被リンク分析の71の技術的な要素(30人のリンク構築エキスパートが語る) – 第2部

公開日:2010/03/26

最終更新日:2024/02/20

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いよいよ前回の記事に続く第二弾。被リンク分析のより技術的な要素について30人のSEOのプロが意見を出し合います。かつてここまで書かれた記事は無いと言う位に非常に具体的な記述が多く、SEOのプロであっても参考になる情報が満載です。

今回は、被リンクデータ分析に関するグループインタビュー企画の第2部(3部作)をお届けする。第1部では、リンク構築キャンペーンの策定に活用する被リンク分析を取り上げた。第2部では分析の技術的な面、そして、被リンクデータの総合的なレベルを計測するために、リンク構築のエキスパートが注目する要素に触れていきたい。

被リンクデータ分析における14のURLの要素

リンクが張られているページのURLには、当該のサイトの被リンクデータに関する情報が豊富に詰まっている。URLは、当該のリンク候補の質を評価する際にも、ヒントを与えてくれる。インタビューを受けてもらったリンクビルダーの中には、被リンクデータの調査においてURLを重要視していないエキスパートもいれば、重要視している方もいた。これはスタイルやプロセスにおける違いに左右される。

  1. TLD(もし、.govs や .edus がリンクを張っているなら、信頼性および価値が高いコンテンツである可能性が高い)
  2. URLのキーワードをターゲットにする
  3. ホスト名のキーワードをターゲットにする
  4. URLのパラメーターの数字
  5. サイト上の当該ページの深さ(階層の深さで計測)
  6. ?の繰り返し、および、その他の変わった文字
  7. ハイフンが必要以上に用いられているURLは、SEOを必要以上に実施しているコンテンツの目印
  8. ブログスポットまたはワードプレスのURL
  9. https:// と ftp:// は回避する
  10. 「links4free」、「getfreelinks」等…
  11. 「review」 または 「advertorial」”(有料記事の可能性あり)
  12. URLの中にリンク先のサイトの名前が含まれている(有料レビューの目印)
  13. コンテンツのタイプを示唆する言葉(例: 「blog」、「news」、「forum」” 等)
  14. links.html および links.phpの量が異常に多い場合は、サイトのデータが弱い証拠

URLの要素に関する重要なコメント

「ニュースや情報系のサイトを示唆するものはすべて重要度が高い」
-ケン・マクガフィン氏 :ワードトラッカー

「私はリンクソースを探す手掛かりになる足跡を探す」
ガブ・ゴールドバーグ氏 : SEO ROI

「URLの分析にはあまり時間をかけない。URLにキーワードが含まれていればラッキーだが、基本的にリンクはキーワードがあってもなくても価値が高い。他の要素の方がよっぽど重要だ」
エリック・エンゲ氏 : ストーン・テンプル・コンサルティング

「URLを精査するときは、ドメイン名の中でキーワードフレーズ同士をハイフンで結んでいるウェブサイトを徹底的に探す。厳格な態度で臨む必要があるが、とても有効な戦略だ。少しSEOの知識が大きな武器になることがある。ハイフンで結ばれたドメイン名は、ウェブマスターがSEOの知識をフル活用して走りまわっている証しだ」 
-ロジャー・モンティ氏 : 別名 マティーニバスター

「ファイルのパス、名前、およびTLDの中にターゲットのキーワードがあるかどうかを私はチェックする。また、同様のドメイン名を代わりのTLDで購入する機会も探る(完全にマッチする場合)」 
-ケン・ライオンズ氏 : ワードストリーム

「醜いURLであってもインデックスされることがあるが、そのページがカノニカルURLである点、リンクが同様のページの命を奪っていない点は確かめておきたい。また、URLの構成が整理されており、説明的なフレーズを用いているURLはポイントが高い」 
-ジェニファー・バン・イダースタイン氏 : サーチ・スリングショット

「個人的には、ページの質が高い場合(例:関連性、PRがある、dofollow、ランクが高い等)、URLには特にこだわらない」
-メラニー・ネイサン氏 : カナディアン SEO

「どちらかと言うと、重要視しないページをチェックするためにURLを確認している。URL自体には様々な合図が現れているが、私はジャンクなページから撤退するための手段としてURLを確認することが多い
エリック・ワード氏 : エリックワードドットコム

「gardening-resources-7やlinks.htmlが被リンクの上位に多い場合、そのデータは弱い」
アーロン・ウォール氏 : SEOBook

「URL内のキーワード(多ければ多いほどよい)、URLのパラメーター(少ないほうがよい)、ディレクトリの深さ(スラッシュが少ないほどよい)などを私はチェックする」
-ジェレミー・ベンケン氏 : ウェブシンプル

被リンクデータ分析における29のオンページの要素

被リンクデータを調査する際は、リンクを持っている(これから持つ)ページに注目する必要がある。リンク構築のエキスパートは、オンページ分析を被リンク分析に欠かせない要素として挙げていた。

  1. 関連するコンテンツにエンベッドされたリンクは、リンクのターゲットの目印
  2. 当該のページが本筋を外れていないなら、タイトル、ヘッダー、およびコンテンツを見るべき
  3. リンクの周りのテキスト
  4. リンクが有料っぽいか、もしくは無料で提供されたものか?編集を考慮して選択されたものか?
  5. 当該のページはタイトルに対してランキングを得ているか?
  6. コメント内のスパムコンテンツ
  7. リンクのアンカーテキスト
  8. 外部の他のウェブサイトからリンクが張られているページ
  9. ルートのロケーションへのページの距離
  10. ウェブサイト内部からリンクがしっかりと張られているか
  11. リンクが張られているURL(ホームページもしくはディープリンク)
  12. (ページ上の)リンクの場所
  13. 当該のページ上の発リンクの本数
  14. ページのコンテンツ(トピックおよび量)
  15. ページの被リンクの本数
  16. ページキャッシュの日時
  17. ページランク
  18. 発リンクの質
  19. 倫理的で、魅力的なページのレイアウト
  20. ページをボットが読みとることが出来るか
  21. タイトルおよびヘディングタグはあるか?
  22. CSSとジャバスクリプトにコンテンツが埋もれているか?
  23. サイト上の重要なページ vs 「使い捨て」のブログの記事
  24. 直接議論に意見を加えることが出来るか?
  25. 過度の広告
  26. 意図
  27. リンクディレクトリやブログロールからの必要以上に多いリンク
  28. links.phpページからの必要以上に多いリンク
  29. 同じページにある複製されたリンク(最初のリンクのアンカーテキストは?)

オンページの要素に関する重要な見解

「オンページの基準は被リンク分析のプロセスには、なくてはならない存在だ。発リンクもまた重要である。ダブル被リンク分析を行うことを私は薦める。リンク候補のサイトがリンクを張っているサイトの被リンクを分析しよう。こうすることで、これから関連させるリンクのグループを把握することが出来る。リンクのグループを既存のリンクのグループとは別に構築する取り組みは、トップ3に定着した人気の高いヘビー級のサイトを退治する戦略の1つとして期待できる。人気の高いサイトの被リンクを調査することで、関連性のパターンが浮かび上がるだろう。被リンクを引き抜くだけでは、彼らの影響力の領域に組み込まれるのが落ちだ。私は自分のサイトを定着させることを目標に定め、実際に2つのキーワードフレーズにおいて数百万ドル規模のネットワークに所属するウェブサイトを上回ったことがある。オンページの基準はこのプロセスにおいて重要な役割を持つ。

ページファクターにおける理想的なウェブページとは、SEO業者の指紋が見当たらないウェブページである」

-ロジャー・モンティ氏

「通常、外部リンクと内部リンクを豊富に持ち(この点はとてつもなく重要)、ページランクが高いことを望む(サイト構成でページがどの程度深い位置にあるかによって1-3)。明らかに関連性はマストであるが、ページのオーソリティレベルがより明確に現れているのは、キャッシュの日付である。1週間以内が理想的で、1-2週間は平均的、2-3週間は許容範囲、3週間以上は良いサインではない」
-ポール・テイトルマン氏 : サーチ・エンジン・ピープル

「クライアントがターゲットにする用語にページがピタリと合致していなければ、そのページには用はない。リンクを張ることが論理的であり、私がわざわざリンクを張って下さいとお願いしなくて済むようなリンク先の候補を求めている」
-メラニー・ネイサン氏

「当該のページを訪問し、フォキシー・ランクを使って、リンクを獲得する価値を素早く分析する」
-トム・デマース氏 : ワードストリーム

「ページの中央のコンテンツの中心部にリンクがあるかないかを考慮する。そのリンクの周りにはどんなリンクがあるだろうか?オンページの外部リンクはすべてどこに向かっているだろうか?それはサイトに対して関連性のある場所だろうか?当該のリンクは後にページに加えられたのだろうか?もしくは、ページが作成された際に掲載されていただろうか?」 
-ブライアン・チャペル氏 : アダプト・マーケティング

被リンクデータ分析における28個のオンサイトまたはサイトワイドの要素

リンク候補(または重要な競合者)を分析する際に、精査するべきサイトワイドの被リンクの要素が多数挙げられている。

  1. リンクを張っているサイトのタイプの配分(ブログ、ディレクトリ、ソーシャルメディア、プレスリリース、ウェブサイト等)
  2. ドメインの年齢
  3. ツールバーのページランク(ドメインおよびリンクを張るページ)
  4. MozRank
  5. 最新の記事もしくは最新のコンテンツがどれだけ新しいか
  6. 予想されるトラフィック
  7. ソーシャルネットワークのウィジェットがあるかどうか
  8. リンクを張るIPの数
  9. IPブロックの数
  10. サイトはドメイン名のランクを獲得しているか?
  11. サイトはターゲットの用語でランキングを獲得しているか?
  12. サイトのどのページがリンクを最も獲得しているか(リンクベイトとして何が有効なのかが分かる)?
  13. リンクの配分(IPアドレスの数、IPブロックの数)
  14. サイトのページランクの配分
  15. リンクのタイプの配分(No-follow、Do-follow、行方不明、リンク切れ)
  16. 相互リンクの本数
  17. インデックスされているページの数(サイトのアーキテクチャのSEOフレンドリーレベルを計測する)
  18. リンクが蓄積されるスピード
  19. RSS購読者数
  20. 人間が投稿したコメントの数
  21. サイトは論理的な構成と階層を持っているか?
  22. 人間およびボットが楽にナビゲートすることが出来るか?
  23. ホスティングロケーションの配分
  24. サイトの主題への関連性および焦点
  25. キーワードが豊富な内部のアンカーテキストを利用しているサイト
  26. リンクの総数
  27. サイトはグーグルの国別の検索に対応しているか?
  28. アンカーテキストの配分

オンサイトの要素に関する重要な見解

「私は人間による行動の証拠を探す。誰がコンテンツを作成しているのか、どれだけ労力を費やしているのかを知りたくなるのだ。また、例えば、記事にコメントが投稿されているかどうか等、オーディエンスが参加しているか否かも調べる。質の高いサイトであることが分かったら、“彼らのために記事を作成する”、“記事を投稿する”、“記事のガイドライン”等の機会を探る。また、とても気に入ったサイトとの提携の機会を狙うこともある」
-ケン・マクガフィン氏

「私たちはウェブサイトのリンクデータおよび被リンクの全体的な強度に注目する。その中でも、クライアントのためにリンクを獲得しようとしているサイト内のディープリンクはとりわけ重要視している。ホームページがとても強いものの、ディープリンクを持ち合わせていない場合、価値は減少する。その次に私たちがチェックする指標は、ウェブサイトの構成とクライアントのビジネスに対するフォーカスの強さだ。リンクを張りやすく、グーグルにインデックスされやすいかどうか。この点を確認するには、「site:widgetsite.com」と入力すると手っ取り早い。インデックスされているページを確認するだけでなく、タイトルタグの多様性、ディスクリプション、そして、グーグルにインデックスされているURLにも注意しよう。ウェブサイトからインデックスされたページを事前に確認すると、強いウェブサイトは、十中八九、その多様性もより広範で、明快である」
-ブライアン・ギリー氏 : ソーシャル SEO

「リンクに関する事柄の大半は繰り返し行われる。そのため、誰かがリンクを獲得している個別のページやサイトを見ていくと、そのサイトがリンクを得ている場所も見えてくることがあり、そこを起点に新たなリンク構築のアイデアを考案することが出来る」
-アーロン・ウォール氏

お薦めの記事:

この企画に参加して頂いたリンク構築のエキスパートのリストをここに掲載する。時間を割いて参加して頂いただけなく、苦労して手に入れた経験まで打ち明けて頂いた点に心から感謝している。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「71 Technical Factors For Backlink Analysis (From 30 Link Building Experts) – Part 2」を翻訳した内容です。

This article on Link Building: General first appeared on Search Engine Land.
© Copyright Third Door Media, Inc. Republished with Permission.

SEOの被リンク分析と言うより、検索エンジンがリンク分析を行う際の全ての要素がここに含まれている、と言う内容です。30人のプロが語った情報が集約されていますので、実際の作業時には、ここで記述されている全ての要素を考慮、分析すると言うことは無いかもしれませんが(時間と技術、リソース的にも現実的には難しそうですし)、外部リンク対策を重視してSEOに取り組んでいる方であれば、一読して何か新たに参考にできるような情報も多く含まれているのではと思います。

SEOに真剣に取り組んでいる方であれば、企業担当者、SEO会社のプロ問わず完全保存版の記事であることは間違いないでしょう! — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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