SMX London 2014-ハミングバードとエンティティ検索革命

公開日:2014/05/19

最終更新日:2024/02/28

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ハミングバードとエンティティについてのセッションです。検索エンジンが過去に用いていた手法と今後使用していくであろう概念の説明、それに伴い、SEOの手法も従来通りとはいかなくなる、ということが話されています。現状、まだまだ完全には進んでいない領域ではありますが、今後の検索エンジンの展望を知るうえで、外せない知識となっています。– SEO Japan

原題:What Is Hummingbird & The Entity Search Revolution

Speakers:
David Amerland, Author, Analyst, HMS Media (@David Amerland)
Justin Briggs, Sr. Manager, Organic Marketing, Getty Images (@justinrbriggs)

David Amerland

ハミングバード
パンダやペンギンのようにGoogleの一部を変更するものではなく、検索エンジン全体を再構築する技術。

検索は、過去は非常に簡単なものであった。
アルゴリズムの仕組みを逆手に取り、結果、スパムなサイト・無関係なサイトも検索結果に表示される。ユーザーがその中から最適な情報を選んでいたため、ユーザーがフィルターの役割を果たしていた。キーワードマッチが主な手段であり、Yandexはこの方法を用いている。

*ここではYandexの検索結果を実例として挙げていましたが、前日に参加したセッションによると、Yandexは言語理解の取り組みをGoogleよりも早く開始していたそうです。Yandexはリンクを検索結果の要素としての使用を一部中止したそうなので、今後の展開が個人的には気になります。

現在のGoogleの場合
検索者の意図を理解する。その人に関連性のある結果を提供。ニュースコンテンツも含めるなど、多様なコンテンツを表示する。

SEOの目的も変化する
以前はGoogleの後を追っていた。Googleが何かを変更したら、それに合わせて変更。現在は検索エンジンではなく、検索にフォーカスしている。関連性などを重視。
以前のSEOはチェックリスト一つ一つを埋めるような行為であったが、ランキングに影響するファクターが増加した結果、ショートカットできなくなっている。

ハミングバードとは?
Googleが過去から考慮していたすべての要素を含めている。

検索は情報ではなく、知識。
ここにエンティティが発生する。全てをコネクトさせる。たった一つのタスクのためにすべてのものを協力しあわせる。

エンティティ
物事の定義をより複雑に、結果、正確にする。検索そのものを変化させるため、SEOのゲームをより難しくさせる。

検索の変化
エンティティは検索を単純に検索エンジンのマトリックスへの依存から、人々のエンゲージメントと相互作用を考慮に入れたものへとシフトさせている。

私たち自身も変化している
文字列から物事へ。また、Webサイトから人々へ。

Justin Briggs

今日、検索において、物事は非常に大事。
“ロンドンでの大きな時計”というクエリに、Googleは”ビッグベン”を表示。また、”想像上の友達を持つ女の子が出ている映画”というクエリに”ドロップ・デッド・フレンド(映画のタイトル)”のサイトを表示。

曖昧なクエリ
検索エンジンの能力をユーザーが信頼するにつれ、曖昧なクエリも増える。結果として、検索エンジンがクエリに対する答えを提供する作業が難しくなるが、そこにマーケターとしての機会がある。検索エンジンがエンティティのための参照となるものを提供する。

バーティカルサーチ
結果の中のいくつかがエンティティとなる。エンティティがランキングにとって需要になる。

文字列を分割する。
1.トーカニザーション(Tokenization)
2.スピーチタグ(Speech Tagging)
3.レマティゼーション(Lemmatization)

トーカニザーション
フレーズをいくつかの部分に分割する。”Who directed pulp fiction(誰がパルプフィクションを監督したか)”という場合は、”Who”と”directed”と”pulp fiction”に分割する。

スピーチタグ
名詞、動詞、形容詞などにわける。”Who(wh代名詞)”と”directed(動詞・過去形)”と”pulp fiction(名詞)”

レマティゼーション
同一の意味でも複数の表現がある場合において、単一のものにする。例えば”am”、”are”、”is”は全て”be動詞”、”car”、”cars”、”car’s”などはすべて”車”とする。

これらはどのように活かすのか?
あなたのブランドをエンティティにするため、これらのデータを活かして簡潔に構成する必要がある。

文字列から構造化クエリへ。
ソースにマークアップする。監督は誰か?の質問の場合、監督がタグ付けされているとGoogleはそれを使用する。

ナレッジグラフ最適化
データソースをクリーンナップし、リストをアップデートする。強固で正確な情報を提供することで、Googleが理解しやすいようにする。結びつきと関連性を定義する作業。

構造化データを使う
単純にキーワードを使用するという考えではなく、関連するエンティティを結び付け、適切なコンテンツに配置することで、Googleが理解できるようにすること。

エンティティはコピーして使用する
つまりは、一貫性を持たせるということ。フリーべースなどに倣い、バラバラに使用しない。

コンテンツ
ユーザーが検索に用いるキーワードではなく、エンティティとして考える。クエリに使用されるキーワードを使用しなければならないわけではない。なぜなら、Googleはコンテンツの意味を理解するから。そのため、クエリに対して自然に答えることのできるようなコンテンツを提供する、という考えが大事。

イーコマース用のエンティティ検索
スキーマをコンテンツにマークアップ。価格の表示など。Googleにあなたが何を売っているかを伝える。

概念の話しが多かったため、やや理解しづらい印象がありました。一貫して述べられていたことは、単純なキーワードのゲームから、関連性の重視へとシフトしているということ。意味の決定がコンテンツ内の複数の要素からなされるため、いわゆるスパムな方法で上位表示をさせるのは非常に厳しくなっていくと思います。英語での理解もまだまだ発展途上のようなので、日本語への対応はもう少しかかると思いますが、非常に重要な分野であるため、引き続き詳細を追いたい分野であります。– SEO Japan
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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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