コンテンツ更新が検索ランキングに及ぼす影響

公開日:2011/02/04

最終更新日:2024/03/21

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久々に真面目?なSEOの記事を。SEOをしているとよく話題に出るのが「更新が多いサイトは検索結果で上位表示されやすい」「コンテンツを変えるとSEOに影響がある」という話。とはいえ、何年も更新がされていないようなページが、かなりの難関ワードでTOP3にいるなんてことがあるのもまた事実。今回はBingの特許からコンテンツ更新と検索結果の関係を探ります。 — SEO Japan

毎年、新年を迎える度に、多数のウェブサイトのフッターが自動的に新しい著作権の日付を表示するようになる。その他のサイトはサイトのオーナーがコードを自ら変更するまでそのままである。これは、サイトが管理され、そして、最新の状態に保たれている点をビジターに分かってもらえるため、実施する価値のある変更だと言えるだろう。ただし、大それた変更ではなく、検索結果でのページのランキングにおける影響もほとんどないだろう。ウェブ上の多くのページは、訪問者数カウンターの更新やフォーマットにおける些細な変更、そして、新しい広告の掲載等、毎日マイナーな変更を行っている。

しかし、その他の多くのウェブページは、新しいエントリを投稿するブログのホームページ、15分おきに新しいストーリーを加えるニュースメディアのサイト、そして、多くのユーザーがアップデートを断続的に行うソーシャルサイトに至るまで、定期的により大きな変更を加えている。

検索エンジンのクローラーがウェブの特定のページを訪問する頻度は、ページがアップデートされる頻度に左右される可能性がある。例えば、1時間ごとにアップデートしているニュースサイトなら、グーグルボットやMSNボットが約1時間おきに新しいコンテンツを探しまわっている可能性がある。

検索エンジンがクロールし、新しいコンテンツをインデックスする際、訪問した際に存在するコンテンツのみに注目し、前回訪問したときからどれだけの変化があったのかに関しては考慮しないと言い切ることは出来ない。逆に、検索エンジンがページへの変更の頻度に注目し、変更された量とコンテンツのタイプを記録しているとしたら、どうだろうか?

検索エンジンがこのような変更を追跡し、そして、その変更自体がランキングに影響を与えていたとしたらどうだろうか?

先日マイクロソフトから公表された特許は、一定期間に渡って文書内の変更を追跡する仕組みを「テンポラルダイナミクス」と名付けており、以下のような変更に注目すると記載している:

  • 文書に含まれる用語、もしくは関連する用語
  • 文書内のアンカーテキスト
  • イメージの色と大きさ
  • 文書に付与されたタグ
  • テキストまたはイメージの位置
  • ページを検索するために用いられたクエリ
  • 文書の変更の量
  • 文書が変更される頻度/ペース
  • 文書にもたらされる変更の特徴
  • 時間の経過とともに発生するその他の変更

この情報が用いられる可能性がある場所は、検索で用いられたクエリがインフォメーショナルと見なされるのか、または、ナビゲーショナルと見なされるのかによって異なる。

インフォメーショナルクエリとは、「CSSを使ってドロップシャドウを単語に加えるには?」等、トピックに関する情報を検索者が探す意図があるクエリを指す。

ナビゲーショナルクエリはとは、特定のページを探すために用いられるクエリであり、例えば、ヒルトンホテルのホームページを探すための「Hilton」に値する。

誰かが最近の出来事や何か新しい物事に関する情報を探している際、文書のボキャブラリーに新しい用語が最近になって加えられた場所を検索エンジンが示すことで、検索者の役に立つ可能性がある。先程のインフォメーショナルクエリの例で言うと(「CSSを使ってドロップシャドウを言葉に加えるには?」)、「CSS 3.0」を最近加えたページは検索結果で上位に押し上げられることになる。

ナビゲーショナルリンクに関しては、長期間にわたって変更されていないコンテンツを持つページは、検索結果で上位に押し上げられると言われてきた。ただし、定期的にコンテンツが変更するニュースサイトやメディアサイト、例えばESPNやニューヨークタイムズのナビゲーショナルクエリにこの点がどの程度反映されるのかに関しては定かではなく、この特許にも答えは載っていないようだ。

特許:

テンポラルダイナミクスに応じて重要性を割り当てる
考案: Susan T. Dumais、Jonathan Louis Elsas、Daniel John Liebling
付与先: マイクロソフト
米国特許申請番号: 20100325131
付与日: 2010年12月23日
申請日: 2009年6月22日

概要

ここで説明するシステムは、初めのデータセットを受けるレシーバーのコンポーネントを含む。ここでは、初めてのデータセットは、検索エンジンがアクセス可能な文書に関するテンポラルダイナミクスを含む。テンポラルダイナミクスは、文書に一致する用語のアイデンティティ、そして、時間の経過とともに用語が変更された点の兆候を含む。また、このシステムは、関連性の重要度を少なくとも一部を文書に関するテンポラルダイナミクスを基に割り当てるコンポーネントも持つ。ここでは、関連性の重要度は、検索エンジンが文書を検索する際に少なくとも別の1つの文書に関わる文書のランキングを割り当てるために用いられる。

結論

この特許は、ウェブページへの変更を追跡して、検索結果のランキングに影響を与えるために用いるプロセスをさらに細かく説明している。

私が特に面白いと思ったのは、マイクロソフトのプロセス自体ではなく、検索エンジンがページに対する変更に関する情報を入手し、その情報を検索結果に影響を与えるために利用している可能性があると言う点である。

コンテンツのページのタイトルや見出しや文章に新しいキーワードのフレーズを加えると、検索エンジンはこの変更を記録する。過去のブログの記事に新しい写真を数枚加えると、検索エンジンはこの変更を記録する。ページのコンテンツを短期間で書き直すと、検索エンジンは当該のページがナビゲーショナルクエリよりもインフォメーショナルクエリに妥当すると判断する。

これはマイクロソフトの特許だが、グーグルも時間の経過とともにページがどのように変化しているのか注意深く見ているのではないだろうか。検索エンジンはウェブページの現状を見るだけではなく、過去のページの状況、そして、どのように変更が行われたかに関する記憶を持っている可能性がある。

私はページの変更に関する情報は、ページの特徴がインフォメーショナルかナビゲーショナルかを判断するだけにとどまらず、様々な用途に用いられていると思う。ページの変更は、サイトのオーナーシップの変更、スパムする意図、新しい情報を提供する試み、そして、ページを更新する意図等を意味している可能性がある。

ウェブページに大幅な変更を加えると、検索エンジンにどんなシグナルを送っていることになるのだろうか?

追加: 数日前、友達からメールが送られてきた。$125と交換に別のブログの半年前の記事にテキストとリンクを掲載してくれないかと言う内容であった。このような変更は、検索エンジンが現状に沿ってページをインデックスするだけでなく、ページへの変更の履歴にも注目しているとするなら、どれだけ目立つのだろうか?


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「The Impact of Content Change on Search Engine Rankings」を翻訳した内容です。

検索クエリの性質と更新があったページの上位表示率の関係があるのですね。恥ずかしながら知りませんでした 汗 確かに総合的なウェブ検索エンジンの場合、このレベルのアルゴリズムが求められてくるのでしょうね。Bingの話ではありますが、Googleも限りなく同種のアルゴリズムは持っていそうです。ナビゲーショナルかインフォメーショナルか以上に細かく再分化されてそうですが。。。しかし検索エンジン&SEOは深い! — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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