上司やクライアントからなぜあなたのウェブサイトがGoogleで見つからないのかと聞かれた時、あなたは何と答えるだろうか?あなたはそれに備えておく必要がある。なぜなら、いつかはその質問をされることになるからだ。
その時はその時?それとも、ローンチ後に、“何かやってくれる”SEOの専門家を雇ってサイトを上位表示させる?SEOなんて、広告を買うようにマーケティングの1つの機能にすぎない?
この記事では、なぜSEOをアドオンのように扱うことが悪い考えなのかについて概要を述べ、SEOをあなたのウェブ戦略に途切れなく進める方法に着目するつもりだ。
最近では、SEOは簡単に実践できる一連の技術的手段ではなくなっている。
SEOとはメタタグにキーワードを追加することだと聞いたことがあるかもしれない。下層コードを変更すること。コンテンツに小さな変更を加えてサイトを検索エンジンに登録すること。このプロセスに従えば、あなたのサイトは検索結果の最初のページに登場するようになると。
これはもう何年も前の話だ。今ではこれは真実ではない。
もしあなたがそれだけしかしなかったら、あなたのサイトは結果の1ページ目に表示されない可能性が高い。仮にあったとしても、72ページ目までは表示されないかもしれない。検索エンジンはより高機能に成長してきている。多数の異なる要素に目を向け、順位を決定する時にメタタグにウェイトを置くことはないのだ。
では、検索エンジンは何を見ているのか?
さまざまな因子を見ているのである。
1つの因子が票である。検索では、リンクが票となる。人々にあなたのサイトに票を入れてもらうためには、リンクする価値のあるサイトが必要だ。そして、投票箱にはトリックがある。例えば、Microsoftのような大きなブランドからの投票は、あまり誰も聞いたことがないようなサイトからのたくさんの票よりもずっと大きな価値があるのだ。検索エンジンは、他のサイトからの人気を評価する傾向がある。もしもあなたが提供している情報に十分な人気がなければ、あなたは順位に入らないのだ。
これらのリンクを獲得するためには、人々がリンクをしたくなるようなページを発行する必要がある。トップページだけではない。内部ページにもリンクが必要だ。自分自身に尋ねるのだ:どんなサイトならリンクをしたいと思うか?どんなページならリンクをしたいと思うか?あなたが競合相手にリンクをする可能性は低い。他の誰かのeコマース商品カタログにリンクをする可能性も低い。あなたはたぶん記録のページにリンクする。参考資料やニュースのページや、その他注目すべき素晴らしいコンテンツに。
それこそが他のみんながすることなのだ。検索の時だけでなく、ソーシャルメディアでも。
もう1つの因子が、あなたの情報の質である。それについても簡単に見ていく。
達成するのは難しそうに聞こえるだろうか?
もしかしたらいらないかもしれない。
もしあなたが既存顧客が直接やって来るようなよく知られたブランドを持っているのであれば、そこまでSEOを必要としないだろう。自分のブランド名で検索されることができる限り、あなたはそれなりの報いを受けるだろう。しかしながら、新規客を引き付けたり、競合するブランドから顧客を集めたいのであれば、SEOについて真剣に検討する必要がある。最低でも、自分のサイトがクロールされるようにしなければならない。
SEOを使わなくても検索チャンネルに参加することはできる。PPCを使ってクリックを買うのだ。マイナス面としては、Googleへのインセンティブは競合相手の付け値を介してクリック額をさらに高くすることを狙っているため、これには高額の費用がかかることがある。あなたは、継続中のコストとSEO戦略を導入した場合のコストを比較検討する必要があるのだ。多くの人がSEOとPPCの両方に取り組むが、それはもちろんサイトの可視性を最大限にするためだ。
長期的であること、安価、ビジターのトラフィック流入があなたにとって重要なことならば、あなたにはSEOが必要である。あなたの会社について聞いたことがないかもしれない検索ビジターを引き付けたいのであれば、あなたにはSEOが必要である。あなたの競合相手がSEOを実施しているのであれば、あなたにはSEOが必要である。さもなければ、彼らがそのチャンネルでの存在感を得て、あなたの市場シェアを手に入れてしまうだろう。
では、SEOに取り組む最善な方法は何か?
もしあなたがまだサイトを立ち上げていないのであれば、もしくは、新しいサイトを立ち上げることを計画しているのであれば、既存のサイトにSEO戦略を組み込まなければならない人達よりも明らかに優位だ。なぜなら、SEOは戦略から流れ出るものだからだ。もしウェブ戦略がSEOに不利に作用すると、SEOを組み込むことはとても難しくなる。それは簡単に起こり得ることなのだ。
例えば、Googleは定期的に更新され、人気があり、参考になる情報を発信しているモデルを好む傾向がある。その例の1つがウィキペディアだ。どう考えても商用サイトがウィキペディアのようにはなることはないが、そこから学ぶべきことはいくつかある。重要なのは、何らかの形で詳細なテキスト情報の発信をサイトに組み込むことである。単なるセールスコピーのページではなく、参照となる視点を持ったようなものを。
Amazonを見てみよう。Amazonはひねりの利いた商品カタログになっている。Amazonはユーザーにレビューを書かせている。レビューのテキストは検索エンジンによってクロールされることができる。テキストレビューの存在がAmazonを他の商品カタログと差別化するのに役立っている。検索エンジンにとっては、例えば書籍名や価格や商品説明などはほとんど同一に見えるのだ。検索エンジンは複製コンテンツを格下げする傾向がある。
だから、あなたは自分のサイトにユニークで参考資料となる発行物を考慮に入れたセクションを含めるべきなのだ。例えば、業界ニュースや業界の辞書、議論をするフォーラム、ブログ、ユーザーコンテンツやコメントを後押しするフィードバック・ループ、指導書、ユーザー教育などなど。ウェブ戦略を複数のサイトにわたって分けるのもいいかもしれない。1つのサイトは会社の包括的なサイト、もう1つは情報ベースのサイトというように。あなたのSEOにはたくさんのアイディアが出て来るだろう。だから、重要なのは早くに始めることなのだ。
SEOはサイト立ち上げの後に追加することも可能だが、それには問題が伴うことがある。
考えられる最悪のシナリオは、商品情報や網領が希薄なパンフレットサイトだ。リンクはそういうサイトには流れそうもないし、そういうサイトは情報が豊富であるとも言い難い。その場合リンクを購入する必要がある可能性が高く、それはコストの追加にもなるし、検索エンジンはその取り組みを快く思わないため、無茶をすればリスクが高まる恐れがある。もしあなたの競合相手がリンクを購入せずに集めているのであれば、彼らが常に有利となり、あなたが捕まえるのはとても難しくなるだろう。
この問題に対する手段はいくつかある。参考資料の配信に専念したサイトのセクションを新しく作るのだ。例えば、業界ニュースや業界の辞書、用語集、議論をするフォーラム、ブログ、指導書などだ。
もしサイトがこのアプローチに適していないのであれば、ウェブ戦略を複数のサイトで分けることを検討しよう。
どちらも特別に見事ではないが、重要なことは、SEOは覆いの下で隠れて調整するだけのものではないということだ。SEOはサイトの不可欠な部分である必要があり、最近では、それは簡単なセールスコピーを超えた情報配信戦略の形をとることを意味している。
ウェブはユーザーありきで、それは検索も例外ではない。
ウェブコンテンツは商品である。もしあなたのサイトにユーザーが求める情報がなければ、彼らをあなたのサイトに留めておくことはできないし、そもそも彼らがそこに来る理由がない。他にもたくさんのサイトが存在するのだ。ユーザーが求めているものを確実に与えることのできるサイトが勝つ。
幸いにも、検索においては、ユーザーは求めているものが何であるかをすでに伝えている。
この情報を掘り出す検索情報ツールには色々ある。これらのツールを使えば検索エンジンが集めたキーワードデータにアクセスすることができるのだ。このデータは、ユーザーが何を探しているかを示している。あなたはこの情報に基づいてウェブ戦略全体を作り出すのだ。
例えば、暖房装置を販売しているサイトオーナーを想像しよう。お金を支払って、“ボイラー暖房装置”よりも“ソーラー暖房装置”のほうが検索する人が多いことを知る。明らかに、ソーラーエネルギーへの関心が高まっているため、オーナーはこれらの製品をより目立つように特集したり、ブログという方法で最新の開発に関するニュースを提供したいと思うかもしれない。キーワード調査は、多くの人が暖房装置の設置ついてもっと知りたいと思っていることを示しているため、オーナーは、自分の製品を設置した人の全国リストやガイダンスを提供したいと思うかもしれない。その設置者のリストは、地域ごとに分類することもあり得る。そうすることで地域の検索トラフィックを引き付けるのだ。サイトオーナーは、全国的な設置者のネットワークに自分のサイトにリンクするように呼びかける。サイトオーナーが、考えられる暖房に関係するキーワードを全て網羅するために、暖房専門用語集も含めることもあり得る。
同じことをあなたのサイトでもするのだ。“ユーザーが本当に探しているものは何か”尋ねる。見込み訪問者が本当は何を考えているのかを見るために、SEO担当者にキーワードリストを調査するように依頼する。この情報を配信する方法を提供する。あなたのサイトにリンクをする良い理由を与えることによって、人々にそうすることを呼びかける。役に立つコンテンツを作ってから、SEOおよびマーケティングチームに登場してもらい、その情報を売り込んでもらうのだ。
これは、ユーザーを第一に考え、彼らの求めているものを与え、彼らがそれを共有するように促すという考えに基づいた総合的なSEO戦略である。
セス・ゴーディンは、”All Marketers Are Liars(全てのマーケッターは嘘つきである)”という本を書いた。この本の中でセスは、今の時代、マーケティングは構想の段階から製品に組み込まれる必要があると言っている。工場から製品が上がってきた後に急いで優れたマーケティングプランを考え出す時代は終わったのだ。
検索にも同じことが言える。それは、ユーザビリティやあなたのメッセージやあなたのブランド、あなたの言語と同じように、あなたのウェブ戦略中に流れるべきものなのだ。
この記事は、SEO Bookに掲載された「Web Manager’s Guide to SEO Strategy」を翻訳した内容です。
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