleがどのようにドメインを処理するか?
・ドメインが国名の場合(co.jp)は自動的にその国のサイトと判断する
・comやnetの場合はコンテンツの言語を見て判断する
・ウェブマスターツールで設定もできる、効果が出るには1週間程度かかる
・サーバーの所在地も考慮に入れる場合がある
・他の要素も考慮に入れるケースがたまにある
■URLの構造について
サブドメインとサブディレクトリ
。。。プラス・マイナスはあるが、細かいので後でブログに上げるそうです。どっちかと言うと一番Googleから直接聞きたい話でもあるのですが 汗
■同一コンテンツのページ遷移について
・複数ページのオプション以外に、全コンテンツを1ページで表示するオプションを用意している場合は ref=”canonical” をつける、これによりそのページだけが検索結果に表示される
・ただし1ページに全コンテンツを表示させる場合に量が多い場合は、ロード時間も考慮すべき、長すぎると良くない
■URLのエンコーディング
product.php?item=nexus-one&trackingid=1234
product.php?item=nexus-one&trackingid=5678
上記2つの動的URLはクローラーが重複ページと判断する可能性がある
/nexus-one/1234.html
/nexus-one/3456.html
上記2つの静的URLは別のURLとして認識されやすい
複雑なURLであっても、URLのパラメーターを設定するツールがウェブマスターツールに用意されているので上手く活用すれば正確にクローリングされる、既に6万以上のサイトが活用している
複数のパラメータが入った動的URL構造のサイトの事例:
Googleが認識したURL → 1,587,811 URL
実際にクロールしたのは885,482 URL
つまりクロール率は55.77%だった。
↓
ウェブマスターツールで設定
↓
Googleが認識したURL → 887,203 URL
実際にクロールしたURL → 70万以上(正確な数字をメモミス)
クロール率は90%以上に上がった。
↓
クロールしたURL数自体は減っているが、クローリング率が上がり、さらに検索結果には後者の方がより多くのURLが出てきた。Googleが正しくサイト内の個別ページを認識したため。
。。。基本の話でした。最後の部分は実際の検索経由の順位やトラフィックの影響をもう少し詳しく聞きたかったですね。
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次はiCrossingのリチャード・チャベス。アメリカとヨーロッパに12のオフィス、550人もいるエージェンシーなんですね。ロードバランサーを使った際のSEOの話。
ロードバランサーでホスティングする場合の注意点。
ロードバランサーは使ったケースでURL、サブドメインがサーバー別に違う名前になっているケースがある。例えば www1、www2、www3 など。
コンテンツはどれも同じなので、検索エンジンはどのURLが正しいのか混乱し、インデックスに支障が出るケースがある。
実際の事例で3つの別サブドメインがあったケースでクローリング率は
Google 40%
Bing 72%
Yahoo! 12%
と極めて低かった。SEO的には非常に問題となる。
【結論から言うと、必ずURLは統一すべき】
技術的には、
・URLリライト
・301転送
・TCPラウンドロビン
等がある。設定によっては技術的に難しいケースもあるが、逆にロードバランサーを使う時は、複数のサーバーでもURL(サブドメイン)が変わらないシステムを作るべき。
大型CMSであれば、マイクロソフトのCMSやインターウォーブンは最初から対応している。
どうしても対応ができない場合は、rel=”canonnical” タグを使ってどのURLが正しいか明確に記述するか(導入は簡単だが、確実に検索エンジンが言う事を聞くとは限らない)、ウェブマスターツールで設定する方法もある。Yahoo!やBingも同様の設定ができる。設定が多少面倒だが、正しく設定すれば効果はある。実際に試したケースでも一定の効果があった。
。。。ひたすらロードバランサー使用時の話でした。確かに以前はこういうサイトってありましたけど、、、今もまだあるのかな?
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次にAntezeta Web Marketingのショーン・カルロス。多言語サイトのドメインとURL対応の話。
多言語・多国籍サイトを構築するサイトの注意点は2つ。
1. 言語
2. 地理
言語・国別にサイトを用意する場合は、
1. ドメイン自体
2. サブドメイン
3. サブディレクトリ
4. パラメーター(例:index.php?lang=en / lang=jp など)
レベルで対応できる。4番目のパラメーターを使う手法はインデックスされなケースもあるのでおススメできない。
検索エンジンはウェブページのドメインやコンテンツから、それがどの国、言語に向けて提供されているコンテンツかを自動で判断する。
その観点から考えると国毎に国別ドメインを利用することが確実。
ちなみに、リンクがどの国・言語のサイトから張られているか、と言うことも1つの基準として使われていると考える。例えば同じ英語圏のコンテンツでどこの国向けのコンテンツか判断する際に指標になるのでは。
ユーザー視点から言っても、マイクロソフトの調査データにもあるが、ユーザーはURLを検索結果でクリックするかどうかの判断基準にしていると言われる。
1. 国別ドメイン
プラス:
・サイト毎に独自のコンテンツを自由に作れる
・ユーザーにも特定の言語、国をターゲットにしていることを明確にできる
・効果測定を個別にできる
マイナス:
・言葉が同じ国なのに個別にドメインを用意すると重複コンテンツの可能性が出てくる
2. サブドメイン
プラス:
・サブドメイン単位で自由にサイトを作れる、サーバーも個別に設定できる
・効果測定も個別にできる
マイナス:
・サブドメインを言語、国別以外の目的で設定したい際、サブドメインのルールが複雑になる
3. サブディレクトリ
プラス:
・全てのリンクが同じドメインに集中し、サイトの評価が上がりやすい
マイナス:
・地域ターゲティングが難しい
。。。改めて整理してくれました。
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最後にItsTheROIのヨナ・ステイン。ページネーションの話。
ページランクが重要で無くなったとは言え、指標にはなる。
同じコンテンツを複数のページで展開した時、ページランクを分散させることになる。
ページネーションが必要なケースは、例えばディレクトリやリンク集のカテゴリページなど大量の情報を一覧で表示するケース。例えば「カリフォルニア州サンフランシスコの大学一覧」のページは全体で何百ページにもなりうる。
このようなケースでは最初のページの方がページランクが高く、後のページに行くに従いページランクが低くなり、また途中からインデックスされないページも出てくる。特定のサイトで細かく実験したことがあるが、ページランクが最初のページ~後のページに行くに従い順番に低くなるわけではない。論理的に説明できないことも多い。
最後に細かなティップスを:
・ページネション内のページであってもページ毎に個別のTITLEを指定しよう
・パラメーターを使うことは止めて、静的URLにしよう
・1ページ内のリンクは減らした方が個々のリンクの評価は高まる
・ピラミッド構造のサイト構造が効果的
・2-3クリックで最下層のページまで進めるリンクが理想
。。。最後のティップスは基本ですが、途中実際は色々なデータを見せながらいかにサイト内のページ毎のページランクがルールで説明できないか、と言うことを話していたのですが、役に立ったのかどうか分からない話でしたね。
次にQ&A。
Q:
AJAXを使う際に気をつけるべきことは?
A;
(Google)Googleでは、最近、AJAXを使っているサイトでもクローリングが正確にできるソリューションを提示した。サイトに詳細を掲載しているのでAJAXを使う際は制作会社にそのルールを参考にするように伝えてほしい。
。。。あ、これは知りませんでした。URLはこちら。日本語ページを早く公開してほしいですね。まだ出たばかりの情報かな?
Q:
canonicalタグを使う時の注意点は?
A:
コンテンツ自体がマッチングしていることが重要。仮にドメインが違っていても使える。URLが動的でも静的でも関係ない。コンテンツがマッチングしていれば問題無い。
Q:
コンテンツをパートナーサイトに提供する際は、canonicalタグを使うべきか?使わない方がページランクが引き継がれそうな気がするが。
A:
(Google)canonicalタグを使う方が良いとは思う。SEO上、どちらが効果的かと言うことに関しては何とも言えない。
。。。ここで各社が色々意見を言いだしたのですが結局結論が分かりませんでした。ちょっと気になる話題ですね。
Q:
外部サイトにリンクを張るとページランクを外部流出すると言う話があるがどうなのか?
A:
(ItsTheROI)人によって意見が色々あるが、質の高いサイトへ外部リンクを張ることは、サイトの評価を上げる要素にも成りうる。
(Google)問題ない。内部リンクでリンクの張り方でページランクを調整することはあると思うが、外部リンクは余り関係ないと思っていい。そもそも外部リンクでインターネットは成り立っているし、SEOを気にして外部リンクをしないと言うのはおかしな話。ユーザーにとっても良くない。
。。。以上です。大半は知っている話ではありましたが、GoogleのAJAX対応は実際にどこまで普及して効果があるんでしょうね。FLASHのSEO対応は昔から言われており途中でGoogleも多少対応する努力もしてきたりもしましたが、結局未だに対応できてませんよね。AJAXはFLASHよりはやりやすいですかね。今後、ちょっと注目ですね。他の話は基本の再確認と言う感じでした。
。。。ってセッション終了後に検索してみたら去年の10月にAJAX対応していたとは、、、勉強不足ですね 汗。当時はプレゼン資料しか無かったみたいですけど、上記のドキュメントっていつ公開されたのかな?
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