スピーカー:Shelby Reed氏 Microsoft Bingアド セールス部門長
モデレーター:Chris Sherman氏 Third Door Media
目次
北米の広告セールス部門を統括
Bingとのパートナーシップで企業の成長を促す助けをしている
自分が6歳の頃には周囲のいろんな事に対して疑問を持っていて、周りの大人に疑問をぶつけてましたが、どの疑問も検索によって解決され得るような世の中になりました。
この6歳の少女の疑問のように、顧客が抱える疑問に対して回答を提示できるようになるまで、業界が発展したのはとても幸運なことです。
我々の仕事は顧客が検索を行う中で、正しい場所、正しいタイミングで企業のブランドメッセージに触れさせることです。
AIのAの字を、マーケターとしての能力の「Amplifying(拡大)」と捉えたらどうでしょう?
顧客に対して、より意味があり、コネクションが強く、関係性を重視した体験が提供できるようになるのです。
我々は情報世代から体験世代への過渡期にあります。
情報世代:コンシューマのインサイトを理解するために、膨大な情報を集め理解する。
体験世代:予測的な分析と、インテリジェントで行動を促すようなアウトプットを行う。
そしてチャットボットやAR/VRを通して、仮想空間ではなく現実空間でどのように自社のサービスと触れているのかを理解することが出来ます。
一方で、スナップチャットのようなリアルタイム動画共有は完全にメインストリームとなり、そして飽和状態となっています。
さらに、Cortana、Alexa、Siri、GoogleAssistantのようなデジタルアシスタントはほぼ市場に浸透しています。
ARはもう少しでマスマーケットに浸透します。これが実現することで、我々マーケターはより強いコネクションで、会話を通しながらも、感情でつながるような、完全没頭型の体験を提供することが出来るようになります。
我々はスマートでエンゲージした体験を作っていき、物事はよりシームレスになりますが、全てバックグラウンドでAIが働いていることに顧客は気づかないでしょう。
AIは「人、場所、もの」などの点を結び付け線にします。
今日は、AIの認知能力をどのようにしてマーケターが活用していくのかについてお話しします。
AIは理解します
AIは見ます
AIは聞きます
AIは話します
そして、AIは感じるのです。
検索はかつてないほど多くの人に信頼されています。とある調査によると、74%の消費者がWebサイトやブランドがいうことよりも、検索に信頼を置いています。
2020年までに、200億ものIoTデバイスが存在するようになると言われています。
また同じ2020年までに、人々は企業との関係において85%は人を介さない形で持つようになるだろうという予測もあります。
現在でも月に1.48億人ものマンスリーアクティブユーザーがおり、180億もの質問がされています。
米国でも2人に1人はBingを使っており、5回に1回はBingを通して検索が行われています。
デジタルアシスタントは時間、場所などの背景を理解しています。
理解しているからこそ、意図を理解し、アクションへつながるような提案をしてくれるのです。
また、AIはテキストや音声入力で説明せずとも、意図を理解してくれる
例えば私が、「今日の晩御飯は何が良いと思う?」と夫にメールで訪ねたとしましょう。
初期のバージョンのCortanaならば、こう考えるでしょう。
メールを送ったのは「女性」で、送った時間は「夕方」 ⇒ 彼女の旦那さんが今日の晩御飯に何を食べたいかを聞いているはず ⇒ レシピを表示
ここに更なるシグナルを加えることで、答えは変わってきます。
メールを送ったのは「女性」で、送った時間は「夕方」。しかし彼女はまだ「オフィス」におり、過去には「レシピの検索はほとんどしない」ということが分かっている ⇒ 「今日の晩御飯は何が良いと思う?」というメールの裏に「今日は私のために何を作ってくれるの?」という夫への意図があることを読み取ることができる
(会場笑い)
我々はキーボードから卒業し、音声検索が主流になっていて、音声検索のエラー率は6.3%までになっています。(これは人間の翻訳家が、ミスを犯す確率と等しい)
2020年までに、50%の検索は音声と画像によるものになると言われています。
また、検索の言葉も変化しています。
「天気」 → 「今日は傘がいるかな?」
「ニュース」 → 「今日のトップニュースは?」
より口語的で、会話調のクエリへとなっていくでしょう。
さらに我々の別の調査では、シンプルな事実の検索から音声検索へ移行していることが分かりました。
逆に、個人の予定の予約、デリバリーのオーダー、旅行の予約、などは音声検索が比較的難しい領域です。この領域をカバーするためにチャットボットなどを活用しました。
Q&Aは「クエスチョン&アンサー」から「クエスチョン&アクション」になったのです。
検索のワードは、より複雑で、話し言葉ベースになっていくでしょう。
それを調べるために「ANSWER THE PUBLIC」という良いツールがあります。
※ANSWER THE PUBLIC・・・キーワードを入力することで、検索者のインテントを5W1Hなどで分析するツール。英語のみ対応。
このようなツールは、広告やオーガニックの戦略を考える上で助けとなるでしょう。
AIは画像を見て理解しています。
画像認識技術によって、ファッションモデルの写真から、どのブーツを買えば彼女のスタイルを真似できるかを教えくれます。
またHololensを使うことで、WEBの体験から実際に自身のリビングルームに擬似的に家具を置くことができるようにもなります。
AIによって、生活内で生まれる感情がデジタルプラットフォームに組み込まれるようになっています。
画像に写っている人が、一体どのような状況で、どのような感情を持っているのかを読み取ることができます。複数の顔の感情や、アナケンドリック(有名人)の顔を識別することができます。
これらのあらゆる感覚を統合されることで、デバイスを問わずより没頭型の体験を顧客に提供できるようになります。
今後数年で80%のブランドがチャットボットを活用するようになるでしょう。
AIはセールスとなり、パーソナル旅行ガイドとなり、美容コンサルタントとなり、家の修理エキスパートとなるでしょう。
そんな中で、修理のMicrosoftとHomeAdvisorのパートナーシップが実現しました。
HomeAdvisor・・・家の修理事業者を紹介するプラットフォーム。今までは、リストから修理事業者を選ばなければならなかったのが、自動で修理事業者を選定してくれる。例えば、「水道が壊れた」と入力することで、配管工が自動で選ばれ、当日のうちに修理事業者が家に来て修理を行ってくれる。
配管工の仕事はトイレの修理から、台所の修理まで多岐に渡るため、チャットボットでメッセージの往復を自動化した。将来的には、写真から必要な修理を推定することを可能にする。
Botコネクター→様々なプラットフォームと連携(Skype メッセンジャーetc…)
再びShelby氏へスピーカー変更
Microsoft Cognitive Serviceでは、以下のことができるようになります。
まだパイロット版ではあるが、検索結果内にチャットボットが表示される実装をしています。これにより、かつてないほど人間的な回答ができるようになるでしょう。
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