この不況下、1セントと言えどもマーケティングに費やす資金を無駄にしたくないのだろう。クライアントから、リンク構築のROIに関する質問が会話の早い段階で尋ねられる傾向がある。リンク構築業者を雇うなら、雇う側には、業者が提案する戦略もしくはサービスに対するROIを尋ねる権利がある。入門書として、ステファン・スペンサー氏が2009年8月に綴った「リンクエコノミックス 101: 高度なSEOの必要条件」を読んでもらいたい。
ただし、その他のオンラインのマーケティングアクティビティと比べ、リンク構築のROI特有の具体的な問題についてはあまり詳しく説明されていない。
リンク構築のROIを計測するのはなぜ難しいのだろうか?その理由の一つとして、リンク構築プロジェクトに対して設定した特定の目標によって、様々な測定方法が存在する点が挙げられる。誤ったメトリクスを選んでしまった場合、数字を当てはめることは出来るかもしれないが、金銭的な価値に遡るのはなかなか難しいだろう。
今回は、無視されることが多い難問をあえて取り上げよう。それは、リンク構築プロジェクトの成功もしくは失敗の責任はどこが追うべきだろうかと言う疑問だ。
リンクを獲得するのはコンテンツなのだろうか?あるいはリンクを構築する人物なのだろうか?リンクの構築担当者が単純に新しく獲得したリンクの本数を基に成功を判断されるなら、これはノルマの本数を獲得するためだけに簡単に得ることが可能なリンクを追い求めるよう、奨励しているようなものだ。より高い価値のリンクを求めているなら、リンクの構築担当者は、コンテンツ自体がこのような高い価値のリンクを魅了することが出来ない失敗をおかす危険を背負うことになる。リンク構築の担当者は、出来そこないのコンテンツの責めを負う必要はない。意図しない影響/結果の原因を、二流のコンテンツ、二流のリンクの構築者のいずれかにはっきりと見出すことは出来ないのだ。
明らかなROIのメトリクスが幾つか存在する。検索ランクの改善はその一つだが、流動的であるため、完璧とは言えない。リンク構築業者が採用するスパムのような手法を用いれば、高いランクを得ることが出来るかもしれないが、これはいつなんどき崩壊するか分からない。単純にリンクの本数をカウントする手もあるが、ほとんど意味がなく、計測するのは時間の無駄だ。プロジェクトのコストに対して何らかの数字を見出すことが出来れば満足なのだろう。
多くの人々がリンクにおいて最も重要なのは検索結果のランキングだと考えている。残念だが、事実である。しかし、ランキング5位のROIと7位のROIの違いは何だろうか?eコマースのサイトを見れば、キーワードごと、そして、ポジションごとのROIが分かる。ランキング5位は月間の売上が$12,000の価値があり、3位には$22,000の価値がある。 なるほど。それでは、広告のクリック数を通して収益を得るコンテンツサイトの場合はどうだろうか?このようなサイトはトラフィックを増やすために、より多くのリンクを求める。そして、広告リンクを通してサイトを去るトラフィックが多ければ、利益が出るのだ。適切なリンク(広告リンク)を通してサイトを去ってもらいために、一生懸命頑張って人々を集めるとは、なんとも皮肉な仕組みである。
このような場合、いたずらに説得力のあるコンテンツは避けたいところだ。人々がサイトを去らないからだ。この回転式ドアのようなリンク構築シナリオにとって、読者が適切なタイミングおよび適切な場所で飽きるように仕向けることは重要なのだろうか?例えば、広告のリンクが役に立つ場所で読者に飽きてもらうことは成功のカギを握るのだろうか?
リンク構築のROIを計測する方法を新たに試す度に、私はこの作業が困難な仕事になり得る点を伝えるようにしている。大半の人々はランキングを上げたいためにリンク構築を始める。そのため、ランクを上げることが出来なければ、そのリンク構築の取り組みは失敗と見なされるのだろうか?
必ずしも失敗とは限らないはずだ。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「Link Building ROI: Measure With Caution」を翻訳した内容です。
This article on Columns: Link Week first appeared on Search Engine Land.
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