グーグルの「Search Plus Your World」(サーチ・プラス・ユア・ワールド)の立ち上げに関する宣伝、大量のコラム、そして、エントリが存在するおかげで、皆さんは、先週、何が起きたのか既によく把握しているのではないだろうか。
よく分からないなら、ダニー・サリバン氏が詳細を綴ったGoogleが進化したソーシャル&パーソナライズド検索で開く検索新時代(日本語)に目を通しておいてもらいたい。このトピックを1本の記事で全て把握したいと言うなら、是非、サリバン氏の記事を私は薦める。
さて、このコラムはリンクウィークと名付けられており、読者の皆さんの多くがご存知のように、私はグーグルが存在する遥か昔から、コンテンツ、そして、コンテンツを求める人達がお互いを見つけることが出来るように手を貸している。そのため、これほど幸せなことはない。事実、リンク構築の戦略およびコンテンツの宣伝戦略をグーグルに過剰に頼るべきではないと伝えるのを諦めかけていたのだ。
グーグルに全てをかけるのは今も、昔も、そして、これからも戦略として誤っていると言わざるを得ない。カンファレンスで講演を行う度に言っていることをもう一度言わせてもらおう。グーグルが明日消えたら、その事業も成り立たなくなってしまうだろうか?その答えが“はい”なら、リンク構築およびコンテンツマーケティングを最初から誤っていることになる。理由が知りたいなら、いつでも私は喜んで教える。
因みに、私のサイトには年間で約600万のページビューが寄せられるが、この訪問のうちグーグルを経由しているのは6%以下である。また、重要なキーワード全てで私のサイトは3位以内にランクインしている。グーグルがD.B クーパーのように消えても(飛行機をハイジャックして、パラシュートで逃亡した人物)、私は何の問題もなく事業を継続していくだろう。
私はリンク構築に関する数百本の記事、コラム、そして、ウェブキャストに向かう数千本のインバウンドリンクを構築することで、この状況を作り出すことに成功したのだ。
また、私は主要な検索業界のメディアで率直に意見を述べてきた。現在、私達がリンクベイトと呼ぶものは、以前は優れた作品の共有と呼ばれていた。リンクを求める行為ではまず人を優先し、エンジンはその次だと堂々と私は伝えてきた。
両方を利用することも可能ではある。実際に私は大学で教授が利用出来るようにコンテンツを意図的に作りつつ、そして、インターネットの主要なニュースメディアからの取材と注目を狙ったこともある。
しかし、自分のサイト、名前、ブランドに対する知名度を確立させ、トラフィックを送ることを意図してここ数年間私が使ってきたリンクに関連する戦略は他にも数多くある。
現在、グーグルは私のサイトにとってトラフィックの最大の源であり、約36万ページビュー/年を稼ぎ出しているかもしれないが、私が数年越しで集めてきたリンクは560万ページビュー/年に達する。
要するに、1ドルくれる人を100万人集める方が、100万ドルをくれる1人を見つけるよりも楽なのだ。
それでも、周りは皆グーグルで100万ドルクラスの1位を狙う。大きな過ちである。追いかけるのを止めれば、1位がより近づくだろう。私がその証拠だ。
「サーチ・プラス・ユア・ワールド」に話を戻そう。
私の立場はこれで分かってもらえたと思うが、私がグーグル+のページを持ち、グーグルの現在の取り組みを無視しろと示唆しているわけではない点は強調しておきたい。
要は、その他の大勢の人達のように、どこに向かっているのか、そして、SEOやリンク構築戦略に与える影響が分からないために、パニックを起こしてはもらいたくない。
この点を考慮してもらったら、次にグーグルの最新の取り組みへの対策として私が推奨する特にシンプルなリンク構築戦略を検討してもらいたい。
1. 従来型の静的な高い価値を持つリンクをマーケティング戦略として放棄するには最悪のタイミングである。その理由を説明する。
耐久性だ。ソーシャルは時間の流れが極めて早い(これ見てよ、すごいね。これは知ってるかい?この記事も読んでよ)。あらゆる分野において十分に吟味されたリソースのリストを大勢のウェブキュレイターの人達が作成するのとは全く異なる。私は間もなく聴覚障害に関するサイトを立ち上げる予定であり、このサイトに対するリンク構築の詳細な計画には20を超える戦略が含まれ、ソーシャルはその1つでしかない。また、サーチ・プラス・ユア・ワールドも含まれるものの、長期的なランキング戦略の中心ではない。
コンテンツの質によって恒久的なメリットを持つリンクを獲得しなければ、上位にランクインすることは出来ない。プレスリリースを出しても、ディレクトリに登録しても、もしくは記事を大量に配信しても1位になれるわけではないように、ソーシャルだけで1位にランクインすることも出来ないのだ。
2. 単純に利用するべき。
グーグル+のページをまだ持っていないなら、すぐに作成しよう。また、ウェブサイトにG+ボタンを用意していないなら、すぐにこのボタンを追加しよう。
無料であり、簡単である。既に持っているべきアイテムである。これが私のプラスのページである。私はリンク関連のクレジットを求めてこのページを作ったわけではない。作らないと言う選択肢が尋常ではないため、私は作ったのだ。これは基本的な方針およびリンク構築戦略を変えるわけではなく、ただ単純に補うだけであり、グーグルが行う存在感を拡大する試みを活用しているだけだ。
3. グーグル・プラス・ユア・ワールドの仕組みを学び、グーグル+でオーディエンスを構築することが出来るようにする。すぐにグーグル+が消えるとは考えられない。また、特に難しいわけでもない。私はほとんど利用していないが、それでも2000人以上のサークルに登録されている。なんでこうなったのだろうか?利用しない手はない。
次に、グーグル・プラス・ユア・ワールドの仕組みを、グーグルの公式の告知だけではなく、様々なソースを駆使して学んでもらいたい。例えば、ワシントンポストが用意したスライドショーガイドはとても質が高い。
4. これは最も重要度が高い。毎年少しづづ、しかし、確実に効果が弱まりつつある従来のリンク構築戦略の枠を越え、リンクにおける考えを拡大するには今がうってつけのタイミングである。
私の記事を読んだことがあるなら、私が一度もディレクトリ、記事のデータベース、プレスリリース、相互リンク、有料リンク、ネットワーク等を利用していない点はご承知のはずだ。これらのアイテムはあまりにも簡単に操作され、スパムされてしまう。また、グーグルがアップデートを行っても、私は一度もランクを下げたことはない。なぜなら、私のリンクプロフィールは本物だったからだ。私は特に賢いわけでもなく、皆さんが知らないことを知っているわけでもない。ただ単に他の人達とは異なり、メリットベースの方針を採用しただけである。
最後に、私は通常個人のリンク構築の秘密は公にしない立場を取っているが、先週、私が得たトラフィックの大半はどこから来ていたか想像することが出来るだろうか?私は自動車業界のプライベートなeメールベースのニュースレターで、リンクマーケティングのアドバイスをリストアップしていた。
このプライベートなeメールニュースレターは3万5000人に届き、その多くがウェブサイトを持っていた。このeメールには私のサイトへのリンクが掲載されていたのだった。
このeメールはグーグル、グーグル+、グーグル・プラス・ユア・ワールド、その他の検索エンジン、そして、ソーシャルネットワークとは何も関係がない。それでもれっきとしたリンク構築、より正確に言うと、リンクマーケティングの取り組みである。そして、十分な量をトラフィックをもたらしてくれた。2012年はこの方針を採用してもらいたい。
検索に頼らずにリンクとトラフィックを獲得することが出来る方法は数多くある。グーグル+のトラフィックを追い求める一方で、上の述べたアイデアや戦略で補うことを私は薦める。目標はグーグルではなく、あくまでもビジネスを維持することである。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「Linking Strategies For Google Plus Your World」を翻訳した内容です。
新しい集客チャンネルが登場したからといって、それだけに大騒ぎする必要はない、もっと高い視点から戦略的にリンク構築を考えようという昔からある考え方ではありますが、確か今後のインターネット、これまでのようなサーチだけ、Googleだけ、Twitter/FBだけ、といった時代と違い様々な集客チャンネルが混在していくと思いますし、特定のチャンネルに依存することなく、評価される情報を提供していくことを起点にSEO、リンク含めた集客戦略を考えていくことがより大事になっていきそうです。
記事にも書かれているメールマーケティング、私もSEO Japanではやっておらず恐縮ですが、サーチブームの影に隠れてその効果にも関わらず活用しきっていないビジネスも多い気がします。記事の最後にある通り、「目標はグーグルではなく、あくまでもビジネスを維持すること」を再認識して取り組んでいきたいです。
しかしこの「Search Plus Your World」、日本語では見事に馴染まない長さですね。最初の文字を取って「サプユワ」、、、違うな。「サプユワ~♪」とオネエ風に最後を伸ばしてみるとちょっと可愛くなっていいかも。Google+を「グープラ」ならぬ「ぐぐたす」という呼び方もあるみたいですし、日本でもユーザーからオリジナルの略称がいつか出てくるのでしょうか。そこまでこれば少しは普及の証? — SEO Japan
SEO最新情報やセミナー開催のお知らせなど、お役立ち情報を無料でお届けします。