Canonical(カノニカル)タグの効果とは? SEO効果を最大化する実践ガイド

公開日:2020/01/16

最終更新日:2024/02/28

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Canonical タグは、重複コンテンツの課題を解消し、サイトの信頼性を向上させることで、より良いユーザー体験を提供するための実践的な方法です。Webサイトの運営において、重要となるSEOの最適化ですが、その中でも、Canonical(カノニカル)タグの知識と正しい適用は欠かせません。

しかし、多くのサイト運営者やコンテンツクリエイターにとって、Canonical タグは理解しにくい要素となるでしょう。この記事では、Canonicalタグが検索エンジンに対してどのように作用し、SEOの効果を引き出すためにどのように実装するのかを、具体的な例とともに解説します。

Canonicalタグとは

Canonicalタグとは、Webページが複数のURLでアクセス可能な場合に、検索エンジンに対してどのURLを「正規のURL」として扱うべきかを指定するHTML要素です。インターネット上では、同じコンテンツが異なるURLで存在することがよくあります。

たとえば、セッションIDやトラッキングパラメーターなどの違いにより発生しますが、検索エンジンは異なるページと誤認し、SEO(検索エンジン最適化)に悪影響を及ぼす可能性があります。

Canonicalタグの設置は、このような重複コンテンツ問題を解決します。複数のURLがあるコンテンツに対して、「正規のURL」と指定することで、検索エンジンがそのURLを優先的にインデックスし、他のURLは無視するように指示できます。これにより、SEOの効果を最大化し、サイトのページランクを維持することが可能です。

Canonicalタグは、Webページ内の「正規のURL」を検索エンジンに伝えるための目印として機能します。正しく設置することで、サイト内の重複コンテンツ問題を解消し、検索エンジンにおけるサイトの可視性を高めることが可能です。

Canonicalタグを実装するメリット

Canonicalタグを適切に使用すると、WebサイトのSEO効果を得られます。ここでは、Canonicalタグがもたらす3つのメリットを見ていきましょう。

重複コンテンツを解消できる

Canonicalタグ最大のメリットは、Webサイト上の重複コンテンツ問題を効果的に解決できる点にあります。

同一または非常に似た内容のページが複数のURLで存在する場合、検索エンジンによって別々のページとして認識されるため、SEOの効果が分散されます。その影響を受け、各ページの検索ランキングが低下する可能性があるため注意が必要です。

検索エンジンからの評価を1つのページに集約できる

Canonicalタグは、複数の似たようなコンテンツに散らばってしまう可能性のある検索エンジンからの評価を、1つのURLに集中させる効果があります。これにより、指定した正規ページの検索エンジンにおける権威が高まり、検索結果でのランキング向上に繋がる可能性があるでしょう。とくに、コンテンツのクオリティが高く、ユーザーに価値を提供するページに対しては、より効果が期待できます。

検索エンジンの仕組みに関して詳しくは、こちらの記事で紹介しています。

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意図したURLを指定できるCanonicalタグの適切な使用は、最終的にはユーザビリティの向上に影響します。重複したコンテンツによって生じる混乱を避け、ユーザーが求めている正確な情報へとスムーズに誘導することが可能です。

また、検索エンジンが正規のページを優先的に表示することで、ユーザーはより関連性の高い、信頼性のあるコンテンツに簡単にアクセスできるようになります。これにより、Webサイトの利用者満足度が高まり、再訪問率の向上や滞在時間の延長など、ポジティブな結果をもたらす可能性が高まるでしょう。

Canonicalタグを設定すべき代表的なパターン

Webサイト運営に欠かせないSEOにおいて、Canonicalタグの適切な使用は重要なポイントです。以下では、Canonicalタグの設定が必要なパターンを紹介します。

301リダイレクトが設定できない場合

Webページが移動または削除された場合、通常は301リダイレクトを用いて新しいURLにリダイレクトします。しかし、技術的な制約や一時的なページ移動のような場合、301リダイレクトが使用できないことがあります。

そのような状況下では、Canonicalタグを用いて検索エンジンに正規のページを指定することが有効です。SEOの価値を新しいURLに引き継ぎつつ、ユーザーには元のURLが依然としてアクセスが可能であることを保証できます。

パソコン用とスマートフォン用でURLが異なる場合

多くのWebサイトでは、デバイスの種類に応じて異なるURLを提供しています。とくにパソコン用とスマートフォン用のページでURLが異なる場合、Canonicalタグの設定が重要です。

Canonicalタグを適切に設定すると、検索エンジンは異なるデバイスからのアクセスでも正規のコンテンツを認識し、重複コンテンツとして扱わないようになります。これは、とくにモバイルファーストインデックスが重要視される現在、非常に重要なポイントのひとつです。

ECサイトで商品ページの評価を統一させたい場合

ECサイトにおいては、同じ商品のサイズ違いやカラー違いなどにより、似たようなコンテンツが多数存在することが多くあります。ECサイトの場合も、Canonicalタグを使用することで、それぞれのページ評価をひとつに統一し、検索エンジンの評価を最大化することが可能です。各商品ページのSEO効果を損なうことなく、ユーザーに最も関連性の高いページを提供できるでしょう。

トラッキングパラメーターを付加している場合

Webサイトのトラフィック分析や広告の成果を追跡するために、URLにトラッキングパラメーターを追加することがあります。しかし、これらのパラメーターが付加されたURLは、本来のURLと別のものとして認識されることがあり、SEO上の問題を引き起こす可能性があります。

Canonicalタグを設定することで、トラッキングパラメーターが付いたURLでも、検索エンジンが元のページを正規として認識するように指示が可能となります。

Canonicalタグの設定状況を確認する方法

Canonicalタグを設置後は、サイト上で正しく設置されているかどうかを確認する必要があります。SEO対策を行ううえで非常に重要です。以下に、主要な確認方法をご紹介します。

ページソースを確認する

Canonicalタグが正しく設置されているかを簡単に確認する方法は、ページのソースコードを直接確認することです。ほとんどのブラウザでは、ページで右クリックして「ページのソースを表示」を選択するか、キーボードのショートカット(例:Ctrl+U)を使用してページのHTMLソースを表示できます。

ソースコード内で「<link rel=”canonical” href=”…”>」というタグを探します。正しいURLが設定されていれば、Canonicalタグは正しく設置されているサインです。

Google Search Console(サーチコンソール)を使用する

Google Search Console(サーチコンソール)は、WebサイトのSEO効果を把握し管理するための強力なツールです。Canonicalタグの状況を確認するには、まずGoogleサーチコンソールにログインし、対象のWebサイトを選択します。

次に、「URL検査」ツールを使用し、確認したいページのURLを入力します。検査が完了したら、ページの詳細情報が表示され、「カノニカルURL」として設定されているURLが確認できます。このページよりGoogleがどのURLを正規のページとして認識しているかを確認することができます。

Canonicalタグと301リダイレクトのどちらを使う?

Webサイトの管理において、Canonicalタグと301リダイレクトの適切な使用はSEOに大きな影響を与えます。どちらも似たような目的で使用されますが、状況に応じて使い分けることが重要です。

基本的には、301リダイレクトが可能な場合は、301リダイレクトを使用しましょう。301リダイレクトは、検索エンジンが古いURLから新しいURLへリンクやランキング信号を完全に引き継ぐため、SEOにとって効果的です。また、ユーザーが直接古いURLにアクセスした場合でも、自動的に新しいURLへリダイレクトされるため、ユーザビリティも向上します。

301リダイレクトは、あるURLから別のURLへ恒久的にリダイレクトする際に使用されるサーバーサイドの処理です。これは、とくにドメインやページが変更された際に、検索エンジンと訪問者を新しいURLへと導くために仕様します。これに対し、CanonicalタグはHTML要素の一部としてページ内に設置され、検索エンジンに対してどのURLが「正規」であるかを指示するものです。

301リダイレクトと302リダイレクトの違いとは?設定方法と活用シーンを解説

Canonicalタグを設置する際の注意点

Canonicalタグは、SEOの効果を最大化するための強力なツールですが、誤った使用は逆効果になる場合があります。設置に関して注意する点は以下の通りです。

設定を誤ると検索結果に出なくなる可能性がある

Canonicalタグの設定ミスは、ページが検索結果に表示されなくなる場合があります。重要なのは、正しいURLをCanonicalタグで指定することです。

また、ページが自己参照のCanonicalタグ(ページ自身を正規と指定するタグ)を不必要に含む場合、混乱を招くことがあります。自己参照のCanonicalタグは、重複コンテンツが存在しない限り、通常は必要ありません。

ページネーションのページにおいては最初のページを正規ページとしない

複数ページにわたるページネーション(コンテンツ)がある場合、最初のページをカノニカルとして指定するのは避けましょう。理由は、各ページに含まれるコンテンツの重要性が無視されるためです。

各ページが独立した価値を持つ場合は、それぞれを別々の正規ページとして扱うべきです。とくに、記事や商品リストなど、ページごとに異なる情報を提供しているケースでは注意しましょう。

noindexタグと併用しない

Canonicalタグとnoindexタグの同時使用は避けましょう。noindexタグは検索エンジンに対してページをインデックスしないように指示するため、これをCanonicalタグと併用すると、矛盾したメッセージを検索エンジンに送ることになります。とくに、Canonicalタグを用いて他のページを正規と指定している場合、noindexタグの使用は混乱を招く原因となります。

まとめ

本記事では、Canonicalタグの基本から応用まで、SEO効果を最大化するための実践的な方法を解説しました。Canonicalタグは、重複コンテンツの問題を解消し、検索エンジンにおけるサイトの信頼性を高め、ユーザビリティを向上させるために不可欠な要素です。

Canonicalタグは、注意点を踏まえながら、正確に設置しましょう。WebサイトのSEO戦略に上手く組み込むことで、検索エンジンの評価をひとつのページに集約できます。「Canonicalタグの設置方法がわからない」「不具合が起こっている」などの困りごとやその他SEOやサイトに関する課題をお持ちの方、ぜひ弊社へお気軽にご相談ください。

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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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