ジム・ボイキン氏は先日有料リンクの習慣を絶ったと宣言していた:
私の会社にとって最善なことは、トラブルに巻き込まれないために、「We Build Pages」をグーグルガイドラインに準拠させることです。つまり、検索エンジンを操作するためにこれ以上有料リンクを獲得する取り組みに終止符を打つのです。
私が初めてSEO業界に参入し、すぐにリンクを買い始めた頃、私が何度も遭遇したサイトの一つがWeBuildPagesであった。友人の一人が私のことを冗談で「元祖リンクスパマー」と呼んでいたが、ジム・ボイキン氏は私よりも以前から同じことを、しかも私よりも大きなスケールで実施していた。そのため、同氏がリンクの購入を完全に切り離すのは、単にオーバーに反応しているだけなのか、もしくは、リンクの購入がすぐに滅亡するかのような印象を与えてしまう。
検索クリックの分布が以下のグラフと同じようになったら、現状を打破したくなるのは当然だ。
一部のキーワードにとって(そして一部のビジネスモデル全体にとって)、1つ、もしくは2つのランクの違いが黒字と赤字を左右する可能性がある。事業がここまでグーグルに依存するのはよくない。グーグルはその気になればその事業を壊滅させることも出来るのだ。しかし、ユニークなアプローチを採用して、重大な価値をもたらすサービスを提供する創造力とオリジナリティーに溢れる人々よりも、グーグルに依存している人々の方が遥かに多いのが現実である。
大半のビジネスモデルは鞘取りであり、グーグルは出来るだけ容易な価値を取り払い、事業主がブランド構築に資金を投じなければいけない状況を作ろうとしている。
大半の従来型の企業は幸いにも10%または20%の利鞘を持っている。一つの企業が検索マーケットの70%をコントロールしている場合(一部のニッチおよび地域では90%近くコントロールしている)、ある事業に十分な影響力を及ぼし、10%の収益を0%にするのは簡単だ。
多くの地域のオフラインのブランドは、無数の競合者が存在する状況では、コストの構造がうまく作用しないため、苦戦している。
多くのオンラインのブランドは、赤字か、よくても損益のない状態であり、一部のブランドは黒字に転換する前に、多額の資金を失っている。一部のウェブを熟知するオンライン企業(モンスタードットコム、エクスペディア、バンクレイト等)はブランドに関して損益のない状況を作り出し、そのブランドを活用して、小規模な収益力のあるネットワークを構築することで、オーガニックな検索結果で稼ぎを2倍にも3倍にも増やしている。
グーグルのウェブへのデスグリップはますます強まっている。ウェブと検索は巨大なビジネスモデル(ニューヨークタイムズのような)とは無縁だが、これに応じて、ニューヨークタイムズが、Googleがユーティリティを使って誘惑する仕組みに関するエントリを投稿している:
「広告の形式において最も強力なのは、並はずれた存在になることである」とMathoda.comでブログを運営する投資家兼技術者のRanjit Mathoda氏は述べている。「グーグルは、役に立つ存在になることで永続するエコシステムを作り上げたのだ」
…
「私たちはグーグルの製品がグーグルを代弁するべきだと言う哲学を持っている。グーグルはノイズをあまり出さない傾向がある」とグーグルのエンジニアリングを担当するジェフ・フーバー副社長は話している。
グーグルは、ウェブの正面玄関である。そして、グーグルが“ノイズを出さない”点および“並はずれた存在になる”点で評価されている一方で、グーグルは自らの広告プラットフォームを使うことで、自分達が競争したいバーティカルで無料の配信チャンネルを得ているのだ。
グーグルの支配がここまで強まったのは、OEM取引、そして、その他のソフトウェア企業との取引を通じて、ツールバーをコンピュータに積極的にバンドルしたことが影響している。現在、グーグルは独自のブラウザを持っており、クロームの配布取引を実行に移すことで、さらに一歩前進することが出来る:
製品管理を担当するSundar Pichai副社長は、クロームが1月からは“ベータ”テスト期間を卒業する準備が整うこと、そして、クロームを一般ユーザーのブラウザの選択肢の一つにする方法を探っていたことを明らかにした。
「私たちは配布取引をかわすことになるでしょう」と同氏は語り、さらに「グーグルはOEM(相手先ブランド製造)と協力し、クロームがプレインストールされたコンピュータを配送してもらうでしょう」と加えた。
クロームはアドレスバーを検索ボックスに置き換えている。そのため、さらにグーグル検索の量が増える仕組みになっている。
グーグルのマーケティングの巧みさ、そして、いまだにマーケットシェアを獲得している点を知りながら、皆さんはそれでもリンクを購入するだろうか?皆さんのリンク構築戦略およびリンク購入戦略は昨年、または、ここ数年でどのように変化してきたのだろうか?
この記事は、SEO Bookに掲載された「Did Google Win the War on Paid Links?」を翻訳した内容です。
有料リンクの話はどこにいった?という内容ですが笑、しかし確かにGoogleは技術力だけで現在の位置を築いたわけではにことはこれを読んでも明らかですよね。途中のコメントにある「広告の形式において最も強力なのは、並はずれた存在になることである」というのは日本の市場見ても(Google限らず)納得ですし、それ以上に「グーグルは、役に立つ存在になることで永続するエコシステムを作り上げたのだ」という言葉が響きました。ツイッターにしてもフェイスブックにしてもそうですよね。 — SEO Japan
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