Facebookが集中投資すべき4つの分野

公開日:2012/07/19

最終更新日:2024/02/18

ブログ

2012年ネット業界最大のイベントといわれたFacebookのIPO、上場までは良かったのですが株価がいまいち冴えない日々です。今回はそんな冴えない株価を払しょくする起爆剤になるかもしれない?Facebookが今後成長を続けるために集中的に投資すべき4つの分野をソーシャルメディアを語らせたらこの人に右に出る者はいないブライアン・ソリスが分析します。 — SEO Japan


マーク・ザッカーバーグ – 撮影 ブライアン・ソリス

マーク・ザッカーバーグ氏、そして、9億人のフレンド達が、ウォールストリートに繰り出し、米国市場最大規模のIPOを行い、再び記録を作った。フェイスブック株の最初の取引は$42.05であり、$1150億ドルの価値が認められたことになる。このIPOによって、ザッカーバーグ氏は世界で29番目に裕福な人物となり、また、数名の従業員もビリオネアになった。さらに、U2のボノも30年間、ミュージシャンとして得た報酬よりも、フェイスブックへの投資によって多くの収益を得たと言われている。

投資家達は、フェイスブックのアカウントを持っているかどうか分からない人達、もしくはメディアの未来や人間のネットワークの進化を理解しているかどうかも分からない人達のために、ザッカーバーグ氏が引き続き良好なパフォーマンスを見せていけば、フェイスブックをいいね!していくだろう。ザッカーバーグ氏は、時間、エネルギー、そして、チームを総動員して、「ハッカーのように」フェイスブックを運営すると宣言している。そうすることで、フェイスブックはマイスペースと同じ轍を踏まなくて済むと確信している。ザッカーバーグ氏は、ユーザーエクスペリエンスを魅了する継続的な取り組みに投資していくだろう。私がアルジャジーラとのインタビューで指摘したように、デジタルダーウィニズムはフェイスブックを含む全ての企業に脅威を与えており、「デジタルダーウィニズムの時代においては、リアルタイムで、もしくはリアルタイムよりも早いペースで関連性を競い合わなければならない」。

間違いなくザッカーバーグ氏は、投資家とユーザーの価値との間におけるフェイスブックのフォーカスのバランスに苦慮することになるはずであり、アナリストとして、私は進展を調査するだけでなく、関連性を勝ち取るためにフェイスブックが新たに得た資金を投じる分野に関する私自身の考えを伝えていこうと思う。

それでは早速始めよう…

1. モバイル: フェイスブックはモバイル戦略、そして、タブレットおよぶスマートフォンでのエンゲージメントを収益化する計画を明らかにする必要がある。2012年5月の時点で、モバイルデバイスでのフェイスブックの利用は、通常のデスクトップでの利用を上回っている。フェイスブックは、モバイルを収益化しておらず、フェイスブックの利用におけるこの衝撃的な変化を考慮すると、そろそろ収益化に踏み切るべきである。遅過ぎるぐらいだ。IPO後、フェイスブックは、2つのプラットフォームのコミュニティで1つの物差しで見るためのビジョン、そして、ビジョンを支えるビジネスモデルを伝えなければならない。

2. 検索: 通常の検索においてグーグルと競争しても見返りは期待できない。友達の経験が、一方、進化する顧客の意思決定の経緯に貢献するソーシャル検索は、収益性が期待できる。ソーシャル検索は、フェイスブックがパーソナルOSに沿った存在になるポテンシャルを秘めている、大きな経験の欠かせない部分になると私は確信している。 人々、アプリ、そして、サービスを管理する仕組みに基づき、適切な情報が検索の役に立つ。この検索においては、オンラインの経験、そして、すべてのアクションが、個人のダッシュボードで始まる。

3. 関連性: 先程申し上げた通り、企業は、デジタルダーウィニズムを生き抜くためだけでなく、関係者を新しく、見返りのある市場に導かなければいけない。 未来を巡る競争は、関連性を巡る競争から始まる。フェイスブックについて実施したインタビューにおいて、ほとんどの企業から「フェイスブックは今でも魅力があるかどうか」を問われる。この会話は自然とマイスペースに向かっていくわけだが、個人的には非生産的な考えだと感じている。マイスペースとフェイスブックを比較するのは、サーブとBMW、またはサターンとフォードを比較するようなものだ。関連性を巡る競争は、リーダーシップを発揮するフェイスブックの経営陣の一部となり、だからこそ、IPOの前夜に、ウェブ 1.0の時代に人気のあった屋上のパーティーではなく、オールナイトのハッカソンをフェイスブックは開催していたのだ。フェイスブックは、フェイスブックのやり方で、魅力的なサービスであり続けようと、そして、何よりも忠実なサービスであり続けようと試みているのではないだろうか。

4. 作って出荷する: ハッカーウェイは、フェイスブックでの生活を描いているだけでなく、実際にフェイスブックへ続く道である。ザッカーバーグ氏は、「作って、出荷する」文化を作ろうとしている。この方針は、ディベロッパーゾーンの焦点において、今や誰でも知っている、革新を起こし、実行するフェイスブックの力の一部になっている。また、この方針は、フェイスブックが株式公開会社となり、投資家の注目を浴びているため、責任にもなり得る。すぐに失敗して、教訓を得ると言うスローガンはフェイスブックの一部だけでなく、シリコンバレー全体で提唱されている。しかし、フェイスブックはユーザーエクスペリエンスだけでなく、グローバルを意識して、そして、地域を意識して、人、そして、人の行動に焦点を絞らなければならない。 グーグルは開発に対してアルゴリズムを中心としたアプローチを採用する傾向がある。デジタルな人類学、デジタルな社会学、またはデジタルな民族学を無視して、開発者の視点で未来を見るため、グーグルは新製品および既存の製品をソーシャル化するチャンスを十分に活かし切れていないと考えることも出来るだろう。一方、フェイスブックは作って、送るだけでなく、引き続きテクノロジーと様々な分野の交点を探り、ユーザーが発見し、つながりを持ち、そして、共有を行う仕組みを決定し続ける、もしくは見直し続けることを考慮して、作って、出荷していかなければならない。

フェイスブックは、ウォールストリートを味方につけるポテンシャルを持っている。しかし、そのためには、ソーシャルグラフに今度とも投資を行うだけでなく、これからはインベスターグラフにも注目する必要がある。

アップデート 1: フェイスブックのIPOでは、5億1500万を超える株の売り買いが行われ、出来高の記録を新たに塗り変えた。

アップデート 2: $38が付けられたIPOの価格は、フェイスブックにとって過去の収益の100倍以上に当たる。ちなみにアップルは14倍、そして、グーグルは19倍であった。


この記事は、Brian Solisに掲載された「4 Strategic Areas Where Facebook Must Invest Post-IPO」を翻訳した内容です。

この記事、最後まで読まれた方はお分かりの通り、上場直後で株価が落ちる前に書かれたものだったのですが、当時から先のことまで考えて語っていたのは流石ブライアン・ソリス。インベスターグラフには笑ってしまいましたが、やっぱりモバイルと検索ですよね。。。Bing買った方が良いんじゃないかな、、、と改めて思ったりする今日この頃。 — SEO Japan [G+]

記事キーワード

  • Facebook
  • X
  • はてなブックマーク
  • pocket
  • LINE
  • URLをコピー
    URLをコピーしました!

編集者情報

  • X
  • Facebook

アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

メディアTOPに戻る

RECRUIT

一緒に働く人が大事な今の時代だからこそ、実力のある会社で力をつけてほしい。
自分を成長させたい人、新しいチャレンジが好きな人は、いつでも歓迎します。