影響は賛否両論のトピックであり、その計測および定義は、ソーシャルメディアが、新しいオンラインの社会で名声そして知名度を手に入れる能力を民主化するにつれ、徐々に丹念に調査されるようになりつつある。影響と人気は、明確に描かれるものの、ソーシャルネットワークにおいては、影響はフォロワーの数、友達の数、クリックの数、もしくは「like」の数で派生するわけではない点を理解することが重要だ。また、それぞれのコミュニティに参加する頻度から識別することも出来ない。影響の指標としては役に立つが、定量化において必ずしも一定のファクターと言うわけではない。
メリアムウェブスター辞典は、「影響」を明らかな力を出すことなく、または、直接的に命令を下すことなく、効果を生成する行為または力と定義している。
その他のリソースを調べてみると、影響は、効果を誰かまたは何かの性質、発達、あるいは行動に与える能力、もしくは、効果そのものと記されている。
ソーシャルネットワークでは、影響は通常個人と結び付き、力、または、権威の程度、レベル、そして、効果が異なる地位をユーザーにもたらす。最終的に、目に見える効果を及ぼすことが出来る能力を持った個人が、インフルエンサーの称号を得る。主題とテーマに焦点が絞られるなら、インフルエンサーは、それに応じてさらに細かく分けられ、格付けされる。デジタルの階層を確立する考えに賛成しようが、反対しようが、多くのソーシャルサービスは既にピアツーピアのネットワークの横並びの性質を縦に並べ変えている。例えば、Klout、エデルマンのツイートレベル、そして、ピアインデックスは、複雑なヒューマンアルゴリズムによって計測されるオンラインのつながりに認知度を導入している。
ここ数年、私はソーシャルネットワーク内のインフルエンサーの役割を調査してきたが、その結果、測定可能な行動および成果を引き起こすと言う単純な定義を洗練した。意図的な影響は、特定の行動が定義可能な点を前提としており、その結果、求める行動および成果が戦略に反映されるようになっている。このような計画の実行は、影響力の強い人物の範囲および信念の方向性によって決まる。
昨年の後半、私は数多くのソーシャルネットワークのユーザー層の構成を分析した。その結果、女性がユーザーの過半数を占めていることが判明した。デイブ・マッカンドレス氏はこの発見を素晴らしいインフォグラフィックで描写している…
今年の4月、ニールセンは、ソーシャルネットワーキングにおける女性の役割を裏付けするデータを発表した。ウェブ上のソーシャルネットワークで見られるように、モバイル分野でのソーシャルネットワークにおいても女性が優勢である。
10年前、コムスコアは、米国内のウェブ上の女性の人数が男性を上回ったと報告した。そして2010年、コムスコアは、引き続き女性がウェブ上で優勢を保ち、その中心にソーシャルネットワークが存在する点を把握している。2010年のブロガーカンファレンスを記念して、コムスコアは新たなレポート「ソーシャルネットワーキングサイトのユーザー、世界中で男性よりも女性が過半数を占める」をリリースした。
eコマースは影響の一つの形態であり、こちらも女性の方が多い。事実、このレポートは、女性がオンラインショッピングをさらに行うようになり、全体的に不均衡なオンラインの出費を計上し、58%のオンラインの出費を占めている事実を紹介している。さらに、女性はソーシャルネットワークに男性よりも長い時間を費やしている。男性は平均で毎月3.9時間投じ、一方の女性は5.5時間をソーシャルネットワークに費やしている。
コムスコアのレポートによると、女性はネットを利用する時間の16.3%をソーシャルネットワークに割いているようだ。一方の男性は約11.7%であった。
ソーシャルネットワーク上で女性の影響力が強いトレンドは、グローバル規模でも同様のようだ。
女性が人気の高いソーシャルネットワークで優勢を占めている傾向を、先日、コムスコアが調査した。その他のトップクラスのソーシャルネットワークに加え、この調査は、女性がツイッターユーザーの過半数を占めていることを解明している。また、ツイッターは、ソーシャルメディアでの地位および影響を計測するデータが揃っている数少ないサービスであるため、私はKloutとピープルブラウザと手を結び、性別による影響のバランスを分析した。
ソーシャルネットワーキングが引き続き男性と女性がコミュニケーションを取り、つながりを持つ仕組みを変えており、個人はすべての交流を介してそれぞれ異なるレベルの認知度を手に入れている。Kloutおよびピープルブラウザを利用し、私たちはツイッター上の影響力の強いユーザーの上位50,000名を分析し、影響の見取り図を手に入れた。この結果は、事実上、コムスコアが計測した世界のインターネットの人口とマッチしていた。
ツイッターの影響の構図:
男性 = 52%
女性 = 48%
世界のインターネットの人口 18歳以上(コムスコア)
男性 = 54.3%
女性 = 45.7%
上位のインフルエンサーのうち、女性の平均スコアは中央値を超える54点(100点中)であった。
男性の平均のKloutのスコアは、女性よりも2点高く、56点であった。
その後、私たちは10万人のツイッターのユーザーをランダムにサンプリングし、ツイッター全体に対する影響の平均レベルを計測した。性別で整理すると、グループの過半数は女性(54%)で構成されていることが判明した(男性は46%)。ランダムなサンプリングのうち、平均のKloutスコアは女性に軍配が上がった。女性が34点で、一方の男性は31点であった。
女性はツイッターユーザー全体において男性よりも大きな割合を占めているものの、ツイッターの上位のインフルエンサーに関しては、男性が一歩優位な立場に立っている。しかし、ツイッター全体の人口においては影響力が若干高いため、ツイッターバース全土を見ると、力のバランスは推移する。
ツイッターは新しいサービスであり、影響のバランスはこれから変化していく可能性がある。新たな「ヒューマンアルゴリズムを導入することで、ツイッターはユーザーに対して、知り合いよりも背景をベースにソーシャルネットワークを拡大するよう呼びかけている。時間の経過とともに、このような新しいつながりは、私たちが個人として影響のレベルに貢献する仕組み、そして、最終的には、関連するソーシャルグラフおよび関連する関心を持つコミュニティ(別名:ニッチワーク)内で私たちが値する地位に影響を与えるだろう。影響は、得るものであり、また、育むものである。そして、形作るのは自分自身である。
Kloutの全体のスコアは1~100点で採点される。Kloutのアルゴリズムは、3段階のセマンティックな計算で構成されている。「トゥルーリーチ」(真の接触範囲)と呼ばれる最初の段階は、それぞれの関係とすべての関係の間の影響を計測し、関心を持っているオーディエンス対オーディエンス全体の値を求める。2段階目は、「アンプリフィケーション・プロバビリティ」(反響の可能性)と呼ばれ、主要なネットワークに広がる特定のツイートの可能性をリツイート、そして、オーディエンスからの反応の生成を通して記録する。「ネットワークバリュー」(ネットワークの値)と呼ばれる最後の段階は、オリジナルのユーザーをフォローする個人の影響、そして、彼らのコンテンツを共有する傾向を計測する。これが、全体的なオーソリティに影響を与える。
この記事は、Brian Solisに掲載された「Influence is Bliss: The Gender Divide of Influence on Twitter」を翻訳した内容です。
ツイッターに限らずソーシャルメディアを女性がより多く活用しているというのはグローバルな傾向なんですね。上位のインフルエンサーは男性がまだまだ多いということですが、全体の数字を見ると女性の影響力が少し高くなると。こういう統計を社会学的に比較研究していくと新しい・面白い発見があるのかもしれませんね。文化や国別の統計や比較研究なども興味深そうです。
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