ここ数年間、私は飛行機で旅をすることが多かった。そこで私はキャビンアテンダントに注意を払うようになった。彼女たちの行動は当たり前のように思われるかもしれないが、実際とてもスマートなのだ。
ここではビジネスについて彼女たちから学べることを紹介しよう:
まず飛行機に乗ると、挨拶をされることに気がつくだろう。そして自分の席に向かい、荷物をしまおうとすると、キャビンアテンダントがやってきて助けが必要であれば手伝ってくれる。
それに加え、飛行機が離陸すると、飲み物と軽食であなたを満足させてくれる。
それでも十分じゃなければ、あなたは席を離れずして欲しいものをリクエストすることができる。ただ“呼び出し”ボタンを押すだけで、キャビンアテンダントがやってきてご用は何かと聞いてくれるのだ。
では、彼女たちがこんなことをする目的は何なのだろうか?もしあなたが満足すれば、また同じ航空会社を利用する可能性が高いのではないだろうか?顧客の満足はリピート客を意味する、それはつまり航空会社により多くのお金が入るということなのだ。
飛行機が離陸する前にキャビンアテンダントがすることと言ったら何だろうか?それは、飛行機が離陸するまえにあなたがしなければいけないことを1つ1つ指示することだ。
例えば、シートベルトを締めさせるために通路を通り、機内の気圧が上った場合のために酸素マスクの付け方を教える。そして最悪の場合に備えて、救命胴衣の付け方と使い方を教える。
あなたはもうキャビンアテンダントが教えてくれることを全部知っているかもしれないが、他の人がそうとは限らない。ビジネスにおいても、適切な指示とユーザーが混乱した場合のドキュメントが必要だ。これは、客があなたの製品やサービスを最大限に活用していることを確実にするために良い方法だ。
飲み物のサービスでは、キャビンアテンダントは通常どのドリンクの用意があるかを教えてくれる。複数の選択肢はあるが、その数は限られている。例えば、もしジュースが飲みたいのであれば、選択肢はオレンジかリンゴジュースのどちらかしかない。
キャビンアテンダントが何百種類もの選択肢を与えないのには理由がある:
もし、あなたが利益率を増加させ、客にもっと満足してもらいたいのであれば、選択肢を多く与えすぎてはいけない。Craigslistのような一部の最も成功しているビジネスは、いたってシンプルである。
もしあなたも私のようなギークなら、飛行機の離陸前には携帯でメールをチェックしたいだろうし、恐らく飛行中もメールを送ろうとするのではないだろうか。
挙句の果てに、高度10,000フィートまで待てずにノートパソコンを広げてしまうかもしれない。
もしこれらのルールを1つでも破れば、フライトアテンダントはすぐにあなたのもとにやってきて、それが禁止されていることをやんわりと伝えるだろう。もし、それでもあなたが言うことを聞かなければ、もう一度戻ってきて今度は厳しい口調で伝えるだろう。そしてこの時点で、あなたはこれを守らなければ一体どんなことが起こるのだろうと恐ろしくなり、ついに言うことを聞くのである。
ビジネスにおいては、常に客にあなたの上を歩かせることはできない。客を満足させたいのは山々だが、いつも客が正しいわけではないことを理解しておく必要がある。そして、もし1人でもあなたの上を歩かせてしまうと、他の人も同じことをするのを止めることはできないのだ。
私はいろいろな航空会社を使用するが、客により高いものを勧めるという点では、アラスカ・エアラインが一番だと思う。キャビンアテンダントがあなたの気が付かないうちにより高い方を勧めている例を紹介しよう。
客により高いものを勧めようとするなら、賢くやらなければいけない。もっとお金を払うように押し勧めるのではなく、だんだんと慣れさせるのだ。あなたが提供している追加の製品やサービスを彼らに買ってもらえるように、そのトライアルを客に提供するのも悪くない。
私が今まであった中で一番のキャビンアテンダントがいたのは、JetBlueフライトだった。彼はたまたま男性だったのだが、離陸から着陸まで、客を楽しませ、本当にほとんど全ての乗客が笑顔だった。
飛行機が離陸する直前、彼はほとんどのキャビンアテンダントがいつも言うような基本的なことを全て言った後、ラスベガスまでのフライト時間は2時間30分ですと伝えたのだ。問題は、機内にいた全員がラスベガスではなくロサンゼルスに行くつもりだったことだ。彼の言葉で乗客は一瞬パニックになったが、彼が冗談だと言うと皆笑い始めた。
その上、私たちが着陸した時に他の飛行機がそのゲートにまだいたため、10分余分にシートに座っていなければならなかった。この場合、乗客は怒ることが多いが、このキャビンアテンダントが、ロサンゼルスからは毎日何便の国際便が飛んでいるか、といったトリビアクイズを出し始めたのだ。乗客が適当な数を言い始め、数秒後にはみなそれに調子を合わせ始めた。
もっと事態が悪くなったのは(良くなったとも言えるが)、飛行機がゲートに到着する前に理由もなく電気が落ち、パイロットが飛行機を再起動しなければならなかったのだ。その時にそのキャビンアテンダントが最初に言った言葉は、“これが空の上で起こらなくて良かった”だった。そして皆また笑い始めたのだった。
あなたも客を楽しませたいのなら、小さなことに注目するのがいい。完璧な製品やサービスも素晴らしいが、こんな風な人間的な接触が大きな違いを生むのだ。
ハーバード・ビジネス・レビューを読むのもビジネスを学ぶ上で素晴らしい方法だが、方法はそれだけではない。あなたの周りを見回してみて欲しい。あなたが当たり前だと思っていることがビジネスについて多くを教えてくれるだろう。
キャビンアテンダントから何かを学べるなんて思ったこともなかったのではないだろうか?私もなかった。だから、どんな人も軽く見ることはやめよう。もしかしたら5歳の子どもからだって学べることがあるかもしれない。
この記事は、Quick Sproutに掲載された「What a flight attendant taught me about business」を翻訳した内容です。
最初はどんな釣り記事かと思いましたが、読んでみると納得。確かに、どんな業界、仕事であっても、普遍的に共有できることと言うのはあるでしょうし、特にサービスが重要視される仕事からは、「ネットサービス」とか言う割には技術や機能優先で、ついサービスを軽視しがちなこともあるネット業界は学べることは多いかもしれませんね! — SEO Japan
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