Webマーケティングのあらゆる領域でツールの活用は欠かせないものとなっております。データの収集、分析、作業の簡易化など、その用途は様々ですが、適切なツール選びは非常に重要です。今回は、CXLより、エキスパートによるレビューも掲載した(一部、ついていないものもあり)40以上のツールを解説した記事を紹介します。CRO寄りのツールとなりますが、ツール選びに悩まれている方はぜひ参考にしてみてください。
人は自ら使うツールのツールとなってしまった
ヘンリー・デイヴィッド・ソロー
顧客体験の最適化の代理店であれ、コンサルタントであれ、もしくは、スタートアップや企業のインハウスであったとしても、適切なコンバージョン最適化ツールへの投資を決断することは重要である。
特定のツールの評価を尋ねられることは今までもあったが、それらをまとめた記事を作成したことはなかった。
このリストは機能や会社の規模などの条件でツールを絞り込めるようにしている。また、各ツールの特徴をざっと確認できるようにもしている。
目次
AB Tastyはフランス製のツールであり、大衆向けに開発されている。クライアントサイドのベイズ判定のA/Bテストと、一般的に行われている実験である、多変量解析を提供している。
Relay社のブラッド・マリキ氏によるAB Tastyのレビューを掲載しよう。
私はAB Tastyを多くの点で気に入っている。
ダッシュボードは、白の背景にテストのリストが表示されているのみだ。各テストには、、「編集」と「レポート」の2つのオプションがある。また、編集用のページと報告用のページはそれぞれ分かれている。シンプルで直感的と言える。
レポートは1つのページャーであり、信頼区間のグラフと、すべての目標が1つずつ表示されている。レポートの読み込みは多少遅いが、目標をフィルターとして使用する機能などを備えている。例えば、動画を再生したすべての訪問者のコンバージョン率のみを見ることなどができる。さらに、マウスの動きで目標を設定したり、ボットを除外することもできる。このツールを使うことで、詳細な分析が可能となるのだ。
エディタの動作はスムーズであり、それぞれのバリエーションと連携することができる。AB Tastyは、細かい点に配慮されており、それらは、より成熟したツールでは見落とされている点である。自身で設定した目標をコードに含めることができ、それが自動的にレポートに表示される。
レポートの各バリエーションにはプレビュー用のリンクが表示され、そのURLも非常にシンプルだ。ベータ版ではあるが、テストのアイデアを追跡するためのプランニング画面もある。
しかし、AB Tastyにもいくつかのデメリットはある。同期コードであってもフリッカーの問題があり、また、フリッカーを制御する機能にも限界がある。
一方、VWOには、フリッカーを回避するため、特定の要素を一時的に隠すという回避策が用意されている。AB Tastyには全データをエクスポートする機能がなく、ツールの表示内容に制限がある。レポートのタイムチャートは完全ではなく、フィルターを適用すると消えてしまう。
サポート内容は親切ではあるが、VWOやOptimizelyと比較すると、返事が遅い。返事が来るまでに数日、問題の解決に数週間かかることもある。
私は、こうした問題をAB Tastyに報告している。早急に修正してくれることを期待しているからだ。AB Tastyは素晴らしいツールになる可能性を秘めていると考えている。
Adobe Analyticsは、AdobeのMarketing Suiteの1つである、強力なプラットフォームだ。
かつてはAdobe SiteCatalystと呼ばれていたが、リアルタイム分析、モバイルアプリ分析、ファネルトラッキング、プレディクティブインテリジェンスなど、求められる機能のほぼすべてを網羅しているツールだ。しかし、基本的には大規模事業向けのツールであり、価格も安くはない。
分析の専門家であり、コンサルタントでもあり、『Building a Digital Analytics Organization』、『Digital Analytics Primer』、『Ecommerce Analytics』などの著書があるジュアン・フィリップ氏のレビューを紹介しよう。
Adobeは、「Adobe Marketing Cloud」の1つとして、「Adobe Analytics」と呼ばれる一連の分析ツールを提供している。これらの分析ツールは、データの収集、レポート、可視化、ターゲティング、テスト、予測などに利用でき、モバイルを含む、あらゆるデジタル体験がその対象となる。
その他では、マーケティングオートメーション、Eメール、メディア最適化、オーディエンスのインサイト、デジタルとテレビとソーシャルを融合した体験の創造と提供、などの機能を提供している。このように、Adobeは複雑な環境を構築することができ、多くのマーケティング要件をワンストップで満たすことも可能である。しかし、それらがすべてではない。
Adobeの製品は、インストールベースが多く、最高品質と言えるツールもあれば連携が不十分なツールもある。
営業の対応は素晴らしいと言える。また、最高品質とはとは言えない製品を無料で提供することで、他社との競争を勝ち抜こうとしているとの話もある。無料であることが、競争力となることもあるのだ。
Adobe製品を導入するには複雑な作業が求められる。Adobeの機能やカスタマイズ性を考えれば当然のことではある。
購入後のサービスの評価は高いものではない。「取るに足らないもの」になってしまうこともある。Adobeは、顧客と詳細な質問に対応することがなく、場合によっては支払いが必要になると説明されることもある。
アカウントマネージャーは、顧客をランク付けしているとの話も聞く。価値の高い顧客には時間を割くが、それ以外の顧客には時間を割かないと言われることも。しかし、営業文化が強く、担当者の技量をもってすれば、更新時のヘルプは期待してよいだろう。
Adobe Targetは大規模事業向けのツールだ。、ビジターベースの指標システムを巧みに活用している。エンタープライズツールの中でも最も人気のあるの1つと言えるだろう。
ここでは、アンドリュー・アンダーソン氏のレビューを紹介しよう。
賛成意見:
製品内ベースのセグメンテーションは最高である。GOやOptimizelyのようなツールと比較しても、真のユーザーベースにおける、より良いデータを提供してくれる。また、どのツールよりも柔軟性が高いことが特徴だ。Adobe Suiteの一部であり、Adobe Tag Management、AEM、Analytics、360 Profileなど、他のツールとの連携も可能だ。Adobeのコンサルティングチーム、このツールの理解が深いメンバーと協力することにより、他のツールよりも高い価値を実感できる。100万通りのことが行えることが、このツールの強みである。
反対意見:
このツールの欠点は、100万通りのことが行える、ということである(そして、Adobeは価値の低いことを行うよう、促してくる)。作業を行うための学習曲線が非常に険しいのだ。WYSIWYGの編集機能を有しているが、手書きでHTMLを修正するほうが早い。Adobe Analyticsとの連携やその他の製品の不備によって、以前は最高レベルのツールであったこのツールは、もはやアナリスト向けの製品になってしまった(テストを行う上で最悪の選択肢が2つあるが、その内の1つとなってしまっている)。
インターフェースは、ユーザーが間違いを犯すように作られているようだ。Target Premiumは、Conductricsに次ぐ高度な適応学習システムを提供しているが、理想的な動作のために、大量のデータを必要とする。Adobeのコンサルティングチームは、付加価値を提供することはなく、無意味な「イエスマン」になってしまったように思える。ツールをつなぎ、動作させるだけで進化を発揮することはほとんどない(これは全てのツールに言えることではあるが)。コストも高く、導入のしきい値も高いため、ほとんどの人がこのツールの本当のメリットを理解できず、使わなくなってしまう
全体の所感:
かつては市場で最も優れたツールであった。しかし、今ではそのポジションを失っていると言えるだろう。Offermatica、Omniture、Targetなどが登場する中で、徐々にその価値を失ってきている。さらに、かつては10年先を行くと評されたTouch Clarityのようなツールは、Test、Target 1:1、Target Premiumへと移行するにつれ、機能が低下してしまった。2010年代、製品管理やAdobe Marketing Suiteの中でのポジションが悪かったこともあり、あらゆる段階でその価値を失ってしまった。このツールの真の価値を得るためには、データに精通し、因果関係と相関関係を深く理解する必要がある。
この製品の価値を見出すことはできるが、多くの製品の罪の下にその価値が隠されてしまっている。平均的なレベルの作業者がこれらの機能を得るということは、赤ちゃんが拳銃を持つようなものである。何が起こるかを予測することはできないが、多くの場合、すべてが悪い方向に向かってしまうだろう。現時点では、このツールに投下する追加コストに見合う価値が得られないと言える。
Adobeには優れたセールスチームがあり、彼らは有益なアナリティクスを提供しているが、これが、かつての王者を支えている唯一のものであると言える。導入における高い障壁を受け入れることができるのであれば、VWOやOptimizelyのようなツールよりも高い柔軟性と価値を得ることができるはずだ。
しかし、多くの企業にとって、さらに安価で優れた別の選択肢があるはずだ。
Browserlingは、ウェブベースのライブインタラクションのブラウザテストを提供している。
これにより、各ブラウザからの実際のビジュアルを得ることができる。また、あらゆるブラウザで注釈をつけたり、デザインのエラーを報告することも可能だ。
BrowserStackは、ウェブベースのライブ・ブラウザのテストツールである。
ここでは、AWA Digital社のジョアン・ヴァン・トンダー氏のレビューを紹介しよう。
BrowerStackでは、OS、ディスプレイのサイズ、複数の種類のブラウザなど、あらゆる環境でテストを行うことができる。クロスデバイステストでは、Android、Windows、iOSなど、様々なモバイル環境をエミュレートすることも可能だ。
Google Analyticsのデバイスとブラウザのレポートの組み合わせも指示してくれる。
しかし、動作が遅いことはよく言われており、複数の設定でテストをする場合の課題となる。ローカルの仮想マシン並みの速度ではないことは明らかだ。しかし、手頃な価格で包括的なブラウザテストのシステムを手に入れることを考えると、大きな問題ではないだろう。
Google Analyticsを設定しており、スプリットテストを試してみたいと思っている企業にとって、ChangeAgain.meは非常に適したソリューションである。
他のスプリットテストのツールと異なり、訪問者数ではなく、実行したテストの数に応じて課金される。
コーディングスキルも必要なく、直感的なエディタで新しいテストを立ち上げることができる。
Clicktaleは、セッションリプレイ、ヒートマップ、コンバージョンファネルなどの機能を持つ、優れたツールである。
アナリティクスの第一人者であり、Analytics Ninja社の創設者であるイェホシュア・コーレン氏によるClicktaleについてのレビューを紹介しよう。
賛成意見:
Clicktaleではユーザーのセッションが記録でき、さらにそれを再生することも可能だ。この定性的なデータは、よく見慣れているGoogle Analyticsの定量的なデータとは全く異なるものであり、ユーザーの行動についての独自の見解を得ることができる。
Clicktaleを使用することで、マウスの動きやクリック数のヒートマップを把握することができる。モバイルデバイスでのトラッキングにも対応してる。Clicktaleのフォーム分析は優れており、他とは比較にならないものである。
コンバージョンファネルのレポート機能もあり、カスタム設定により、データを遡って適用することもできる。Clicktale社では、レポートの分母に「訪問者」を使用している(GAはこれを見習うべきだろう)。JavaScriptエラーレポート機能もあり、ページ毎で確認することができる(素晴らしい!)。
Clicktaleの 「イベント」APIは、カスタム変数で訪問をタグ付けする。ツール内のトラフィックにタグ付けをすることができ、カスタムセグメンテーションも可能とする強力な機能だ(”イベント”という言葉を用いるのは直感的とは言えないきがするが)。さらに、ユーザーインターフェースにも、重要なネイティブセグメンテーション機能がある。
反対意見:
Clicktaleは、クリックストリームのツールとは異なる方法でユーザーの行動を測定する。そのため、うまく答えられない質問も存在する。また、データモデルの性質上、特定の行動が時間の経過とともに何回起こったか、ということを追跡するのには適していない。
このツールでマーチャンダイジング分析を行うことは難しいだろう。他の分析ツールのように、チャネルごとの収益や広告費に対するリターンについてのレポートは得られない(表形式のデータをエクスポートする、などは期待しないほうがいい)。
このプラットフォームには、マルチチャネル分析とアトリビューションモデリングは存在しない。また、Clicktaleには、コホートやリテンション分析のレポートもない。製品の価格についての情報もWebサイトに掲載されいない。私が聞いた限りでは、「大企業」(つまり大きな収益を得られる顧客)に注力しているとのことだ。
Clickyは(デイリーのページビューが3、000以下であれば)無料で利用することができ、Google Analyticsの代替となり得るツールとなっている。
Clickyは独自の機能(リアルタイム分析、ヒートマップなど)をいくつか有しているが、GAから完全に乗り換える価値があるとは言えないだろう。また、ヒートマップを使用したいのであれば、他の無料ツールがいくつもある。
Conductricsは先進的なツールである。A/Bテストと機械学習を融合させ、ユーザーごとに最適な体験を、自動的に提供することができる。
サーバーサイド、クライアントサイドのどちらのツールとしても使用可能だ。カスタマイズもお手の物である。
このツールに対する、アンドリュー・アンダーソン氏のレビューを紹介しよう。
賛成意見:
現在使用しているシステムとの統合の方法として、APIから1つのタグのソリューションまで、非常に高い柔軟性を誇る。単純なA/Bテストの利用ではなく、変化する状況に適応し、それに対する体験を生み出すための、能動的な意思決定装置として使用する場合、このツールの効果が最大限発揮できるだろう。
むやみに要素を追加するのではなく、必要な要素を選択できるため、他のツール(Adobe Target Premium、1:1、Touch Clarity、X+1など)と異なり、小さなサイトでもこれらの機能を実現することができる。システムは非常に堅牢であり、ばらつきが少なく、機能も充実している。ヘルプメニューはやや専門的であるものの、サポートの質は高い。
反対意見:
他のプログラム以上に、意思決定を行うさいには知識が必要とされる。特にビジュアル面において、レポートには改善の余地がある。ターゲティングレポートを読み解くには、多少の学習が求められる。潜在能力を完全に発揮するためには、多くのトラフィックが必要である。
全体の所感:
アダプティブラーニングのパーソナル化に本格的に取り組みたい場合、また、インタラクションにおいて柔軟性を求める場合、Conductricsは最適なツールであると言える。
OptimizelyやVWOのようなベーシックなツールと比較すると、多くの知識と学習が必要とされる。しかし、最終的には、他のツールよりも優れた機能と柔軟性を得ることができるだろう。
標準的なツールよりも優れているツールと言える。しかし、Fortune 100のような規模の企業には適していない。
Convert.com社は、簡単で手頃な価格のテストツールを開発した。VWOやOptimizelyと同様であるが、Convertはより大企業向けのツールである。
シドニー在住の応用行動科学者、かつ、CROコンサルタントのジュリアン・ル・ネストゥール氏のレビューを紹介しよう。
Convert.comは素晴らしいツールを開発した。OptimizelyやVWO使用しているあらゆるエンドユーザーやCROのエージェンシーは検討・評価すべきだ。世界的に見ても、Optimizelyと同等のテスト機能を有している。しかし、無料トライアルを除けは、Optimizelyよりも低価格になる。
Convert.comのチームはテストの経験が豊富であり、テスト設計・実行において手厚いサポートを提供してくれる。私個人の経験となるが、技術的な側面や問題はすべてサポートしてくれ、それらはプランの一部として組み込まれていた。
また、テストの作成を直接依頼することも可能だ。追加サービスとなってしまうが、チーム内にテストを行う人がいない場合は検討すべきである。(潜在的な)制限を挙げるとすれば、統計的有意性を測定するためのアプローチが伝統的なそれとなってしまうことになるが、それが重要であるかどうかは、テストのテーマに対するあなたの見解に依存するものである。
Crazy Eggは、ヒートマップ、クリックマップ、スクロールマップなどの機能を有している。ユーザーのサイト回遊を視覚的に把握することができる。
Crazy Eggについてのピープ氏のレビューは以下の通りだ。
予算の少ないユーザーのためのマウストラッキングツールである。基本的なヒートマップはあるが、セッション記録やフォーム分析はない。また、セグメンテーション機能も限られている。支払いは、年払いのみ。
Decibelは、高機能で、大企業向けのカスタマーエクスペリエンスの分析ツールである。セッションリプレイ、ダイナミックヒートマップ、フォーム分析、行動アラート、エラーレポートなどの機能を有する。
Effective ExperimentsはCROの全体的なワークフローを管理するツールである。、CROがアイデアを格納し、テストを計画し、結果を見る、といったことを1つのプラットフォームで完結できる。
CROの時間を節約するための自動化機能も用意されている。自動レポートやA/Bテストツールとの統合などである。
Ethnioでは、Webサイトの訪問者から独自のテスターを募集することができる。テスターの募集に非常に役立つツールだ。
ここでは、AWA Digital社のCOOであるヨハン・ヴァン・トンダー氏のレビューを紹介しよう。
あなたのWebサイトを顧客が実際に操作する様子を見ることで、強力なヒントを得ることができ、Webサイトの最適化につなげることができる。こうすることで、一般的なユーザビリティテストのプラットフォームでありがちな、「定型」の回答を避けるための手段となる。
私たちはあらゆるCROのプロジェクトでEthnioを使用している。そして、リアルタイムで実際のユーザーを雇用しているのだ。エントリーをするためのポップアップを表示させ、訪問者に調査への参加を促している。候補者へは、選別用の質問に回答してもらい、その回答によって候補者を選別する。設定し、キャンペーンを開始することはすぐにできる。
また、Usertesting.comと統合することにより、自動調査することも可能だ。しかし、実際に私たちが試した限りでは、あまり良いものではなかった。ユーザーにサードパーティのツールをインストールするよう要求すると、ユーザーはその時点であきらめてしまうことが多いのだ。しかし、その候補者にすぐに電話をかけ、GoToMeetingのようなツールを使い、画面を共有して説明をすると、非常にうまくいく。顧客の肩越しにビデオを見ることができるのだ。
注意点としては、返答率が低い傾向があることだろう。そのため、大量のアクセスや大きなインセンティブが必要になることは考えられる。
Google Analyticsは、マーケターによって使用されている、最も一般的な分析ツールだ。
Google Analyticsはほとんどすべてのツールと統合できる。使い方も簡単であるため、使用しない手はない。また、インストールは10分以内で完了する。
Analytics Ninja社のイェホシュア・コーレン氏のレビューを紹介しよう。
賛成意見:
Google Analyticsは、あらゆるビジネス上の疑問に答えるために使用できる。このツールは多くの人に使われている。つまり、(少なくともざっくりとした内容は)使い方を知っていて、インターフェイスにも慣れている人が多いということだ。
また、無料と有料を含め、GA用のリソースは大量に存在している。Google Analyticsは、UIとデータビジュアライゼーション機能が優れているとされている。
GAは非常に強力なツールであり、大量のデータを驚異的なスピードで処理してしまう。多くのユーザーがこのあまりの速さに慣れてしまっているため、他のツールのレポートの取得に時間がかかると、それだけていら立ってしまうこともある。(350万行のデータをその場で計算するのに15秒もかかるなんて!」といった具合に。)
アトリビューションモデル、マルチチャネル分析、モーションチャート、eコマースレポートなどが、よく実装される機能として挙げられる。複数の処理をまとめて行うセグメンテーション機能は素晴らしいの一言だ。Google Adsとの統合も非常に密に行える。
Google Analyticsのチームは非常に強力だ。継続的に製品をアップデートしており、分析業界全体をけん引していると言えるだろう。Google Analytics Standardのソフトウェアライセンスは無料で利用できる。
反対意見:
Google Analytics Standardのライセンスは無料であるため、自身のビジネスに適した設定になっているるかどうか、それを確認するための時間とお金を投資する人が少ない。
GAは強固なツールではあるが、「そのビジネスへの対応」が完了しているわけではない。Google Analyticsのデータモデルはかなり厳格であり、データスコープなど、理解が難しい概念もある。そのため、複雑なツールとも言え、理解するのが難しい場合がある。
データが再処理されることはほぼ無い。つまり、誤ったデータを取り込んでしまったり、目標設定をミスしたりすると、きれいな白いズボンについた黒いシミのようになってしまう。ユーザーセグメント(この機能は素晴らしい!)は、93日間に制限されている。
他のツールと比べ、GAのコホート分析はややぜい弱だ。Google Analytics Standardは、日付範囲の50万セッションでレポートのサンプリングを開始するため、これは大規模なサイトに影響があるだろう。
最も重要なことは、GAはユーザーIDを遡ってステッチしないということだ。その結果、ユーザー/顧客分析をGAで行うことは難しい。これは、アナリストがGAで行いたいと考えている、最も重要な分析の1つであろう。
(「不自由である」とは強い言葉だ。しかし、認知や検討の段階にいるユーザー(ログイン前のユーザー)の行動を理解することは、ビジネスにおいて不可欠なのである。)
Google Formsは優れたアンケートツールだ。無料でありながらも、ほとんど全てのことができる。
ベルやホイッスルがないため、アンケートの見た目は地味になりがちではある。
Google PageSpeed Insightsは、ウェブページのコンテンツを分析し、そのページのスピードの改善方法を提案してくれる。
無料のツールであるが、その判断は厳しい。自身のサイトを分析した結果、モバイル体験のスコアが2桁前半(または1桁)であっても、驚かないでほしい。
Heapは、ウェブやiOSアプリにおける、あらゆるユーザーの行動を自動的にキャプチャし、そのすべてを後から測定することができる。
ピープ氏によるレビューを紹介しよう。
私がHeapを好んでいることは、特に設定をすることなく、すべてのイベント(クリックや送信など)をキャプチャできることだ。必要に応じて後からレポートを設定する必要はあるが、方法はとても簡単である。
ファネル分析、また、ユーザーの行動とコンバージョン率の相関関係を把握するために、非常に有益なツールと言えよう。
Hotjarは(ほぼ)すべてのことを行える。トリガーポールにとどまらず、ファネルトラッキング、セッションカム、ヒートマップなども使用可能だ。
利用金額も高くは無く、無料版も充実している。
Unbounce社のマイケル・アガード氏の意見を紹介しよう。
私はHotJarをベータ版から使用しており、今では非常に気に入っている。
HotJarは7つの機能を1つにまとめたツールであり、作業が非常に楽になった。複数のツールに料金を支払う必要はない。複数のアカウントを管理する必要もない。また、必要なインサイトを得るため、複数のスクリプトをページに実装する必要もないのだ。
あなたがコンサルタントであるなら、これらの作業がどれほど時間がかかるか、おわかりであろう。
インターフェイスも素晴らしく、とても使いやすい。私がこれまで使用してきた同様のツールは、UXのデザインが良くなかったため、ここで言及させていただいた。
次に、アレックス・ハリス氏の意見も紹介しよう。
マウストラッキングの動画機能は、Hotjarの中でも最高の機能の1つだ。この機能を活用することで、訪問客がページをどのように遷移したかを把握することができる。これにより、顧客の観点から、ユーザージャーニーを把握することができる。
さらに便利なことに、録画した動画や訪問者の属性ごとによって、フィルターを掛けることができる。例えば、数ページ以上進んだ訪問者を特定することもできる。こうすることで、1~2ページしか閲覧していないユーザーを監視する必要はなくなる。
また、特定のユーザーID、デバイス、地理情報、オペレーションシステム、ブラウザ、などに基づいて録画を見ることも可能だ。
このファネルトラッキングは、Google Analyticsのファネルレポートよりもはるかにわかりやすい。また、セットアップも簡単だ。さらに、特定のファネル内のポイントに到達した訪問者の動画を見ることもできる。こうした動画を確認することで、訪問者が離脱する理由を仮説立てすることに役立つのだ。
もちろん、このツールがさらに完璧になるために、いくつか要求したい事項がある。例えば、ドメインをまたいだトラッキングができないことは不満である。もし、ブログをサブドメインで作成している場合、メインサイトからサブドメインへの流れしか追跡できない。
Inspectletは機能が豊富でありながら、安価なツールである。同様の価格帯やカテゴリ内の他のツールと比べ、より多くのクリックストリームのデータを収集し、分析することができる。
また、フォーム分析、セッションレコード、ヒートマップなども備えている。
Iridionは専門的なオプティマイザーに注力した、ワークフローのツールである。
konversionsKRAFT社によって作られたこのツールは、アイデア出しから実装、アーカイブ、その他の機能など、テストプロセス全体に活用できる洗練されたツールである。また、Optimizelyのようなテストツールとの統合も可能だ。
また、数千ものA/Bテストによって培われた知識を備えており、より効果の出る実験を行うため、グロースハッカーやオプティマイザーの助けとなっている。
Lucky Orangeは「オールインワンのコンバージョン最適化ツール」を提供している。分析、レコーディング、ライブチャット、ヒートマップ、ファネル分析、フォーム分析、アンケート、などの機能を備えている。
Oracle Maxymiserは非常に強力なツールであり、他のエンタープライズ向けの製品の中では、高額な部類に入る。
複数のソリューションに加え、柔軟性に富み、パーソナライズにも対応している。レビューによると、サービスやサポートも充実しており、UIもユーザーに気に入られているようだ。
しかし、高価であることがこのツールにおける大きな欠点である。小規模な組織にとっては、使用が難しいかもしれない。
Mixpanelは、ファネル分析とユーザー行動分析の中で、最も人気のあるツールの1つである。
ほぼ全てのことが行えるが、設定は自ら行う必要がある。
LawnStarter社のリヤン・ファーレー氏のレビューを紹介しよう。
我々は、ファネルのトラッキングとモバイル分析にMixpanelを使っている。このツールの素晴らしい点は、セットアップが非常に楽であり、高いレベルでのインサイトが得られることだ。また、トリガーとなる、SNSとEメールのプッシュ通知も素晴らしい。ちょっとした癖はあるものの、データの抽出も簡単である。
もちろん、デメリットもいくつかある。例えば、iOSではいくつかのバグがあるようだ。しかし、サポートチームが非常に親切に対応してくれた。
さらに、イベントに基づいてユーザーをセグメントする機能は無く、プロパティしか提供されていない。例えば、説明動画を見たユーザーのコンバージョンが他のユーザーよりも高いかどうか、などを確認する場合、他のツールのように簡単にはできない。
また、ファネルの設定を90日上に設定できない点も不満である。
MixpanelとGoogle Analyticsとの比較についてはこちらの記事を読んでいただきたい。
Mouseflowはマウストラッキングのあらゆる機能を提供している。クリックマップ、ヒートマップ、スクロールマップ、ユーザーセッションの記録などが可能だ。
Optimizelyは、他を寄せ付けない程、A/Bテストツールのリーディングカンパニーである。
使いやすく、技術的な知識が無くとも、小規模のテストを実行できる。また、Stats Engineによって、初心者でも失敗することなく、テストを行うことができる。
Conversion.comのCEOである、ステファン・パブロヴィッチ氏のレビューを紹介しよう。
賛成意見:
パフォーマンスと配信が素晴らしい。我々は2012年にOptimizelyに切り替えたが、それはパフォーマンスを重視していたからだ。読み込み時間が遅くなったり、正確な測定ができないプラットフォームを利用することはできない。
また、Stats Engineも素晴らしい。Optimizelyは、Stats Engineを発表して以降、この業界のリーディングカンパニーとなった。従来は、応用の利かない統計学的な分析が蔓延していたが、そこからの脱却に成功したのだ。他のプラットフォームがOptimizelyを追随することは素晴らしいことである。
インテグレーションについても言及する価値がある。よく知られていない事実ではあるが、彼らの技術的なパートナーシップは素晴らしい。Mixpanelのようなツールにデータを取り込むことができ、洗練されたテストプログラムに大きな変化を与える。
開発者のサポートも充実している。我々の開発チームは、Optimizelyの大規模なドキュメントのライブラリーを気に入っている。新しい開発者がすぐに使いこなせるようになるのだ。他のエンタープライズ向けのツールと比較しても、テストのセットアップ方法もシンプルである。
反対意見:
Stats Engineは我々にとって長所でもあり、短所でもある。より洗練された分析に注力している点は評価できるが、Stats Engineが「ブラックボックス」であることについてはイライラさせられることもある。予測することが難しいため、伝統的な(そして、適切に適用された)統計分析に頼る場面もある。
クライアントサイドについても言及しよう。OptimizelyはクライアントサイドのJavaScriptによるアプローチであり、サイトのアーキテクチャに根本的な変更を必要とするテストにおいては、制限されることがある。また、サイトがシングルページアプリケーションを採用している場合、大規模な統合が必要となる。
American Express社のアラン・キーザー氏もOptimizelyを愛用している理由について語ってくれている。
我々がOptimizelyを好むのは、このツールが高速でテストを行える、信頼できるツールであるからだ。戦略家にとって、テストのセットアップが簡単でわかりやすい。また、APIを利用することで、開発チームが複数のバリデーションを持つテストを素早く構築することができる。
また、ドキュメントが豊富であり、活発なコミュニティがあることも、見逃せない点である。
Zoho社のPageSenseは、複数の最適化機能を1つのツールとして提供しており、Webサイトのコンバージョンに役立つツールである。
PageSenseの主要機能を紹介しよう。
・Webサイトの主要な指標を測定する、ゴールトラッキングとファネル分析
・Webサイトへの訪問者の行動を分析する、ヒートマップ、フォーム分析、セッション記録
・コンバージョン最適化のための、A/Bテスト、スプリットURLテスト
これは、CROのプロセスへの包括的なアプローチである。全ての機能にレポートをフィルタリングするためのセグメンテーション機能が備わっている。これらは、このお買い得なソフトウェアに新しく追加された機能である。
ホーバーが可能な大量のメニューのような、インタラクティブな要素の背後にあるデータを把握することができる点も魅力的である。
Pingdom社のWebsite Speed Testを使用すれば、ページの読み込み時間をテストし、分析し、ボトルネックとなっている箇所を特定することができる。
Website Speed TestはPingdom社が提供する、複数あるツールの1つである。
このツールについてのピープ・ラジャ氏のレビューを紹介しよう。
このツールが、他の速度計測のツールと一線を画す点は、個々のファイルの読み込みにかかる時間を、ウォーターフォールのレポートとして提供してくれる点だ。
Webサイトの遅延の要因を特定することに非常に便利であり、私は他のツールと併用して、このツールを使用している。
Qualarooは、オンページの調査ツールの中で最も人気のあるツールの1つである。
シーン・エリス氏が立ち上げ、その後大きく成長し、2020年にProProfs社に買収されるまでに至った。適切な顧客を適切なタイミングでターゲットすることに適しており、設定も容易だ。また、OptimizelyやMarketoとの統合も可能である。
オンボーディングも素晴らしく、他のツールと異なり、わかりにくい点は何も無い。説明ガイドで全てが明らかになっている。
UpliftROI社の創業者であるアンディ・ハント氏のレビューを紹介しよう。
全体的に、素早くテストを行うことができ、低コストの定性調査に最適なツールと言える。Qualarooの調査を行うことで、顧客への詳細なインタビューを行うよりも、迅速で低コストに重要な気付きを得ることができる。
賛成意見:
テンプレートがあらかじめ用意されている。定性調査に必要なテンプレートがすでに用意されているのだ。例えば、「このWebサイトでの購入をあきらめた要因は何ですか?」などである。こうしたテンプレートのおかげで、とても簡単で素早く調査を開始することができる。
ワンクリックで統合が可能である。OptimizelyやVWOのように、JavaScriptを1行追加するだけで、すぐに使い始めることができる。
アップデートも定期的に行われる。新規の回答を得るたびに通知が届き、また、週次のまとめも表示される。これにより、訂正調査の追跡が非常に簡単になる。
反対意見:
回答率は低い。アンケートに回答してくれる訪問者は1~3%だ。10~20件の回答を得るためには、月間で100~200件のコンバージョンが必要となる。もしくは、アンケートをファネルの上位にいる顧客に提示しなければならない。
品質にばらつきがある。回答の約20%は低品質である(オンラインの調査で真面目に回答してくれる顧客は、対面での調査に比べ、少ないだろう)。
課金は4半期ごとになっている。Qualarooは、月単位ではなく、4半期ごとの課金である。多くの場合は問題ないと思うが、短期的なプロジェクトの場合、問題が生じるかもしれない。
Qualtricsは企業や大学でよく使われている、強力な調査ツールである。大量のデータの収集と分析において、他のツールの追随を許していない。
複数の企業と仕事をしてきた、オースティンでマーケットリサーチのコンサルタントをしているロブ・バロン氏の意見を紹介しよう。
2002年以降、プロボを拠点とするこの企業は、オンライン調査に基づくリサーチの最前線に立ち続けている。
解答者からのパネルを蓄積し、ユーザー主導の新しい手法を導入した。Qualtricsは、ソフトウェアをリースしている多くのCMOに好まれているツールである。
SessionCamは人気のあるユーザービリティツールである。セッション再生とマウストラッキングを主軸に、複数の機能を提供している。
AWA Digital社のジョアン・ヴァン・トンダー氏による、SessionCamについてのレビューを紹介しよう。
GAでファネルの視覚化を行えるため、ファネル機能を使用しないユーザーもいる。しかし、SessionCamでは、問題が発生した箇所をより詳細に把握することができるのだ。
ファネル内の特定の段階に関連するセッションをすぐに再生できるだけでなく、フォームが離脱の要因となっている可能性を正確に把握することにも役立つ。そのため、全体像の把握から開始し、さらに掘り下げることも可能であるのだ。
他のツールと同様、SessionCamでもヒートマップ、スクロールマップ、マウスムーブメントマップを作成することが可能だ。
GA、UA、Optimizely、VWOなど、他のツールと統合できることも魅力である。そのため、コントロールグループと実際のユーザー行動の差異を詳細に調べることができるのだ。スプリットテストを学習の場として捉えている方にとっては、非常に魅力的な機能であろう。
月額1,500ドルからという価格のため、多くの中小企業にとっては手の届かないツールであることは残念である。
また、ピープ・ラジャ氏によるレビューも紹介しよう。
SessionCamは醜いツールだ。仕事はできるが、見た目が良くない。ユーザビリティとユーザー体験が最悪なのである。多くのクライアントと一緒に使用してきたが、その面倒くささにイライラさせられたものだ。
データは良いが、このツールを使う体験はひどいものであった。また、フィードバックもあまり受け付けてくれない。
次に、Dataloop社のキーラン・ショヘット氏のレビューを紹介しよう。
複数のマウストラッキングツールを比較した際、SessionCamのインターフェースが古臭いという事実は、使用を決断する妨げにはならなかった。
SessionCamはビジネスのニーズに合わせて、カスタマイズが可能なソリューションを提供している。サポートの対応も素晴らしく、顧客をパートナーとして扱ってくれ、多くの大企業と仕事をしている。また、セッションリプレイ、ファネルやヒートマップの分析に役立つツールをClickTaleよりも安価に提供してくれる。
SiteSpectはプロキシサーバーを使用するテストツールだ。そのため、クライアントサイドの問題の多くを回避しつつ、サーバーサイドのツールの堅牢性を併せ持っている。
サイトスピードの最適化、モバイルの最適化、パーソナライゼーションなど、様々な機能を持つのも、このツールの特徴である。
Building a Digital Analytics Organization、Digital Analytics Primer、Ecommerce Analyticsなどを執筆している、アナリティクスの専門家、かつ、コンサルタントである、ジョーダン・フィリップス氏のレビューを紹介しよう。
SiteSpectはテストツールと最適化ツールの中でも、世界的に有名なツールの1つである。この領域における先駆者であり、10年の歴史を持っている。このツールの技術は特許を取得しており、Webサイトのコードやモバイル体験を変更することなく、テストを測定することができる。
この技術を使えば、顧客が定義したパターンを照合し、パターン認識によってテスト内容を照合するため、遅延が発生することが無く、エラー回避も可能だ。また、テストのパフォーマンス速度を向上させる機能や、複数のテストを並行して行うための機能も備えている。
他のツールと異なり、SiteSpectはあらゆるマークアップ言語 (HTML、WML、JSON、XML)、スタイルシート(CSS)、スクリプト言語 (JavaScriptなど)をサポートしている。音声や動画を含む、あらゆる静的、動的、リッチコンテンツをテストすることが可能だ。SiteSpectは、包括的なモバイルテストのソリューションを初めて提供したツールでもある。
かつて、SiteSpectは専用のハードウェアが必要であったが、現在はクラウドやオンプレミス環境でも動作する。他のベンダーと同様、「フリッカー」の問題も解決しており、モバイルテストにおける革新を継続している。
ネガティブな面があるとすれば、技術的には複雑な製品であり、エンジニアのサポート無しでマーケターがすぐに使えるものではない。自身が行うことへの理解と、テストの計画を深く理解する必要があるツールでもある。
レポートのインターフェースには批判的な意見が多いが、業界標準として広く認められている。月額49ドルか、それ以上を支払いたい人のためのツールではない。テストと最適化に真剣に取り組んでおり、SLAの下、大企業の要求に応えるための技術を求めている企業にとって、強力なツールとなっている。
Survey Gizmoは、簡単に作成できるオンライン調査を提供しているツールである。
無料版では機能が制限されていることを除けば、他のツールと似ている。基本的な機能は備わっており、インターフェースも素晴らしい。
高度なカスタマイズが必要であれば、有料版を使う必要があるだろう。
SurveyMonkeyは、調査の作成と配信を行う、最も一般的なツールの1つである。
アンケートの作成とデータの分析を非常に簡単に行える。私も以前はこのツールを使用しており、賞のノミネートやリサーチプリジェクトのための調査などで活用していた。
このツールへの不満は特にないが、感動する体験でもない。仕事を忠実に行ってくれるだけだ。
マーケットリサーチのコンサルタントである、ロブ・バロン氏のレビューを紹介しよう。
簡単にリサーチを行えるツールだ。質問を考え、サンプルのサイズを決定すれば、SurveyMonkeyが独自のサンプルペースよりアンケートを実施し、その後の分析を行ってくれる。
簡単そうに思えるかもしれないが、SurveyMonkeyは質問を事前に検証したりすることはない。アンケートを作成し、質問数と解答者数に応じて金額が決定される。
こうしたアプローチの問題点は、経験が限られている顧客にとっても、有効なアンケートであるかのように見えてしまうことだ。
この点については注意が必要だろう。
TryMyUIでは、(自身でテスターを募集すれば)可能な限りの人数をテストに参加させることができる。
Typeformはのアンケートは素晴らしく、そして、美しい。この記事で紹介したアンケートツールの中で、最高のUXを備えているツールである。
質問をドラッグ&ドロップして作成できるため、とても簡単である。総合的に素晴らしい体験と言えるだろう。
このツールに対するピープ氏の意見を紹介しよう。
Typeformのフォームは最高に美しい。一般的に、人々はアンケートに答えることが好きではない。しかし、Typeformのユーザー体験は素晴らしいため、回答率は増加するだろう。管理画面も洗練されており、他のツールを圧倒している。価格も魅力的である(無料版も提供している)。
UsabilityHubは人気のあるユーザービリティツールである。
Unbounce社のマイケル・アガード氏はこのツールを好んでいる。彼の意見を紹介しよう。
UsabilityHubには素晴らしいユーザービリティツールが備わっている。私はコンバージョンリサーチにこのツールを使用している。特に、実際にテストを行う前の、仮説を確認するために活用している。
招待メールを送信し、プライベートのテストを行うこともできる。また、UsabilityHubのパネルを使い、ランダムに選択することやデモグラフィックに基づいて選択することも可能だ。
私が特に気に入っているツールを3つ紹介しよう。
5秒テスト
スクリーンショット(例:トップページのヒーロー画像)などのスクリーンショットをユーザーに表示し、その後の質問に答えてもらう。これにより、特定のページやコンテンツに対するユーザーの反応を把握することができるのだ。
重要な気付きを得ることができ、コンバージョンの妨げになっている要因を特定することができる。
クリックテスト
この機能では、ユーザーにスクリーンショットやワイヤーフレームを表示し、各要素をクリックしてもらう。
例えば、新しい価格表を検討している際、複数のパターンが視覚的にどのように影響するかを実験したりしている。価格表のワイヤーフレームをユーザーに見てもらい、最もお得と感じられるプランをクリックしてもらうのだ。
質問テスト
基本的な機能ではあるが、顧客からの気付きを得るための、非常に優れた機能である。
例えば、新しい見出しのテストに活用することが可能だ。2つのバージョンをユーザーに表示させ、異なるメッセージに対する反応を知るためのテストを行ったりしている。
UserTesting.comは、テスターを探す場所としては最大の規模を誇っている。
Optimizely社のクレア・ヴォ氏のレビューを紹介しよう。
恐竜が現存していた時代(つまり、2010年以前)、私はユーザビリティテストを対面形式で行っていた。これは、怪しげなリストから募集し、彼らをオフィスに招き入れ、Web体験をしてもらうというものであった。
うまくいくときは、セッション画面や音声を記録することができたが、基本的には、メモを取るメンバーを用意しなければならなかった。それも、手書きである。スタートアップ企業としては最悪の打ち手であったが、それが最善の手段であったのである。
UserTestingはこのような無意味な作業を不要なものとしてくれた。遠く離れた場所にいるテスターが、Web体験に関するリアルなフィードバックを提供してくれるようになった。自身のWebサイトと、ユーザーに達成してもらいたいタスクを設定するだけで、高品質で素晴らしい動画を手に入れることができるようになった。それも、1日もかからずに。
自身のWebサイトでうまくいっている箇所、うまくいっていない箇所について、盲目的な意見を排除し、偏見のない状態で知ることができる。このツールを使用することで、素晴らしい気付きを得ることができている。
賛成意見:
反対意見:
VWOは強力で、人気があり、簡単に使えるA/Bテストツールである。
「What You See Is What You Get(WYSIWYG)」というエディタ機能により、開発者の協力を得ずとも、マーケターが簡単にテストを作成することができる。
VWOには、SmartStatsと呼ばれる、ベイズ判定をベースとした機能を有している。これにより、意思決定を容易にし、テストの失敗を防ぐことができるのだ。
VWOは非常に包括的なツールである。ヒートマップ、クリックマップ、パーソナライゼーションツール、オンページアンケートなどの機能を備えている。
Perficient Digital社のCROディレクターである、アレックス・ハリス氏のレビューを紹介しよう。
VWOはコンバージョンテストの素晴らしいプラットフォームである。最も素晴らしい点の1つに、優れたインターフェースが挙げられる。個人的には、ユーザー体験が非常にフレンドリーであり、レポートのビジュアルも魅力的である。他のツールと比較し、レポートやチャートの分析が簡単に行える。その他の良い点としては、新しいテストを簡単に作成できることだ。シンプルで段階的なプロセスであるため、特に初心者にとっては、理解がしやすいツールと言えよう。
以前は、開発者に対して他のA/Bテストを勧めていた。しかし、VWOがコードのエディタを改善を行い、バグが多く、かつては頭痛の種であった課題が改善されている。
欠点としては、WYSIWYGについてのものであり、これは、優秀なオプティマイザーは使用すべきではないと考えている。
コードエディタが無い頃、WYSIWYGは本当に多くのバグがあった。例えば、テストを作成した際、コードを保存していないとバリデーションが壊れ、全てが台無しになってしまうこともあった。今はコードエディタしか使用していないため、そのような事態は避けることができているが、作業内容が失われてしまうこと以上に悲しいことはないだろう。
また、以前はサポート体制が不十分であり、対応が遅いこともあった。
WebEngageは素晴らしいツールだ。(割引のお知らせなどの)通知機能やアンケートなどの機能があり、非常に便利である。
スタートアップや小規模な組織の場合、無料プランでも十分だろう。トリガーとなるポップアップの作成や調査などのカスタマイズはできないが、目的に応じてシンプルに使用できる点は素晴らしい。
WebPageTestは複数のロケーションからWebサイトのスピードテストを行えるツールだ。
無料ツールの中では最も詳細なデータを得られる。コンテンツを分割したチャート、ファーストビュー、リピートビューなどを備えている。非常に便利なツールではあるが、Googleのツールほど読みやすくはない。
Woopraはリアルタイムのデジタル分析ツールであり、セットアップが簡単で、すぐに使用することができる。
リアルタイムの顧客分析、カスタマーファネル分析、イベントトラッキング、コホート分析など、優れた機能も有している。
基本的には、あらゆるタッチポイント(ウェブサイト、モバイルアプリ、ヘルプデスク、マーケティングオートメーションなど)のユーザーをトラッキングすることが可能であり、各ユーザーの包括的な行動データを構築することができる。特にスタートアップ企業にとっては有用だろう。
Woopraは匿名のWebサイトやモバイルアプリのユーザーを、最初の接触から本人確認ができるまで追跡する。ネガティブな面は、GAのようなユニバーサルツールと比較してしまうと、他のツールとの統合が限られている点だが挙げられる。
かつてはFormisimoと呼ばれていたZukoは、優れたフォーム分析のツールである。The Next Webの表現を借りれば、フォーム分析版のGoogle Analyticsと言える。
このツールに対するピープ氏のレビューを紹介しよう。
フォームがある場合、そのパフォーマンスの分析が必要となるだろう。Zukoは、最適化に役立つ詳細な情報を提供するという仕事を十分にこなしてくれる。
特に、(機能しないことも多い)他のマウストラッキングツールと比較すると、フォーム分析の機能は非常に優れている。
メジャーなツールからあまり馴染みのないツールまで、非常に多くのツールを紹介した記事でした。これらすべてのツールに精通する必要は全くないと思いますが、自社に最適なツール選びを心掛けたいものです。また、ツールは活用して初めて意味がでてくるものですので、既存で使用しているツールを含め、最適な運用を目指したいと思います。
この記事は、Digital Marketing Training Delivered by The Best. に掲載された「40+ Conversion Optimization Tools (Reviewed by Experts)
Home」を翻訳した内容です。
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