私にはSEO業者やSEMエージェンシーを嫌う意地悪な人物と言うイメージがついているかもしれない。確かに、頻繁に彼らの失態や過剰な請求等、たいして価値のない話題のエントリを投稿しているため、そう思われても仕方ない点はある。しかし、今回のエントリでは、少し範囲を広げ、皆さんがSEO業者やSEMエージェンシーに求め、そして、応えてもらうべき点をリストアップしていこうと思う。なかには露骨に一方的なものもあり、当たり前のものもあるだろう。しかし、このエントリを読み終えることには、皆さんの手元には、雇うつもりの会社が皆さんの製品を提供する能力が備わっているかどうかを判断する上で役立つリストが出来上がっているはずだ。また、彼らの立場に立って考慮しておきたい点も理解することが出来るようになっているだろう。
大半の業者では担当者が複数の仕事を同時進行で行っている。結果的に、特定のクライアント専用のリソースが担当者の言葉とは裏腹に存在しないケースが多いのだ。担当者の仕事は、クライアントを維持することである。ワークフローを自分の会社のために動かし、クライアントに確実に満足してもらうことだ。担当者も初期の販売サイクルに参加する可能性があるが、その場合、彼らの仕事量のなかに、売上を上げることが含まれているはずだ。売上を上げるためのニーズに対する専用のリソースがあるなら、大半の営業スタッフは伝えてくれるはずだ。
目標は、皆さんの仕事を終了するために、毎週、どれだけの時間が割かれているかを理解することだ。担当者がいてもいなくても関係ない。割り当てられた時間が重要なのだ。代理店が手元に担当者を派遣しない点は理解出来る。皆さんのオフィスにいたところで、彼らはは何もすることがないため、代理の業者にとっては無駄なコストでしかないのだ。そのため、専門のスタッフが割り当てられる可能性は低いだろう。もう少し分かりやすく説明しよう。私は – 皆さんに対応する担当者のことを述べているわけではない ? お抱えの検索マーケティングの専門家のことだ。代理の豪奢の検索マーケティングの専門家(もしくはソーシャルマーケティング、または、有料検索の専門家等)がどれほど皆さんのニーズに割り当てられるのかを知っておく必要がある。
業者は、「時間はたっぷり確保してあります」と言うはずだ。しかし、彼らには、正直に、そして、現実的になってもらう必要がある。具体的な数字を挙げてもらおう。10時間では少ないと思えるかもしれないが、これは週間労働時間の25%に当たり、私なら十分だと思う。現実的には、たとえ週に数時間しか自分のためだけに使ってくれなかったからとしても、大きい前向きなインパクトをもたらしてくれる可能性があるので、週に5時間と言われても、担当者を責めるのはやめよう。彼らの目標は仕事をすることではなく、仕事を終えるために必要な点をクライアントに伝えることである。
代理業者の専門家に会わせてもらおう。私は業者の専門家が優秀だと言うことを担当者に言われても真に受けたことは一度たりともない。自分の力を何倍にも増やすために代理店を雇おうとしている。自分で仕事をすべてこなすだけの従業員が不足しているため、助けが必要なのだ。このキャリアで経験を積もうとする新参者にトレーニングの場を提供したいのではない。各種のオンラインマーケティングの分野の専門家の人数は増えつつあるが、そのすべてが代理業者に勤めているわけではないことぐらい私も承知だ。
そのため、時間を取って、要請した仕事に当たる人物に実際に会う必要がある。割り当てられた仕事を過去に実施した人材が理想だ。ソーシャル分野の専門家は自分の存在を維持しているはずである。SEOのプロは自分のウェブサイトを紹介し、過去の取り組みにおける成功例を指摘することが出来て当たり前だ ? この際、他のクライアントのためではな、あくまでも自分のサイトでの取り組みに着目しよう。有料検索の専門家については、容易に想像出来る。彼らの仕事は明確な結果が出るからだ。それでも証拠を手に入れておきたいところだ。
ここで、自分が彼らの戦力およびその専門知識を信頼することが出来るかどうか、再確認する必要がある。
一方、コンサルタントの場合は、大きく異なる。通常、専門的な知識に基づいて相談が行われ、彼らの時間は100%皆さんのプロジェクトに充てられるだろう。この個人的な注目のデメリットは、自分との時間が限られている点だ。来月もしくは来週の仕事の依頼の予約を忘れると、既に他の仕事でスケジュールが埋め尽くされてしまっている可能性が高い。忠誠は大きな意味を持つため、大半のコンサルタントはこのような場合でも仕事を引き受けくれるだろう。しかし、どうすることも出来ない場合もあるので注意しよう。
異なる分野のコンサルタントをまとめて雇い、最終的な成果物を社内で融合する戦略を好む企業もある。これは内部での学習を促すには、もってこいの方法である。大半の代理業者は専用のトレーニングを提供しないが(あるいは提供しても、表面的なもの)、コンサルタントなら専門的なトレーニングの材料を策定してもらえるだろう(料金を支払うことにはなるが)。そうすることで、チームのメンバーが特定の分野について徹底的に学習することが出来るようになる。
特に専門的な知識を持つことがなくても、何でも器用にこなすことが出来る人もいる。広範な知識を用いて、一つのことを極める人もいる。大半の代理業者はオーガニック検索マーケティングの知識を多少は持っているだろう。また、有料検索の知識を豊富に持ち、ソーシャルマーケティングの知識も少し持ち合わせている可能性もある。この知識の深さを測るのは雇う側の責任である。通常、彼らは1つの分野に特化し、他の分野では適度に知識を有していることが多い。
長年、多くの業者が有料の検索連動型広告により特化していたこともあり、多くの検索マーケティング会社のSEOに関する知識は十分とは言えないこともある。基本的に、彼らのスタッフの知識に左右されるのだ。現在、優れた業者は、SEOの仕事を担当するスタッフを抱えるだけでなく、実際に彼らが実務的な知識を持っている強みを持つ。ここで誰が皆さんの仕事を行うのか、そして、どれぐらいの時間が割り当てられるのかを見出す作業に舞い戻る。豊富な経験を持つSEOディレクターが在籍しているのは心強いが、その人物は実際に皆さんのプロジェクトに参加するのだろうか?
2年前、私は著名なSEOの業者から「SEOのベストプラクティス」を交換しようと持ちかけられた。彼らは、私が彼らから学び、彼らは私から学ぶことが出来ると考えたのだろう。数週間が経過して、ようやく彼らからベストプラクティスのリストが届いた。この文書には7つの箇条書きで構成されていた。これは彼らがオーガニックな検索の最適化に関してクライアントとの打ち合わせをする際に調査する点であった。私は自分の手の打ちを見せないことに対して罪悪感を感じたが、やがて彼らとの会話はなくなっていった。当時、彼らのリストがあまりにも簡潔だったため、私は驚きを隠せなかった。私のリストは最も重要なアイテムだけでも40点を超えていたのだ。
有名な企業だからと言って、何もかも知っていると決めつけるべきではない。その逆の場合が多い。オンラインに転身しようとしているオフラインの代理業者と仕事をする際は特に注意が必要だ。彼らは学習している最中であり、オフラインのブランド名に頼って、クライアントを獲得し、そこから学ぼうと試みているのだ。
業者やコンサルタントも利益を求めている。彼らは専門的な支援を期待されて雇用される。時間通りに、予算内で目標を達成するための戦力として雇われるのだ。つまり、基本的に彼らは家族の一員ではない。彼らは皆さんの会社のために仕事をするのではなく、「私たちは御社に尽くします」、「皆さんの仕事を優先しています」、もしくは「私は御社を家族だと思っています」と言うセリフをいちいち真剣に聞く必要はない。感動的な言葉だが、これは営業トークの一部に過ぎない場合が多い。コンサルタントや業者の85%はこのようなタイプだと私は見ている。しかし、残りの15%は頼りになる人々であり、自分を優先していると言われたら、それは本気であり、耳を貸す価値があると思っていいだろう。
業者の仕事は、クライアントに請求サイクルを継続してもらえるように、満足感を与えることだ。こうすることで彼らは事業を継続していけるのだ。こんなことを言っていると、私がクレームをつけているように見えるが、単に事実を述べているだけだ。皆さんにはこの事実を忘れないでもらいたい。結局、3ヶ月サイクルの契約書に署名をしたら、仕事が終わっても終わらなくても毎月請求書が送られてくるのだ。ここが難しい。
自分のチームや会社が成すことが出来なかった仕事を業者やコンサルタントのせいにすることは出来ない。当然だと思うかもしれないが、数年後、もう一度同じ業者を雇うことになったら、時間通りに出来ない場合の責任の所在は自分の企業にある点を改めて認識する必要があるだろう。逆に、もし代理の業者やコンサルタントが仕事に時間を割き、約束通り成果物を納品したにも関わらず、仕事の継続を断われたとしても、彼らに不利に働くわけではない。
この点を考慮し、業者やコンサルタントを雇う際は十分に注意を配り、自分の会社が仕事を行う準備が整っていることを確認する必要がある。つまり、第三者のベンダーを雇って、メンバーに紹介して和んでもらうだけでは不十分なのだ。自分のチームが対応可能な仕事のタイプを事前に見極めておこう。
どっちみち皆さんの会社の仕事を請け負った時点で、業者には料金が支払われる。自分のチームが提案を実行に移す用意が整っていないなら、時間とお金をドブに捨てるようなものだ。クリーンなURLを望み、業者がこの点を解決することが出来る場合、自分のチームはそのアイテムに対処することが出来るだろうか?彼らを雇うと言うことは大きなプロジェクトである確率が高いため、しっかり準備を整えておこう。
業者やコンサルタントを雇うつもりなら、自分の知識をフル活用し、堂々と難しい質問をぶつけよう。大半の企業は快く答えるか、もしくは特定の点については調査が必要だと言うことを気軽に認めるだろう。細部にこだわり、リンク構築のプロセスについて説明してもらおう。実際にリンクを張ったウェブサイトのサンプルを見せてもらおう。ターゲットに絞るサイトを選択する際の彼らのメソッドを理解するように努めることが肝要だ。「企業秘密」と言う言葉を持ち出されたら、さらにプッシュしよう。「適切なサイトを選びますよ」と言う彼らのセリフを鵜呑みにしてはいけない。それは危険過ぎる。
彼らは特定のソーシャルスペースでの露出を狙っているのだろうか?あるいはツイッターだけだろうか?現在、ネットには多数のニッチなソーシャルスペースが存在し、しかもその数は増え続けている。自分のウェブサイトを使ってもらいたい人達にターゲットを絞ったスペースが存在する可能性は高い。そのため、雇った企業もしくは人物が、ソーシャルスペースに精通しており、このような機会を詳しく調べていることを確かめておきたい。
恐れずにリファレンスを要求しよう。実際に、業者が自慢するページからウェブサイトのリストを抽出し、過去に彼らと仕事をした人達の連絡先を聞いてみよう。彼らが二の足を踏むようなら、理由を尋ねよう。過去のクライアントと5分間話し、体験談を聞き出そう。その際、現状を考慮し、同じ仕事のために当該の業者を再び雇うかどうかを是非聞いておいてもらいたい。
業者にサンプルを用意してもらおう。毎日のタスクを与えようとしている人物に、自分のウェブサイトから直接サンプルのアイテムを提供してもらうのだ。これは無償でアドバイスを得るためではなく、仕事の質を確認するためである。レポートにも同じことが言える。彼らがランキングレポートについて話し始め、ブランド化した用語へのランクを褒めだしたら、手を引こう。
今日のマーケティングの取り組みにとって、ソーシャルメディアは欠かすことのできない存在である。オンラインであれ、オフラインであれ、マーケティングは“ソーシャルの注入”を必要としているように思える。ここで注意してもらいたい点がある。ソーシャルメディアに大幅に依存するプロモーションを行っているなら、業者との関係が切れた際に、痛い目に遭う可能性がある。ソーシャルメディアでの取り組みを誰が維持するのだろうか?誰が継続的に新しい情報を用いてサイトやアカウントを更新してくのだろうか?
ソーシャルメディアの難しいところは、パズルの1つのピースを理解することだ。重要ではあるものの、唯一の存在ではない。適切に利用すれば、ソーシャルメディアはクライアントからのフィードバックを効果的にもたらし、ユーザーとの有意義な交流を実施する上で大いに役に立つ。多くの業者やコンサルタントは、見事にこの仕事を成し遂げてくれるはずだ。しかし、自分の代わりにソーシャル世界に身を投じる人物には、境界線、メッセージの重要なポイント、そして、最終的な目標を事前に明確に説明しておくべきである。
業者やコンサルタントが意図的にブランドに損害を与えることはないだろう。しかし、彼らは皆さんのブランド、および分野を皆さんほど熟知しているわけではない。また、皆さんほど投資しているわけでもない。そのため、資金を投じた価値がある点、そして、ブランドに傷がつけられていない点を常に確かめる必要がある。要するに、仕事の管理を譲ったからと言っても、仕事が適切に行われている点を確認する責任は残るのだ。“適切に”と言うのは、皆さん側のルールとニーズに沿って行われなければならないと言う意味だ。
出来るだけ情報を得た上で決定を下すことを目標にしよう。合理的で全うな代理業者や信頼できるコンサルタントなら、徹底的な質問にも表情一つ変えずに対応するはずだ。脱線、質問返し、曖昧な答えが多い場合は、問題視するべきである。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、「Search Engine Landに掲載された「What To Expect From An SEO/SEM Agency」を翻訳した内容です。
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確かにここまで考えて色々質問されると業者の立場では辛い時もあるかもしれませんね 汗 とは言え、アウトソースする場合は、どんどん質問していただき納得した上でSEO業者もSEM会社も使うべきと思いますし、遠慮する必要は一切ないと思います。相互理解が無い限りは、長続きはしないと思いますし。。。本記事がSEO業者選定の参考に少しでもなれば幸いです。 — SEO Japan
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