グーグルで上位にランク付けされる上で、大事な要素は何か、と問われれば、ほとんどの人が、リンク、コンテンツ、そして、オンページの最適化を挙げる。
確かにこの3つの要素は、ランキングに影響を与える。しかし、SEOを11年間に渡って実施してきた経験から言わせてもらうと、SEOの成功を左右するのは、創造力だと思う。私は、試行錯誤を経て、あらゆるサイトのSEOのランクを押し上げる効果のあるトリックを、多数作り上げることに成功した。
SEO業界に11年間在籍している事実に因み、その中から11点の戦略を今回は紹介する。簡単に実行に移すことが出来るものもあれば、時間を要するものもある。しかし、時間を割いて、幾つか実装すれば、検索エンジン経由のトラフィックは増えるはずである。
それでは、早速1つ目の戦略から見ていこう…
目次
404エラーページは、ビジター、そして、検索エンジンに対して、「ページが見つからなかった」旨を伝える。URLを変更したか、あるいは、デザインを変えた際にページを削除した等の理由で、この現象は発生する。
サイトが大きければ大きいほど、404ページの数は多くなる。しかし、一般的な404エラーページを利用する代わりに、次のような面白味のあるページをデザインすることも出来る:
上の404エラーページは、確かに面白いものの、検索エンジンのランキングには、影響を与えることはない。
この状況を修正するため、私は大きなサイトに対して、上のエラーページのように独創的なイメージを使いつつ、サイト内部の25-50点のページに適当にリンクを張る独自のエラーページを用意している。このデザインでは、404が読み込まれる度に、リンクは自動的に変化する仕組みになっている。
こうすることで、インデックスされるページの数が増える。非常に効果が高く、数年前にTechCrunchのSEOを担当した際、404エラーページをこの要領でいじっただけで、30日間で検索エンジン経由のトラフィックを9%高めることにし成功したほどだ。
これは、グーグル内でインデックスされるページが増えれば増えるほど、検索トラフィックを獲得する機会も増えるためだ。
Zapposは、404エラーページと同じようなコンセプトを用いて、製品対決ページを導入した。Zapposでこのシステムを作ったのは、私の友達であり、インデックスされるページの数を増やし、同社の検索エンジンのトラフィックを引き上げることが目的であった。
私の友人は、開発者にこの製品対決ページの作成を依頼した。このページでは、ユーザーは、勝ってほしい製品に票を投じる。
実際には、勝ち負けはない。この製品対決ページは、ページが読み込まれる度に、対決する製品を変えている。こうすることで、インデックスされる内部のページは増えていく。
その結果、検索トラフィックは、10%以上増加した。
インフォグラフィックは、コンテンツマーケティングを行う上で有効だが、かつてほどの効果は、見込めない。
その理由を説明しよう。
なぜなら、インフォグラフィックは、過去の戦略であるためだ。既に多くのサイトに徹底的に利用されており、同じトピックが何度も用いられている。だからと言って、インフォグラフィックが、トラフィックや被リンクを得る上で、役に立たないわけではない。捻りを利かせる必要があるのだ。
このチーターに関するインフォグラフィックには度肝を抜かれた。データの内容がずば抜けて素晴らしいのではなく、特筆すべきは、グラフ内のデータと視覚的なアイテムの動きである。
このコンセプトは、大きな成功を導いている。1170サイトがこのインフォグラフィックにリンクを張っている。たった一つのインフォグラフィックで、ここまで多くのリンクを獲得するのは、容易ではない。
動くインフォグラフィックを作ることが出来る人材が周りにいないなら、デザイナーに3Dのインフォグラフィックを作ってもらう手もある:
この3Dのインフォグラフィックデザイナーは、4000ドルの料金を見積もってくれたが、私には少し高過ぎた。しかし、予算があるなら、試す価値はあると言えるだろう。
高層ビルの近くを見上げながら、世界で8番目に高い建物は、何メートルあるのか考えたことはあるだろうか?ないはずだ。
世界で一番高い建物の高さを思い浮かべることはあっても、2番目、または、3番目以降の建物の高さのことは、気にしないだろう。
人間は、一番大きい、そして、一番良いものを好む習性がある。
高層ビル作戦は、リンク構築向けのコンテンツマーケティングの手法であり、この習性を利用する。
それでは、この作戦の利用方法を手順ごとに説明していくく:
この作戦の良い例を紹介する: 「55名のSEOのエキスパートが3つの好きなリンク構築ツールを明かす」は、爆発的にヒットし、このサイトの自然なトラフィックは7日間で348%増加した。
大規模なコンテンツを作成するために、時間と労力を注ぐことを厭わなければ、高層ビル作戦から大きな成果を得られる。妥協を許さないタイプの作戦であり、二流のコンテンツを作成すると、効果は薄い。
大きければ、大きいほど良い、とは限らない。関連性のないSEOのトラフィックを獲得したところで、顧客どこらか、購読者にもならないため、無駄である。
例えば 私は以前「how to get more Instagram followers」(インスタグラムでフォロワーを増やす方法)に関連するキーフレーズで、グーグルから、12万人/月のビジターを獲得したことがある。
このキーフレーズでのランキングが落ちても、eメールの購読者数は変化しなかった。そして、収益も落ちなかった。
要するに、インスタグラムに関連するキーワードから得たトラフィックは、コンバートしなかったのだ。なぜなら、理想の顧客は、このキーワードを検索していなかった、あるいは、インスタグラムのフォロワーを獲得する方法に関心を持っていなかったためだ。
無益なSEOのトラフィックを生成しないように、まずは、ユーザーの特徴を把握する必要がある。以下に幾つかユーザーの特徴の例を挙げていく:
理想の顧客が、Techie(コンピュータに精通する人物)なら、コンテンツで、キーワードで、そして、全体的なメッセージで、マイクのような人物に狙いを定めるべきである。例えば、mobile phone(携帯電話)を探しているとすると仮定すると、マイクなら「mobile phone」とグーグルで検索するようなことはしない。代わりに、「Nokia Lumia camera resolution」(ノキア ルミナ カメラ 解像度)で検索をかけるはずだ。Techieは、通常、製品を購入する前に、具体的な情報を探すため、この違いは非常に大きい。
一方、理想の顧客が、コストに敏感なのジェフようなタイプなら(画像右)、ジェフが検索するであろうキーワードに狙いを絞るべきである。携帯電話を買おうとしているなら、ジェフなら「ノキア ルミナ カメラ 解像度」で検索をかけるのではなく、「値引き スマートフォン」で検索を行う。
Quick Sproutのトラフィックが増え始めたのは、2013年の1月である。2013年、過去数年と比べ、私はより多くの時間と資金をコンテンツに投資してきた。しかし、2012年にも同じような取り組みを実施していた。それでも、Quick Sproutの読者の特徴を理解していなかったため、過去の取り組みは全て失敗していた。
過去数年、私は一般的なマーケティングのアドバイスを記事で取り上げることが多かった。なぜなら、私のサイトの平均的な読者は、オンラインマーケッターだと思っていたためだ。しかし、ビジターに対して調査を行ったところ、読者の68.8%が、マーケティングの手法を学ぶ意欲を持つ、会社の経営者であることが判明した。
この点が分かってからは、コンテンツを作成する方法を変更するようにした。誰でも理解し、実行に移すことが可能な手順を追ったアドバイスを提供するようになった。また、理論よりも戦略にターゲットを絞ったコンテンツを作成するよう心掛けた。このタイプのコンテンツの方が、過去のコンテンツと比べて、会社の経営者にとって、メリットが大きいためだ。
その結果、トラフィックは、過去1年と比べ、152.42%増加し、ページビューは259.62%増加した。
読者の特徴を活用したいなら、時間を割いて、理想の顧客を理解することだ。顧客が、会計士か、あるいは、マーケッターかを把握するだけでは、不十分である。出来るだけ細かい特徴を理解する必要がある。例えば、KISSmetricsの理想な顧客の特徴を以下に挙げていく:
上述の基準に当てはまる人物をターゲットに絞ると、製品を購入し、顧客として留まる可能性が高い、顧客候補が残ることになる。
ランキングが高ければ高いほど、得られる検索のトラフィックは多くなる点は周知の事実である。そのため、恐らく、ランキングの改善に関しては、既に着手しているのではないだろうか。しかし、クリックスルー率を最適化する取り組みを行ったことはあるだろうか?
検索エンジンの結果ページで、リスティングを見てもらったからと言って、クリックしてもらえるわけではない。
ウェブマスターツールを使って、具体的なキーワードに対するランキングとクリックスルー率を確認することが出来る。
上位にランクインしているキーワードを分析することで、改善の余地がある領域を探し出すことが出来る。通常、クリックスルー率が30%なら、順調だと言えるだろう。40%を超えているなら、文句のつけようがない。
私は、63点のグーグルのウェブマスターツールのアカウントを分析し、以下のワードが、とりわけクリックスルー率が高い点に気づいた:
タイトルタグとメタデスクリプションで、上のワードを利用して、A/Bテストを幾つか行えば、クリックスルー率を最大限に高めることが出来るかもしれない。
また、オーサーシップを介して、クリックスルー率を高める手法もある。以前と比べると、効果は低くなってしまったが、それでも、記事の隣に顔写真を載せることで、目立たせる効果が見込める。
コンテンツをベースとしたサイトを運営していなくても、構造化データのマークアップを活用することは可能だ。レビュー、評価、そして、リッチスニペットに至るまで、schema.orgを使えば、可能性は無限大である。
メリットを得るため、コンテンツを作らなければならないとは、誰も言っていない。事実、Mashableでは、他人のインフォグラフィックをサイトで利用する傾向が見られる。
当然、作品の提供元にはリンクを張っているものの、当該のクリエイターよりも、多くのソーシャルシェア、そして、トラフィックを獲得すると言う、興味深い現象が起きている。
私はKISSmetricsで同様のコンセプトを試してみた。 Formstackと言う会社から、ランディングページのインフォグラフィックを拝借した。もちろん、この会社にリンクを張り、功績を認めていた。さらに、重複するコンテンツの問題を避けるため、インフォグラフィックの周りに独自のテキストを加えた。
数週間後、「借り物」のインフォグラフィックインフォグラフィックは、1910回ツイートされ、1400回いいね!されていることが判明した。自分達が作ったわけではないコンテンツにしては、悪くないスタッツである。
この戦略は、テキストベースのコンテンツには向いていない。重複するコンテンツの問題を起こす可能性があるためだ。一方、画像や動画のコンテンツを借り、前後に独自のテキストを加えておけば、それなりの結果を残すのではないだろうか。また、忘れずに、作品の提供元にリンクを張っておく必要がある。この作業を怠ると、著作権問題に発展することもある。
ウェブサイトが読み込まれる速さが、グーグルのランキングに影響を与えることは、あまり知られていない。グーグルは、なかなか読み込まれないサイトを上位にランク付けすると、検索エンジンとして、グーグルを利用するユーザーが減ることに気づいている。
そのため、グーグルは、ウェブサイトの読み込みにかかる時間を改善する手助けをする無料サービス、Page Speedをリリースした。
影響を受けるのは、大きなサイトだけではない。Judy’s Bookは、より多くのCPUのパワーとメモリを持つサーバーに切りかえたところ、検索エンジン経由のトラフィックが、20%増加した。メモリのキャッシュを介して、ウェブページの読み込みがスピードアップし、30日以内に、検索トラフィックが20%増加すると言うボーナスを得た。
読み込みの時間が何秒なのか、または、改善するにはどうすればいいのか分からないなら、ここにURLを入力すれば、ウェブサイトをスピードアップさせる上での推奨事項を挙げてもらえる。
グーグルのSERPの1ページ目にランクインしている、ウェブページの平均ワード数をご存知だろうか?
500ワード?1,000ワード?あるいは、1,500ワードだろうか? 実は、2,000ワード以上である。長文のコンテンツがページ 1を制しているのだ。
上の画像のチャートには、ワード数が多ければ多いほど、トップに近づく傾向が表れている。
要するに、次の2つのポイントが重要になる:
実際に、インデプスアーティクル(詳細な記事)アップデートを活用したところ、30日間で、検索エンジン経由のトラフィックが、13.15%も増加した。
schema.orgが定めるこのルールに従うか、もしくは、このワードプレスのプラグインを利用すれば、このアルゴリズムを利用することが出来る。 グーグルは、広範なキーワードを持つウェブページのみを上位にランク付けすることが多い。例えば、KISSmetricsは、キーフレーズ「SEO」で、インデプスのセクションに取り上げてもらっている。
ただし、大量のコンテンツを持っていない場合、トラフィックの増加はあまり期待できない。2000ワード以上の詳細なコンテンツを多数持っていることが、この戦略を有効に活用する上で、理想的な状態だと言えるだろう。
モバイルの利用は、デスクトップの利用よりも遥かに早いペースで増え続けているものの、私のサイトの多くでは、モバイルデバイスやタブレットデバイスのトラフィックは、全体の10%を下回っているため、必ずしも、モバイルを活用する必要があると感じたことはなかった。
しかし、KimberlySnyder.netでテストを行った結果、レスポンシブ、または、モバイルフレンドリーなデザインの重要性をまざまざと見せつけられてしまった。このサイトのトラフィックの多くは、デスクトップを経由しているものの、サイトのデザイン変更を行う際に、タブレットでも、モバイルデバイスでも問題なく動くように、レスポンシブを取り入れる決断を下した。
レスポンシブデザインを導入したところ、モバイルおよびタブレットのトラフィックは、全体の18%から、56.7%に大幅にアップした。しかも、レスポンシブデザインを立ち上げてから、たった45日間で、これほどの結果が表れていた。
同じような成果を求めているなら、レスポンシブデザインを導入しよう。ハイスピードでモバイルデータの接続を行えるユーザーは少ないため、デスクトップサイトの必要最低限な機能を持つ、早く読み込まれるデザインが必要になる。
何を介して、ウェブサイトは多くのリンクを獲得しているのだろうか?コンテンツマーケティング、と言う答えが大半を占めるはずである。この答えは正しいものの、リンク構築の形式として、最も優れているとは断言できない。
事実、マーケットで無料のツールをリリースした方が、最終的により多くの被リンクとトラフィックを獲得することが出来る点が判明している。つまり、コンテンツマーケティングよりも、資金の投じ先として向いているのだ。
Quick Sproutで無料ツールをリリースした結果、次の成果を得ることに成功した:
多くのビジターとリンクをもたらす無料ツールをリリースする際は、使いやすく、需要が高いツールを作ることが肝要である。当該の業界で、特に好調の会社を見れば、リリースするべきツールが何か見えてくるはずだ。
例えばWoorankとMozから、私はツールのコンセプトを学んだ。多額の収益を同社にもたらしていた機能を取り上げ、無料でリリースした。
ツールのリリースは、とても効果が高いため、2週間以内に、ソーシャルメディア分析、および、競合者分析レポートをQuick Sproutのツールセットに加え、全て無料で提供する予定である。
今回提供したSEOの戦略集を気に入ってもらえただろうか?ここで言及した11点の変更の中には、実行に手間がかかるものもあるが、大きな成果をもたらしてくれるはずだ。
本気でランキングを高くしたいなら、私と同じ過ちを犯さないでもらいたい。他の人達と同じことをする方針は薦められない。やがて濫用され、効果がなくなるためだ。
現在の検索業界で結果を出すためには、創造力が必要になる。既成概念にとらわれず考えることが出来れば、上位にランクインすることが出来るはずだ。
結果に直結する捻りを加えたSEO戦略が他にあれば、是非コメント欄で発表してもらいたい。
この記事は、Quick Sproutに掲載された「11 SEO Changes That Will Give You Big Results」を翻訳した内容です。
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