新人ブロガーやブログをやろうとしている人の中には、間違った思い込みをしたままブログの世界に入ってくる人が多い。そういうブロガーがブログで金を稼ごう(または生計を立てよう)とすれば、事態はさらに悲惨になる。真の成功を勝ち取るには大きな努力、粘り強さ、熱心さが必要だ。がしかし、不可能ではない。新人ブロガーは、以下のような思い込みを捨てた方がいい。
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ブログで結果を出すには、もちろん毎日書くべきだって? ああ、人はなぜこんな間違った思い込みをするのか、しかも残念なことに、多くの人がまだそこから抜け出していない。最近もブログに書いたが、要するに、月に数回しか書かないのに成功しているブロガーは多い。私も個人的には、よく考え抜かれた記事を読むのが何よりも好きだ。
購読者の数は成功と結び付けて考えられている。雑誌や新聞を売るならそれも正しいが、ブログは違う。実を言えば、何十万という購読者を獲得しているサイトは数あれど、こうした購読者の大部分は積極的にサイトに貢献しているわけではないし、一度しかアクセスしない人も多いのだ。私は、購読者数は自分のブログを売り込むときの方便だと考えている。そしてAlexaのように、数字は操作できる。言い換えれば、購読者よりもページビューの方が大切なのだが、広告主は往々にして購読者の多いブログを好む。
私が話をした新人ブロガーの多くが、WordPressを使えばすぐにヒットするブログが作れると考えていた。WordPressは人気の高いコンテンツ管理システムではあるが、ブログの成功にはほとんど、というかまったく関係がない。DaringFireball.netの著者であるJohn Gruber氏は「MovableType」を使い、十分うまくやっている。それ以外のCMSを使っているサイトも数多くある。このサイトを自分で確かめてみてほしい。
Robert Scoble氏はWordPress.comというドメインで成功への道を開いた。また、かなりの数のブロガーが「Blogger」や「TypePad」のサービスを使っている。確かに、新人ブロガーは、ブログにWordPress.comやBlogger、TypePadなどのサービスを利用することで時間を有効活用できる。サイト管理やダウンタイムの心配がなくなるからだ。それに、多くのホスティングサービスではドメイン名から直接ブログにリンクできる。自前のサーバーを持てば管理できる範囲は増えるが、ないからダメだなんてことはまったくない。
リンクベイトとはリンクを集める目的で書かれた記事のことだ。読者に受けることを想定し、DiggやRedditなどのソーシャルサイトでよく使われる。確かにリンクベイトは有効だ。だが成功のために必須というわけではない。ブロガーは質の高い、役に立つ記事を書けばいい。それこそ、すべてのブロガーが等しくやるべきことである。リンクベイトは確かに有効だが、それ以上に中身を大切にしよう。
今ここではっきりさせておこう。私は「専門家」などいないと考えている。そのように振る舞う人がいるだけだ。つきつめて言えば、私の意見は誰かの意見と同じように意味を持っている。必要な努力をするつもりがあれば、誰でも成功できるのだ。「専門家」というのは権威があるかのように振る舞うための肩書きに過ぎない。私はそんなもの信じはしないし、みんなも信じなくていい。
著作権法というややこしいものがあり、これはあらゆるものにかかわってくる。著作権は非常に重要なものだ。写真家の多くは、無断で写真を使うブロガーにうんざりしている(クレジットを付けないのはもっと悪い)。自分がその立場に立ってみれば、どうしてそう感じるのか分かるはずだ。私は法的な助言をする立場にはないが、これだけは言わなければならない。訴えられたくなければ、他人のものを使うときには事前に許可を得るべきである。
著作権についてもう少し詳しく言うと、写真家の著作権(クレジット)を表示したからといって、その写真を使えるとは限らない。ブログ記事のプロダクト・バリューを高めるために特定のコンテンツを使うのは、公正な使用とは言えない。ただし、その写真自体がブログのテーマになっている場合は公正な使用と見なされるかもしれない。ブログで写真を取り上げてレビューする場合もある。これはグレーゾーンだ。ブロガーがうっかり誰かを怒らせてしまい、その人の評判を傷つけるかもしれない。そうしたトラブルに巻き込まれたブロガーを、私も何人か知っている。(友人の写真家の作品が違法に使用されたという話を広めたいという写真家は、数千人とは言わないまでも数百人はいるのではないだろうか。それが正義というものだろう。)
私をからかってるのかな?
WordPressと同様、ブログで画像や写真をうまく使うにはPhotoshopが必要だと考えている人は多い。でも、これは真実からはほど遠い。何を隠そう、私もちょっと前にブログでPhotoshopの代替になるものを紹介している。
そんなことはない。でも、たとえ必要だとしても、HTMLの基礎など2、3分で覚えられる。さあ、時間があるから、ちょっと教えてあげようか。
リンクにしたいテキスト
太字
強調
打ち消し
長めの引用
その他にも、順序付き/なしのリストとかCSSとか、新人ブロガーにお勧めのものはあるが、最初は上記のリストを覚えればいいだろう。もちろん、HTMLに本当に興味があれば専門の講座をチェックしてみればいい。詳しくはこのサイトを見てほしい。
誹謗中傷は非常によくない。ブロガーは言いたいことを何でも言っていいわけではない。XYZ社が明日「ABC」という商品を発売する、と書いたブログをXYZ社が見つけたら、ブロガーは法的なトラブルに巻き込まれるだろう。もっとひどいことになる可能性もある。その記事がDiggやRedditなどのフロントページに掲載されてしまったらどうなる? みんなに知れ渡ってしまうのだ。XYZ社はブロガーの嘘のせいで損害を受けるかもしれない(最近の株式市場は何にでも反応するものだ)。嘘をついた者はその代償を支払うことになる。
みんながそう考えていたら、噂に上る成功者など現れなかっただろう。たった今この記事を読んでいる誰かが、ブログ界の次のRobert Scoble氏やMichael Arrington氏になるかもしれない。問題はただ一つ、この記事を読んでいる人の多くが、成功のために必要な努力をしたがらないことである。
Robert Scoble氏を引き合いに出したところだから、もう一度彼に登場してもらおうか。Robertは私の知る限り、ブログに広告を出したことはない。そして、ブログ界でもっとも尊敬される人の1人である。たいていのブロガーは広告を利用する必要があるだろうが、広告なしでも成功のチャンスは十分にある。
AdSenseを使えば、ほとんどのブロガーはまあまあのお金を稼ぐことができる。AdSenseの効果は、選んだニッチ分野とテーマによってさまざまだ。けれども、ほかにも選択肢があることを覚えておこう。例えばPerformancingAdsは、広告料を自分で設定できる。
信じられないほどヘンテコなドメイン名なのに多数の読者を引きつけ成功を収めているブログをいくつか知っている。ただし、格好いい名前や独創的な名前ではなく、覚えやすい名前がいちばんだと思う。でも驚いたことに、https://www.iamthebestbloggerintheworld.com/は、まだ売れていない。私が買うべきかな?
文字通り、どんな題材を取り上げようと、それをお金にすることは可能だ。人は賢いから、その方法を見つけてしまうのである。ブロガーはハイテク、ビデオゲーム、旅行、ペット、有名人、写真など、あらゆる話題をお金に換えてしまう。ほとんど誰も書かないようなテーマをピックアップして、お金を稼いでしまうかもしれない。その話題がさらに広がる可能性を持っていれば、それを成功への糸口にすることもできる。
これだけは、その通りだと言いたい(文章力のないブロガーが多すぎると思う)が、真実とは言い難い。Wired.comのような大手パブリシャーのブロガーでさえ、英語のいちばん基本的なルールを無視しているようだ。こういうのを見ると、妙な話だが、私の方が恥ずかしくなる(多分書いている彼らよりも)。ほとんど侮辱だと感じることも度々だ。文章修行に時間をかける人を私は尊敬する。ブロガーが絶対に文法的な間違いをしてはならないとは言わないが、とりあえず「it’s」と「its」の違いくらい知ってほしい。プロとして扱われたい新人ブロガーは、まず正しい文法を学ぼう。
以前も記事に書いたが、議論は確かにブログにトラフィックを呼び込むのに便利だ。しかしデメリットもある。ブロガーの評判が危険にさらされるし、議論がくだらない方向に流れて読者を怒らせてしまうかもしれない。新しくブログを始めるときは確かにインパクトが大事だし、そのインパクトを保ち続ける必要があるが、議論を巻き起こそうとするのでなく、スリリングなコンテンツを作る方を選ぶこともできる。
ブログは非常に簡単にもなり得る。そのつもりなら、ほとんどタダで始められる。インターネットにアクセスして、無料のブログを作成し、自分の胸の内を書けばいい。実に簡単だ。でも、ブログである程度のお金を稼ごうと思っているならどうだろう? これだけで記事が一本書けてしまうので、また別の機会に。
この記事は、Performancingに掲載された「20 myths about blogging many new bloggers actually believe」を翻訳した内容です。
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