今回は、被リンクデータ分析に関するグループインタビュー企画の第2部(3部作)をお届けする。第1部では、リンク構築キャンペーンの策定に活用する被リンク分析を取り上げた。第2部では分析の技術的な面、そして、被リンクデータの総合的なレベルを計測するために、リンク構築のエキスパートが注目する要素に触れていきたい。
目次
リンクが張られているページのURLには、当該のサイトの被リンクデータに関する情報が豊富に詰まっている。URLは、当該のリンク候補の質を評価する際にも、ヒントを与えてくれる。インタビューを受けてもらったリンクビルダーの中には、被リンクデータの調査においてURLを重要視していないエキスパートもいれば、重要視している方もいた。これはスタイルやプロセスにおける違いに左右される。
「ニュースや情報系のサイトを示唆するものはすべて重要度が高い」
-ケン・マクガフィン氏 :ワードトラッカー
「私はリンクソースを探す手掛かりになる足跡を探す」
–ガブ・ゴールドバーグ氏 : SEO ROI
「URLの分析にはあまり時間をかけない。URLにキーワードが含まれていればラッキーだが、基本的にリンクはキーワードがあってもなくても価値が高い。他の要素の方がよっぽど重要だ」
–エリック・エンゲ氏 : ストーン・テンプル・コンサルティング
「URLを精査するときは、ドメイン名の中でキーワードフレーズ同士をハイフンで結んでいるウェブサイトを徹底的に探す。厳格な態度で臨む必要があるが、とても有効な戦略だ。少しSEOの知識が大きな武器になることがある。ハイフンで結ばれたドメイン名は、ウェブマスターがSEOの知識をフル活用して走りまわっている証しだ」
-ロジャー・モンティ氏 : 別名 マティーニバスター
「ファイルのパス、名前、およびTLDの中にターゲットのキーワードがあるかどうかを私はチェックする。また、同様のドメイン名を代わりのTLDで購入する機会も探る(完全にマッチする場合)」
-ケン・ライオンズ氏 : ワードストリーム
「醜いURLであってもインデックスされることがあるが、そのページがカノニカルURLである点、リンクが同様のページの命を奪っていない点は確かめておきたい。また、URLの構成が整理されており、説明的なフレーズを用いているURLはポイントが高い」
-ジェニファー・バン・イダースタイン氏 : サーチ・スリングショット
「個人的には、ページの質が高い場合(例:関連性、PRがある、dofollow、ランクが高い等)、URLには特にこだわらない」
-メラニー・ネイサン氏 : カナディアン SEO
「どちらかと言うと、重要視しないページをチェックするためにURLを確認している。URL自体には様々な合図が現れているが、私はジャンクなページから撤退するための手段としてURLを確認することが多い
–エリック・ワード氏 : エリックワードドットコム
「gardening-resources-7やlinks.htmlが被リンクの上位に多い場合、そのデータは弱い」
–アーロン・ウォール氏 : SEOBook
「URL内のキーワード(多ければ多いほどよい)、URLのパラメーター(少ないほうがよい)、ディレクトリの深さ(スラッシュが少ないほどよい)などを私はチェックする」
-ジェレミー・ベンケン氏 : ウェブシンプル
被リンクデータを調査する際は、リンクを持っている(これから持つ)ページに注目する必要がある。リンク構築のエキスパートは、オンページ分析を被リンク分析に欠かせない要素として挙げていた。
「オンページの基準は被リンク分析のプロセスには、なくてはならない存在だ。発リンクもまた重要である。ダブル被リンク分析を行うことを私は薦める。リンク候補のサイトがリンクを張っているサイトの被リンクを分析しよう。こうすることで、これから関連させるリンクのグループを把握することが出来る。リンクのグループを既存のリンクのグループとは別に構築する取り組みは、トップ3に定着した人気の高いヘビー級のサイトを退治する戦略の1つとして期待できる。人気の高いサイトの被リンクを調査することで、関連性のパターンが浮かび上がるだろう。被リンクを引き抜くだけでは、彼らの影響力の領域に組み込まれるのが落ちだ。私は自分のサイトを定着させることを目標に定め、実際に2つのキーワードフレーズにおいて数百万ドル規模のネットワークに所属するウェブサイトを上回ったことがある。オンページの基準はこのプロセスにおいて重要な役割を持つ。
ページファクターにおける理想的なウェブページとは、SEO業者の指紋が見当たらないウェブページである」
-ロジャー・モンティ氏
「通常、外部リンクと内部リンクを豊富に持ち(この点はとてつもなく重要)、ページランクが高いことを望む(サイト構成でページがどの程度深い位置にあるかによって1-3)。明らかに関連性はマストであるが、ページのオーソリティレベルがより明確に現れているのは、キャッシュの日付である。1週間以内が理想的で、1-2週間は平均的、2-3週間は許容範囲、3週間以上は良いサインではない」
-ポール・テイトルマン氏 : サーチ・エンジン・ピープル
「クライアントがターゲットにする用語にページがピタリと合致していなければ、そのページには用はない。リンクを張ることが論理的であり、私がわざわざリンクを張って下さいとお願いしなくて済むようなリンク先の候補を求めている」
-メラニー・ネイサン氏
「当該のページを訪問し、フォキシー・ランクを使って、リンクを獲得する価値を素早く分析する」
-トム・デマース氏 : ワードストリーム
「ページの中央のコンテンツの中心部にリンクがあるかないかを考慮する。そのリンクの周りにはどんなリンクがあるだろうか?オンページの外部リンクはすべてどこに向かっているだろうか?それはサイトに対して関連性のある場所だろうか?当該のリンクは後にページに加えられたのだろうか?もしくは、ページが作成された際に掲載されていただろうか?」
-ブライアン・チャペル氏 : アダプト・マーケティング
リンク候補(または重要な競合者)を分析する際に、精査するべきサイトワイドの被リンクの要素が多数挙げられている。
「私は人間による行動の証拠を探す。誰がコンテンツを作成しているのか、どれだけ労力を費やしているのかを知りたくなるのだ。また、例えば、記事にコメントが投稿されているかどうか等、オーディエンスが参加しているか否かも調べる。質の高いサイトであることが分かったら、“彼らのために記事を作成する”、“記事を投稿する”、“記事のガイドライン”等の機会を探る。また、とても気に入ったサイトとの提携の機会を狙うこともある」
-ケン・マクガフィン氏
「私たちはウェブサイトのリンクデータおよび被リンクの全体的な強度に注目する。その中でも、クライアントのためにリンクを獲得しようとしているサイト内のディープリンクはとりわけ重要視している。ホームページがとても強いものの、ディープリンクを持ち合わせていない場合、価値は減少する。その次に私たちがチェックする指標は、ウェブサイトの構成とクライアントのビジネスに対するフォーカスの強さだ。リンクを張りやすく、グーグルにインデックスされやすいかどうか。この点を確認するには、「site:widgetsite.com」と入力すると手っ取り早い。インデックスされているページを確認するだけでなく、タイトルタグの多様性、ディスクリプション、そして、グーグルにインデックスされているURLにも注意しよう。ウェブサイトからインデックスされたページを事前に確認すると、強いウェブサイトは、十中八九、その多様性もより広範で、明快である」
-ブライアン・ギリー氏 : ソーシャル SEO
「リンクに関する事柄の大半は繰り返し行われる。そのため、誰かがリンクを獲得している個別のページやサイトを見ていくと、そのサイトがリンクを得ている場所も見えてくることがあり、そこを起点に新たなリンク構築のアイデアを考案することが出来る」
-アーロン・ウォール氏
この企画に参加して頂いたリンク構築のエキスパートのリストをここに掲載する。時間を割いて参加して頂いただけなく、苦労して手に入れた経験まで打ち明けて頂いた点に心から感謝している。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「71 Technical Factors For Backlink Analysis (From 30 Link Building Experts) – Part 2」を翻訳した内容です。
This article on Link Building: General first appeared on Search Engine Land.
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