絶滅の危機に瀕するクリティカル・シンキング

公開日:2012/08/01

最終更新日:2024/03/04

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クリティカル・シンキング、、、ちょっと前に日本でも流行ったキーワードの気がしますが、アカデミックでもビジネスでも重要な発想にも関わらず英語のままで流行らせようとしたのがバズワードぽかったのか(批判的思考でいいわけですし)、そもそも日本人の性質に合わないのかイマイチ普及していなかった気もします。今回、そんなクリティカル・シンキングがソーシャルメディアの普及で死滅しそうだ、という嘆きの声をその名にもある通り常に思考するブログBRASS TACK thinkingから。 — SEO Japan

42の理由があると言えば良かったのか。いや、13か。それとも6つのステップか。そんなものはないのだ。

もしくはあるのかもしれないが、私はここでそれらをリストアップするつもりはない。しかし、そういった見出しは、大きな問題のまさに1つの要因である。その大きな問題とは、クリティカル・シンキングの衰退であり、本来私たちがウェブを崇拝した理由である自由で独自の発想の枯渇である。

私は、数字の入ったタイトルやハウツー記事を書いたことがあっただろうか?もちろん。ちょうど昨日書いた。お望みなら、少しの間偽善に浸かるのだ。しかしながら、それらは、私に汚いと感じさせ始めている。私はそれをしたことを後悔している。私はついに、それらを使わないことにするところまでたどり着いたのだ。それらはからくりである。私には必要ない。

むしろ私は、リストにざっと目を通して少しずつ物事を吸収することを期待し、優れたコンテンツを書いたり、影響力を持ったり、本を書いたり、ビジネスを始めたり、成功を見つけたりするのに必要な全てのショートカットが自分たちにはあると信じている大勢の人よりも、その情報を読むことや議論に時間を割くことに本当に関心のある6人が記事を読むほうが良い。それは痛みを伴い始めている。

人々が低俗な情報を発信する理由は、人々がそれをクリックするからだ(それを彼らが読むか読まないかも私にとっては議論の余地がある)。人間は習慣の生き物で、しばしば私たちは最も楽な道を進む。私たちは、より簡単に何かを吸収できるように、他の誰かに自分たちのために一生懸命考えて欲しいのだ―たとえそれが気まぐれな数のパートやステップに分けられることを意味するとしても。いいか、それらの数字は気まぐれなのだ。

それをしたことのある私のようなライターは、自分たちがしていることも正確に知っている。それは読者を獲得するための巧妙な操作なのだ。なぜなら、私たちは人間のありようが容易さや単純さや要約に引き付けられるということを知っているからだ。もしも目的がトラフィックと大量の訪問者数ならば、消化されやすい華やかで賢い小さな記事に仕立て上げることがそれを美しく成し遂げる。そのようなコンテンツの中には本当に賢いものもある。しかし、全てではない。くだらないものが、フォーマットのみに基づいた良いものとほぼ区別がつかないのだ。

私たちは、注意持続時間がこれまでになく低く、情報が溢れていて、人々は大きな情報の塊を処理することができないと言うことによって、“消費し易い”コンテンツの価値を後押しする。

もしそれが普遍的な真実ならば、私はこれまでになく自分自身のために書くことにする。なぜなら、私たちにはそれ以上の能力があると思うからだ。

ちょうど昨日、有名なビジネスマガジンが、フリーランサーのブログ記事を公開したが、それは完全にインチキだった。それは、何も語らない賢い言葉と、どんなビジネス本にも書かれている一般論で埋め尽くされていて、さらには結論のほとんどは全くのごみだった。しかし、クリックを獲得したのかどうか・・・したのだ。ありとあらゆる場所で。私が賢くて偉業を成し遂げたプロフェッショナルだと思っている人々が、“その通り”というようなコメントと共にそれを共有しているのだ。

私は、そのコンテンツに本当に賛成したのはそれらの人々のわずかで、大半の人は別のページの内容に本来は共感していると信じている。

しかし、彼らの大部分は友人が共有しているからという理由でその記事を共有している。自分が尊敬していた人がそれについてツイートしたのだから、それは良いに違いない。重要なビジネスマガジンに載っているのだから、もちろんそれは便利で価値があってよく考えられたコンテンツなのだ。彼らはタイトルといくつかの小見出しをざっと見て、それが部分的に賢いようだと思ったため、誰かがリツイートするように自分のコンテンツマシンに供給する必要があった。

それはあまりにも苛立たしい。

私たちは、この情報の全てをすぐに利用できる。私たちは、飛躍的に早く賢くなって、自分たちの選択と決断をより満たす情報を見つけ、視点を拡大することができる。もしくは、全能のインターネットが私たちに考えるべきことやシェアすべきことやTwitterの秘訣に関する記事が人気沸騰したがために何かにおけるオーソリティであるべき人を教えてくれるため、ゾッとするようなスピードで脳細胞をまひさせて、何事についても二度と批判的に考えなくすることができる。

私はこのようなことを書きたくなどないのだ。私もある時点ではやっていたかもしれない。なぜなら、それはより簡単だったからだ。なぜなら、それは“本物”のブロガーがしたことだから。あるいは、その他すべてが失敗し、何かに関する“ハウツーアドバイス”の記事で釣り、その日のボックスにチェックを入れる時だから。有罪だ。私はそれを認める。私のライティングの成熟度のこの時点で、私は自分がそれをしていると知っていて定着していたことを後悔している。あなたもそれに値する。

私はもうボックスにチェックを入れたくない。書くときも、読むときも、シェアする時も。

私は、同じようなくだらないことを言っている同じようなくだらないソースから1日にいくつも記事を送り出す共有マシンになるよりも、自分の人生や私がすることについてより真剣により賢く考えさせる1つの記事を見つけて掘り下げたい。私は、リソースになりたい。そして、本当によくできていると私が思う仕事を指し示すことによって、どんな意味であるにせよ“ソーシャル”になりたい。今日、それはたくさんのことかもしれない。明日、何もないかもしれない。

二流の情報を何も考えずに広めることは馬鹿げたことだ。私たちはこれよりも賢い。

私の真ん中には聡明で仕事熱心で鋭い人々がいることを事実として知っている。私は常にあなた達に話しかけ、イベントであなた達に会い、オンラインであなた達に会う。私は、状況をより良くするためにあなたに食ってかかる。ある記事を見て“これって本当に6つのステップなの?何が足りない?私は賛成するのか、反対するのか、その理由は?これが私や他の誰かにどう役立つの?これが私に次について何を考えさせる?”と言うため。知的にコメントするため。あなた独自の記事を書くため。静かに座って何も言わないが、自分が読んでいるものについてじっくり考えるため。

クリティカル・シンキングがあまりに欠けているため、時にそれは私を傷つける。(それは、辛辣な言葉やスナークや人と反対意見を取り続ける、きっとあなたも知っているだろうあの男と同じではない。)

しかし、クリティカル・シンキングとは、自分自身の仮定と他の人の仮定に疑問を持つ能力を意味する。もしあなたが熱烈に何かに賛成し、それが自分が今まで聞いた中で最も素晴らしいアイディアであると思うなら、なぜあなたがそんな風に感じるのかをはっきりと述べる技術を養うこと。良くも悪くも、自分の感情に何らかの理由をつけること。リサーチを注視し、その情報のソースや、アナリストのバイアスやその研究のスポンサーとなった会社の動機に疑問をもつこと。ベストセラー本を書いた作者が、それほどすごくない記事(それは完ぺきにノーマルで、人間らしく、まあまあの出来で、インターネット暴動の原因にならない)を作り出すことができること知ること。

思慮深さはもっと時間を要する。それを受け入れるのだ。

情報の大きな流れが、私たちにスタンダードを低下させたり、ふんぞり返らせたり、精神的に怠惰で肥満にさせたりする恐れがある時、私たちはそれを徹底的にはじき飛ばさなければならない。

ウェブは私たちがコミュニケーションを取ったり、働いたり、考えたりする方法を変革する。その変革が誇れるものになるかどうかは私たち次第だ。


この記事は、BRASS TACK thinkingに掲載された「Critical Thought Is Endangered」を翻訳した内容です。

読んだ後に、深く深く反省したくなる記事でした。。。SEO Japanでも一応記事は厳選した上で配信しているつもりですが、タイトルは元記事以上にクリック数アップを狙って書いていますし、それはまぁウェブメディアの常套手法ですし内容で判断してもらえば良いとしても、私のコメントも存在価値もそもそも無いような共有メモだけの無難すぎるコメントも多いです。私がいっても説得力が無いといわれそうですが、忘れないようにしたいです、クリティカル・シンキング。一応仕事の現場じゃそれなりに持って取り組んでいるつもりなんですけどね、、、と軽く言い訳しつつ、SEO Japanももう少しクリティカル・シンキングにいこうと心に誓う私でした。明日には忘れてないように。。。 — SEO Japan [G+]
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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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