新たなフィールドに進出する際、グーグルは忍び足で侵入するが、何かを手に入れることに決めた途端、大きな足音を立ててアプローチする。彼らは1つのニッチおよび1つのモデルを選ぶだけでは満足しないのだ(例えばネットフリックスのような):
グーグルは複数の領域で戦い続けている。氷河をカンナで削るように、グーグルはマーケットを徐々に破壊していく。
グーグルは、ユーチューブの視聴者を思考能力ゼロの怠け者に変えたがっている :
「もし脳のあまりにも多くの領域が選択プロセスで占領されてしまったら、視聴どころではなくなってしまうだろうと、NoMovの共同ファウンダーであるジェームズ・ブラック氏は話した。
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「私たちは、くつろぐことが可能な、受け身の視聴モードにユーザーを駆り立てる方法を探しています」とデビッドソン氏は述べている。
TVの広告マーケットはウェブの広告マーケットよりも遥かに大きく、既に検索機能を持っているため、ユーチューブをテレビ化させたいのだ。グーグルは成長するための新しいマーケットを必死に探している。
グーグルはOn2を買収するために$1億600万ドルを投入し、V8 ビデオコーデックをオープンソース化した:
これは麻薬の売人が利用する“一つ目は無料”アプローチであり、実際には“無料”ではなく、“新たな路線”を作りだすことが目的である。パトロンになるだけなら、この廃れたコーデックを手に入れるために支払った額の10分の1の資金で、ファイヤーフォックスのライセンス料を永遠に支払うことも出来た。それはグーグルの狙いではない。これは“どうだ見たか、アップル”と言う気持ちを態度で表し、独占を目指した取り組みである。
ユーチューブ、ダークファイバー、そして、ビデオコーデックを手に入れるだけでなく、グーグルはグーグルTVの取り組みに関する告知を行っている。セットトップボックスを管理する人物が市場のデータを持っているのだ。
マーク・キューバン氏は、ランキングの不正操作が発生するであろう競争を以下のように説明している。
グーグル TVの成功は、あるアイテムに影響を与えるだろう…ページランクだ。、動画コンテンツのプロバイダーがグーグル TVのTV検索リスティングで上位にランクインすることを目指す一方で、善玉のSEO業者と悪者のSEO業者が争う姿を想像することが出来るだろうか?グーグル自身が述べているように、40億台のTVが存在し、その数は増え続けている。そして、米国のTV広告マーケットは$700億の価値があるのだ。グーグル TVが成功すれば、大きな問題が発生するだろう。グーグルが製品のページランクを決める仕組みが、TVマーケットでの製品の成功に何よりも大きな影響を与えるのだ。
しかし、グーグルが消極的にネットワークを監視するなら、TVガイドよりも遥かに役に立つだろう。推薦する製品が関係ない場合、簡単に発見し、調整することが出来るようになりつつある。ネットワークが何度も同じことを繰り返す場合、ランクを下げればいいだけの話である。
成功すれば、グーグルの取り組みは、異なる種類のコンテンツの間にある壁を破壊するだろう:
グーグルは理念を貫くだろう。その結果、グーグルは情報とユーザーとの間に潜り込む。すると問題を最小限に抑えることが出来るようになる。
グーグル TVのインパクトにより、グーグルはテレビの主導権に挑戦状を叩きつける可能性がある。TVとインターネットの境界線を曖昧にすることで、グーグル TVはコンテンツの内容の分類の存在価値をなくすポテンシャルを持っている。「TV番組」ではなく、“コンテンツ”になる。“ウェブ動画”ではなく、“コンテンツ”になる。そして、区別が完全に弱まった暁には、インターネットを経由した直接的な配信が可能になる。グーグル TVは、TVをアグリゲイター化させる可能性がある。そうなると、誰が最も太いパイプを提供することが出来るのかが重要になる。
グーグルが利用データを手に入れることが出来れば、好きなようにこのデータを利用するだろう。どのマーケットにも言えることである。スケールのメリットがさらなるスケールのメリットを生み出す。アップルとアマゾンは独自のeブックのフォーマットを手に入れたがっている。その一方で、グーグルはパブリッシャーがデフォルトのeブックの共通フォーマットを作成する取り組みに力を貸すだろう。
トラフィックに打撃を与える可能性がある定期的なアルゴリズムのアップデートの他にも重要な点はある。数年後、新しく加わるコンテンツのフォーマットは多くのウェブパブリッシャーにとって頭痛の種となるだろう。なぜなら、グーグルが同様のマーケットのいずれかで大規模なサンプルサイズ & マーケットの影響力を獲得した場合、その他のコンテンツのフォーマットの幾つかは検索結果に流れ込むようになるからだ。そして、その結果(マーケットの競争と共に)、多くのパブリッシングビジネスモデルにとって、瞬く間にネガティブな分野にマージンを運んでくる可能性がある。
この記事は、SEO Bookに掲載された「TV is the New Mobile」を翻訳した内容です。
Googleがするかどうかはともかく、確かに「テレビ」と「インターネット」の垣根は今後益々薄れていくのでしょうね。テレビ番組という概念がなくなり、全てがコンテンツとして並列に扱われる日もいつか来るのでしょう。そこまでに多くの抵抗と戦いがあるのでしょうし、5年かかるのか、10年かかるのか、もしかするともっとかかるのかもしれませんが、文字、音楽、動画、、、全てのコンテンツがネットワークを通じて全て並列に扱われる時、勝者は誰になるのでしょうか。間違いなくGoogleはそこを目指しているのでしょうし、マイクロソフトやAppleもそうなのでしょう。Sonyなど日本の家電メーカー(という括られる限りは勝者にはなれなそうですが)も是非とも頑張ってほしいところですね。しかしマーク・キューバンがいうようにテレビというか動画SEOは今後もっともっと盛んになっていく気はします。SEO会社としては、きちんとその辺も追っていきたいところです! — SEO Japan
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