自然なリンク構築 : 過去、現在、そして、未来

公開日:2010/09/16

最終更新日:2024/03/08

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SEOで最も重要な要素の1つがリンク構築であることを疑う人は余りいないと思います。とはいえ、自力でリンクを得ることが難しい作業であることも事実であり、結果的に有料リンクが一大ビジネスになっている現状が世界的にあります。それが良いかどうかはともかく、Google的にはNGであり、できれば「自然なリンク」を集められるにこしたことはありません。しかしそもそも自然なリンク構築って何でしょう?SEO業界の有名ブロガーの一人、マイケル・グレイが語る大変興味深い記事です。 — SEO Japan

少し前、私はグーグルに耳を傾け、失敗した取り組みに関するケーススタディを紹介した。この記事はSEOコミュニティから多くの注目を集めた。多くの人々が本当に自然なリンク構築は滅亡したのか、そして、オーガニックなリンクの構築の未来はどのようなものになるのか懸念していた。このエントリで幾つかの質問に答えたいと思う。以下の文章は私の意見と/私の個人的な観察の組み合わせで構成されている。

1. 「自然なリンク構築」の共通の定義はあるのか?

前回のエントリへのリアクションから学んだことが1つある。それは人によって自然なリンク構築の定義が異なると言う事実だ。

簡単に言うと、自然なリンクとは、自分のページを見つけ、(影響を受けることなく自分の意思で)リンクを張ることに決めた人から得たリンクを指す。

その人はなぜリンクを張る決断を下したのだろうか?考えられる理由を幾つか挙げていこう:

– 必ずしもコンテンツではなく、当該のトピックにおけるオーソリティに惹かれた可能性がある

– コンテンツが価値がある/賛否両論/面白いため

– 素晴らしい一日を過ごし、ウェブで適当に誰かにリンクを張りたかっただけかもしれない 🙂

ご覧の通り、「自然」にリンクを張る理由は一つや二つではない。コンテンツの価値の高さは理由の一つでしかない。

2. 自然なリンク構築: 過去

前回のエントリで、私は無料で人物を探す25個の検索エンジンに関するエントリを上手なリンクベイトのケーススタディとして取り上げた。この記事はスタンブルアポンで14万回以上閲覧され、多数の記事のリンクを引き寄せていた(詳細はヤフー!とオープンサイトエクスプローラで確認)。リストは2008-2009年にかけて人気が高く、リストとしてある程度面白い事柄に関する記事を投稿すれば、ディグ/スタンブルアポン/デリシャス等のソーシャルブックマークやソーシャルニュースサイトで注目を浴びることが出来た。

一部のSEO業者はこの機会に気づき、この類のエントリを大量に作成するようになった(SeoMozは良い例だ。ランドはかつて、当時リスト記事に夢中になっていたことを告白していた)。しばらくすると、リンクベイトのメソッドとしてのリスト記事の効果は大幅に低下していくことになる。多くの人々がこの点に気づき、大勢の人が「~するための…通りの方法」のようなエントリを作成するようになったためだ。

ツイッターとフェイスブックは当時あまり人気がなく、リツイートやフェイスブックの「like」よりも固有のルートドメインから多くのリンクを獲得することが出来た。

次にイメージの人気が高まり(文字より写真が好まれるのは当然)、突然数多くのウェブデザインブログが「30の美しい…」と言うショーケースのような記事と共に出現した。この類のサイトの人気を確かめたいなら、「beautiful site:stumbleupon.com」や「beautiful site:digg.com」で検索しよう。リストと同様に、「ショーケース」記事は徐々に滅亡しつつある。しかし、この類の記事の人気は長く続き、ウェブデザインブログの新しいカテゴリーを生み出すことになった(どちらかと言うと、ギャラリーのリソース)。

さて、私は「法則」を取り上げているが、法則には必ず例外がある。一部の質の高いリスト記事は今でも多くの支持を得ている(Cracked.comはクリエイティブなリスト記事を作成することに長けている)。

3. 自然なリンク構築: 現在

エントリをバイラル化しようと試みる(リスト記事やイメージを配信することで)人々が増えると同時にフェイスブックとツイッターの人気が本格的に沸騰した。「良質なコンテンツを共有」することを望んだ人々は、これらのサービスの方がワードプレスやブログスポットのブログを運営するよりも容易なことに気づくのだった。その結果、リンクベイトを作成し、その人気が高まると、リツート/スタンブルアポンのサムズアップ/フェイスブックの「like」が大量に発生するものの、個別のルートドメインからのリンクは僅かな本数しか寄せられなくなる事態が発生した。フェイスブック/ツイッターからのリンクは特別な意味を持つのだろうか?

マット・カッツ氏はかつてYouTubeの動画の中で、フェイスブックとツイッターからのリンクの価値はその他のリンクと何ら変わらないと証言していた。

「ニッチ」なリンク構築について先日学んだことがある。それはニッチのコミュニティ内でバイラル効果をもたらすことが出来ると言う点だ。SEOとこのブログを例にとって考えてみよう。様々なSEO業者がお互いを追跡し、誰かが共有する価値のあるコンテンツを投稿すると、他の業者がリツイートを行い、この行為が連鎖を生む。これは残念ながらすべての業界に当てはまるわけではない

4. 自然なリンク構築の未来は?滅亡する運命にあるのか?

3つのポイントを挙げていく:

  • 「自然に」リンクを張る多くの人々が、ツイッター/フェイスブックにアプローチを切り替えた(これは私の個人的な調査を基にした推測)
  • マット・カッツ氏はグーグルがフェイスブック/ツイッターをその他のリンクと同じように扱っていると述べていた
  • そのため、自然なリンクを構築したいなら、今でもサイトを所有し、その他のリソースにリンクを張る意思のある一握りの人々にアピールする必要がある(少数派)

これは当然ながら無力な戦略であり、だからこそ(自然ではない)リンクを求める人々が増えているのではないだろうか。素晴らしいコンテンツを経由して素晴らしいリンクを幾つか獲得することが出来るかもしれないが、グーグルに特に重要視されていないリツイート等のリンクが大半を占めるだろう。

また、複数のSEO業者によると、「ページランクの漏れ」を恐れた「do follow」妄想が原因で、ウェブサイトを所有している人々は減りつつあるようだ。これも大きな要因になるだろう。

5. どんな未来が待ち受けているのか?

グーグルはフェイスブックのlikeとツイッターのリツイートに対して、同じドメインからの単なる1本のリンクよりも多くの価値を見出すようになるはずだ。このようなリンクは恐らくSERPのランキングにおいてより重要視されるようになるだろう。

唯一の問題はスパムだ。グーグルがフェイスブック/ツイッターに大きな価値を与えるようになると、人々はこれらのプラットフォームをスパムするようになり、プロフィールの“オーソリティ”に応じてリツイートやフェイスブックの共有を売買する新たなマーケットが現れることを理解している。

このエントリが皆さんの役に立つことを望む。


この記事は、Greywolf’s SEO Blogに掲載された「Natural Link Building: Past, Present and (Predicting) The Future」を翻訳した内容です。

リンク構築に関して考え直す機会を与えてくれた良記事でした。バイラルコンテンツは2010年はインフォグラフィックがブームですよね(日本はまだですが)。ツイッターのリンクがSEOに効果がない!と無視している人には興味が無い記事かもしれませんが、記事にあるように、グーグルは将来的に必ずフェイスブックのlikeボタンやツイッターのリツイートを検索結果の評価基準にしてくると思います。というか、正直な所、SEO Japanの記事の順位状況などみていると今もある程度している気が密かにしているのですが。

「同じドメインからの単なる1本のリンクよりも多くの価値を見出すようになる」かまでは分かりませんが、実際問題、リツイートをする人やlikeボタンを押す人は増えましたが、その分?ブログの記事を書く人、特にネット上の記事やウェブページをブログで紹介する人が減っているのは間違いない気がしています。その意味ではリンクの評価基準自体の逆転現象が来る日があってもおかしくはありません。スパムが大きな課題ではありますが、、しかしブログやサイトであってもスパム問題はずっとあるわけですし、ツイッターやフェイスブックはコンテンツレベルでのスパム排除は難しくともソーシャルグラフを活用すればスパムをより効率的に排除できる気もします。そこまで評価指標の根源を他サービスに握られるのはグーグルも嫌でしょうけど。。。なんて考えていくと、面白いですね、検索サービスの未来。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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