タイムラインでソーシャルの未来を進む新生Facebook

公開日:2011/10/03

最終更新日:2024/03/04

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Facebookのタイムライン機能がリリースされ、そのクールなインターフェースも含めて日本でも話題になっているようですが、今回はソーシャルメディア評論の旗手ブライアン・ソリスがタイムラインの機能と可能性を徹底解剖。ソーシャルメディアの最先端と未来を感じられる熱い記事になっています。 — SEO Japan

「初めて5億人のユーザーが同じ日にフェイスブックを利用した」- マーク・ザッカーバーグ氏

フェイスブック、グーグルプラス、そして、ツイッターの関係に関する議論ばかりに気を取られていると、大事なポイントを見失ってしまう。本日、フェイスブックのf8ディベロッパーカンファレンスで、重要なのは“ユーザー”であり、機能、能力、ユーザーの人数ではないと気づかされた。それよりも遥かに重要な力、経験、関係、私達が作成し、共有するコンテンツ、そして、それぞれのコンテンツが個人としてのユーザーを描き出す仕組みについて思い知らされたのだ。

今日、フェイスブックはユーザーと開発者に対して、フェイスブックをソーシャルネットワークとしてではなく、語りかけるための、そして、意義深い交流のためのプラットフォームとして位置付ける機能を導入した。今までのプロフィールと何が異なるのだろうか?フェイスブックのスタッフは次のように説明している –

フェイスブックが生まれて間もない頃、ユーザーのプロフィールは基本的な情報で構成されていた – 名前、写真、出身校…誰かに出会って最初の5分間で伝える内容と同じだ。時間の経過とともに、プロフィールは進化し、友達と実際にコミュニケーションを取る方法を反映するようになった。現在のプロフィールの仕組みでは、共有するストーリーの99%は消えてしまう。重要な投稿を見つける唯一の方法は、ページの一番下に用意されている「Older Posts」(過去の投稿)をクリックする方法だ。何度も何度も。タイムラインのおかげで、共有済みの素晴らしいストーリーのための場所を利用することが出来るようになった。新しい投稿を加えていっても、勝手に消えたりはしない。

タイムラインは新しいタイプのプロフィールであり、ビジュアルに優れ、芸術作品のようにストーリーを伝えることが出来る。美しさに加え、タイムラインは、メディアから、経験、そして、人に至るまで、感動したアイテムを残すソーシャルなホームページの役割を果たす。最大の違いは、見栄えである。自分を表現する実際のイメージから始まり、この新しい形式のプロフィールは、アップデート、コンテンツ、そして、つながりを介して、プロフィールを写真入りのフリップボード調(雑誌風)に変える – すべて自分のストーリーを自分の思いのままに伝えるためにデザインされるのだ。しかし、名称にこだわると混乱してしまう可能性がある。タイムラインはタイムラインを遥かに越えた存在であり、ユーザーが共有し、他のユーザーが共有するコンテンツによって伝えられる、デジタル生活および現実の生活の絵コンテと言っても過言ではない。

「タイムラインは人生のストーリーである。」とマーク・ザッカーバーグ氏は語った。同氏は全てのストーリー、全てのアプリが、自分を表現すると主張していた。

そして、フェイスブックの製品部門のVPを務めるクリス・コックス氏は「フェイスブックは、人が物語を読み聞かせるためのプラットフォーム」だと説明した。

雑誌の表紙のように、タイトルを与え、友達、家族、同僚、そして、見る人達の経験のお膳立てをするのはユーザー次第である。

生活のキュレーターとして、ユーザーは日時に関わらずタイムラインに掲載するコンテンツを選び、自分自身が見て、感じ、他の人達にも見て、感じてもらいたい際に、ストーリーを展開していく。

同僚のシャーリーン・リー氏が述べているように、「フェイスブックタイムラインは、共有の未来を明らかにする」。

オープングラフを開放する

コンテンツ、アップデート、友達、そして、アクティビティは、新しいフェイスブックのタイムラインにおいて、ストーリーの一部を伝えるに過ぎない。アプリもまた何を使っているのか、そして、どのように使っているのかに基づきユーザーの世界に色を加える。このイベントが行われる前、フェイスブックが「Watched」(既に見た)、「Read」(既に読んだ)、そして、「Listened」(既に聞いた)等のボタンを導入するのではないかと噂されていた。実際には、フェイスブックはボタンは過去の存在だと考えていることが判明した。f8で、フェイスブックはアプリに声を、ユーザーの声を与え、タイムラインに対して、アクションの動詞を介して、コンテクスチュアルなアクティビティに貢献してもらうと発表していた。もう一度確認しておこう。フェイスブックのアプリは、ユーザーの許可に応じて、ストーリーラインに追加されていき、さらに公開してもらえるように後押し(または鼓舞する)する。スマートなアプリは、f8で発表された同社のニュースマシンの新しい製品であり、オープングラフ開発プラットフォームが姿を変えた最新の作品である。

なぜだろうか?なぜ、わざわざアプリを介して、自分が何を読んでいるのか、何を聞いているのか、何を見ているのか、もしくは何をしているのかを他の人達に伝えなければならないのだろうか?なぜなら、これはソーシャルネットワーキングを特別な存在にする中心的な役割を担っているからだ…ユーザー一人一人が最も重要視されている。フェイスブックはエゴシステムの中心的な存在になりつつあり、ソーシャルメディアにおける全てのアクティビティにおいて“私”をもたらせるように手を貸し、ユーザーをフォローする、またはプロフィールを見た人達が関心を持てるようにしている。マーク・ザッカーバーグ氏は、ユーザーをデジタルな露出狂に変えようとしているのではなく、ユーザー全員により上手くストーリーを伝えるためのツールとプラットフォームを与えようとしているのだ。人間は社交的な生き物であり、それぞれのユーザーがオーディエンスのオーディエンスを通してオーディエンスを構築することで、人間メディアネットワークになろうとしている。アルティメーターの別の同僚、スーザン・エトリンガー氏も伝えているように、「タイムラインはユーザーをキュレーター、メディアの資産、そして、最も基礎的なレベルで、アクティビティのストリームに変えている。」

フェイスブックは、オープングラフを動かすアルゴリズムは、友達を大量の情報で圧倒するのではなく、「摩擦のない経験」「リアルタイムの偶然の発見」、そして、開発者とブランドが「パターンを見出す」上で役に立つ力を明らかにする。

ブランドが得をする日がいつかやって来るだろう。しかし、タイムラインはユーザーを同じように重要視しており、オンラインの自分自身をさらに分かってもらい、自分以外の世界を、メディア、企業、友達、そして、ユーザーをつかまえ、説得しようとする他の人達の経験を作るための下地のような存在である。

ランクとファイルに関連性をもたらす: グラフランク

ユーザーは優れたアプリをタイムラインに加える。そのプロセスの中で、好みを知らせる一連のビーコン(目印)をつける。因みにビーコンはフェイスブックビーコンをもじっているだけでなく、私達がどこに向かおうとしているのかを知らせる役目もある。私達は他の人達、アプリの開発者、フェイスブック、そして、最終的には私達に接触しようと目論む企業と好みを分かち合っているのだ。

現在、この情報が、コンテンツを増幅させようとする人達、またはコンテンツを探そうとする人達にとって、非常に興味深いネットワーク効果を引き起こす。フェイスブックフィード、ティッカーを通した配信は、グラフランクとフェイスブックが呼ぶランクに基づいて行われる。これはフェイスブックでのオープングラフのアクティビティを発見する仕組みを管理する内在するシステムである。グラフランクは、魅力的なアクティビティを発見し、宣伝するために考案されており、ソーシャルグラフ内で、最終的にはインタレストグラフ内で反響する可能性が高いアイテムを目立たせる狙いがある。

以下に例を挙げる –

見る: ネットフリックスはユーザー達が見ている作品を共有する新しいアプリを導入した

聞く: スポティファイがフェイスブックに無料の楽曲をもたらし、他のユーザーが聞いている楽曲を共有するようになる。

読む: ワシントンポストはソーシャルリーダーを導入した。これはユーザーが読んだ記事、友達が読んでいる記事を共有し、自分の関心を基に自分だけのホームーページを構築する優れたアプリである。

ここをクリックすると、アプリがタイムラインを動詞化する仕組みの他の例を見ることが出来る。

また、グラフランクはパーソナライズされる。フェイスブックが述べていたように、「グラフランクは世界的なスコアではなく、ユーザー自身、そして、ユーザーの友達によるユーザーの好みにおける個人的な意見」である。

コンテンツクリエイターとして、ブランドとして、反響度を測定基準として交流やコンテンツをデザインすることで、グラフランクを介して適切なレバーを引き、ストーリーを瞬く間に、広範に散らすことが出来る可能性がある。

ストーリーは序の口

本日のこのプレゼンの終わりに、マーク・ザッカーバーグ氏は、「私達はテクノロジーと社会的な課題が交差する場所にいる」と声高に主張していた。iPad 2の立ち上げ時にスティーブ・ジョブズ氏が私達(アップル)はテクノロジーと一般教養が交わる場所にいると述べていたため、ザッカーバーグ氏の発言は注目に値する。私はソーシャル世界では、テクノロジーと社会学が交わる場所にいると考えている。

イベント会場を出る前に私はフェイスブックのCOO、シェリル・サンドバーグ氏と話す機会があった。私は今日発表されたニュースの重要性について、そして、フェイスブックがソーシャルネットワークから距離を置き、パーソナル OS、またはソーシャル OSと私が呼ぶサービスに変わろうとしているのかどうか尋ねてみた。サンドバーグ氏の答えは今日発表されたニュースの繰り返しであり、フェイスブックの現在の使命をより強固にする内容だった。「それはフェイスブックの大半のユーザーにとってあまりにも技術的過ぎる。現在、フェイスブックは話を伝えるための、そして、それぞれのユーザーにとって重要なストーリーに関係する人達を結びつけるためのプラットフォームだ。」

「新しい」フェイスブックは、リアルタイムの偶然の発見を起こそうとしており、ユーザーが行う行動、そして、共有する行動をきっかけにして、フェイスブックの内外でのアクティビティを推奨している。テクノロジー、そして、ユーザー自身によるキュレーションを介して、私達は経験に実体および意義を与えており、その結果、ソーシャルウェブの未来は、共有する経験だけではなく、共有された経験によって決まるようになるだろう。


この記事は、Brian Solisに掲載された「The New Facebook: A Timeline for Personal Discovery and Storytelling」を翻訳した内容です。

ともすれば、Facebookにしては見た目がかっこいいプロフィール機能だなぁで片づけてしまいそうなタイムライン機能ですが(反省)、一人一人のストーリーをテクノロジープラットフォームを通じてより密接に関連付け、人々のコミュニケーションを促進する、というFacebookの基本的思想を地で行き、さらに進化させる存在だったのですね。タイムラインとアプリを組み合わせることで、ユーザーの関係性を活用した様々なサービスが今後登場してきそうです。Google+との比較で機能的な評価で低く見られることも多かった最近のFacebookですが、いえいえまだまだソーシャルプラットフォームの進化は止まることはなさそうです。 — SEO Japan

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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