2015年がついに幕を開けた。コンテンツマーケティングは、もはや、マーケティングを補う存在ではなくなり、事業の計画および運営において中心的な役割を担うようになった。
今回の投稿では、コンテンツマーケティングにおける大きな10点の推測、さらに、ビジネスを成功への軌道に乗せるために必要な関連する戦略を紹介していく(ちなみに、2015年版のソーシャルメディアの推測も行っているので是非参考にしてもらいたい)。
2014年においては、魅力の面でも重要度の面でも高くはなかったが、2015年、コンテンツマーケティングの基礎に対する注目は高くなりそうだ。企業はコンテンツマーケティングを語るだけでなく、全体的な事業計画に統合しなければならなくなるためだ。
つまり、ターゲットのオーディエンス、コアのコンテンツマーケティングのアイテム、および、効率の良いコンテンツの配信を詳しく綴ったコンテンツマーケティング戦略を策定する必要がある。
実用的なコンテンツマーケティング戦略:
コンテンツマーケティングはマーケティングのみに限られるわけではない。
その他の会社の情報の有効度を高めるため、全ての情報にコンテンツマーケティングのアプローチを当てはめ、他部門との間の壁を取り壊すべきだ。製品(マニュアルおよび標示)、顧客サービス、セールス、人事、投資家向けの広報活動にも適用される。
このアプローチを適切に実施すると、重複するコンテンツ、および、効率の悪いコンテンツを除去することが可能になり、コストの削減につながる。反対に、部門の垣根を超えることが出来ない場合、同じ用途のために何度も同様のコンテンツが作られてしまう。
実用的なコンテンツマーケティングの戦略:
コンテンツはソーシャルメディアでの交流に勢いを与え、ソーシャルメディアはコンテンツを流通させる。そのため、この2つの機能をより高度なソーシャルベースの取り組みにまとめることが可能だ。すると、重複を減らし、顧客の反応を改善する効果が見込める。
実用的なコンテンツマーケティング戦略:
コンテンツを消化するメインのツールとして、モバイルデバイス、スマートフォン、タブレット、Eリーダーの利用が増えているため、モバイルデバイス向けの情報を提供しなければならない(ついでに55点のモバイルマーケティングに関連するチャートをチェックしておこう)。
デバイスにとらわれないコンテンツを提供する必要がある。情報に種類によっては、テレビや車を含むその他のインターネットに接続されるデバイス、つまり、モノのインターネットを考慮する必要があるかもしれない。
モバイルデバイスでコンテンツを読むことが出来ない場合、コンテンツを見る以前にオーディエンス候補に見捨てられてしまう。
実用的なコンテンツマーケティング戦略:
プロ級の動画をローコスト、あるいは、ノーコストで撮影し、シェアすることが出来るため、この取り組みを行う会社および消費者は増えていく。従って、マーケッターはコンテンツ計画に具体的な動画戦略を組み込んでおくべきだ。
AmazonとNetflix(さらにAppleも)がテレビおよび映画のプラットフォームをDIY動画の分野に拡大し、FacebookとYouTubeからマーケットシェアを奪う試みを行うことで、2015年の動画を巡る状況は変化する。どちらの企業も動画の配信プラットフォームを持ち、ユーザーベースを既に導入している。
その結果、動画およびテレビに特化するエージェンシーにはチャンスが到来する。また、インフラが整っているため、スタートアップがロサンゼルスに続々と集まるようになる。
実用的なコンテンツマーケティング戦略:
LinkedIn パブリッシングはエキスパートとしての重要な要素の一つに数えられる。社内の重役、および、影響力の強い人物は編集カレンダーを策定し、定期的に寄稿するべきである。
LinkedIn パブリッシングは記事の枠組みを超えて、動画、ポッドキャスト、PDF、Eブックを網羅するようになる(LinkedInはB2Bマーケティングの重要な戦力、SlideShareを既に買収している)。地位を強化するため、LinkedIn パブリッシングは有料の製品を拡大し、SlideShareが抱えるリード生成および計測機能を加えるようになるだろう。
今後の3年間で、LinkedIn パブリッシングはBloombergを見習い、書籍や雑誌等の従来のフォーマットを含む本格的な出版ブランドに姿を変える可能性がある(注記: Content Marketing InstituteはCCOマガジンおよび書籍の出版においてこの取り組みを既に実施しているが、LinkedInはさらに大きなポテンシャルを秘めていると言える)。
実用的なコンテンツマーケティング戦略:
B2Bの企業のマーケッターににとって、以前から、カンファレンスは欠かすことの出来ない存在であった。買い手と売り手のための市場とも言える。
今年、コンテンツの形式として、ライブイベントはB2CおよびB2Bの企業にとってマストアイテムとなる。ライブイベントは、顧客候補を店舗、または、別の場所に導く手段である。実際に一部の小売業者はこの取り組みを長年実施してきた。大手スーパーの料理のデモンストレーションや食べ物の試食等をイメージしてもらえると分かりやすいかもしれない。
ライブイベントの利点は、従業員と直接顔を合わせ、関係を構築してもらうことが出来る点だ。
実用的なコンテンツマーケティング戦略:
マーケッター、コンテンツのクリエイター、そして、コンテンツを受け取る側は、コンテンツのプレゼンテーションの価値を高く評価し始めている。
コンテンツのプレゼンテーションは、ブランディングだけでなく、コンテンツの効果を左右する。読者はコンテンツに引き込まれたいと望んでいる。また、ざっと目を通すことが出来る点も重視している。文法も重要であり、コピーの編集は無視できない。
作成するコンテンツの中身だけでなく、どのように提示するか、そして、どのように見る者を魅了するかも重要になる。これは2014年の画像を重視する流れを受け継いでいる。この点は、消費者が期待するプロらしさに欠けることが多いEブック等の自己配信コンテンツにとりわけ目立つ。
その結果、記事主体のコンテンツ作成およびコピーエディターに機会がもたらされるようになるだろう。
実用的なコンテンツマーケティング:
コンテンツマーケティングの成果を最大限に高めるためには継続的なテストおよびコンバージョンの最適化を実施する必要がある。最高のコンテンツを持っていても、顧客候補を顧客にコンバートすることが出来ないなら意味はない。
コンテンツマーケティングが高度化するにつれ、ライバルは増える。従って、各ビジターのコンバージョンを改善することに力を入れなければならない。
実用的なコンテンツマーケティング戦略:
予算と人材の拡大を実現するため、マーケッターはコンテンツマーケティングの成果を見せる必要がある。
幸いにも、HubspotのInbound調査を参考にする限り、成果を計測するだけで、ROIは17倍も改善されるようだ。
実用的なコンテンツマーケティング戦略:
コンテンツマーケティングの成果を最大限に高めるためには、コンテンツマーケティング戦略のコアの要素に力を入れながら、新たなトレンドを取り入れる必要がある。
今年のコンテンツマーケティングにおいて、どの推測が重要だと思うだろうか?その理由を教えてもらえると嬉しい。
この記事は、Heidi Cohenに掲載された「10 Big 2015 Content Marketing Predictions」を翻訳した内容です。
LinkedInは日本では重要度が低そうですが、それ以外は基本と最新トレンドもふまえた、よくまとまった内容だったと思います。コンテンツマーケティングの状況と課題はサイト・企業によってまちまちと思いますが、取り組むべきポイントを考える上で参考になる記事ですね。 — SEO Japan
SEO最新情報やセミナー開催のお知らせなど、お役立ち情報を無料でお届けします。