企業のマーケティングや営業活動においてWebサイトに関するデータは、非常に重要で価値のあるものです。そのデータを分析し、視覚化するためのツールは数多くありますが、中でも「Looker Studio」は柔軟性と利便性において注目されています。しかし、機能が多いため、使い方や活用方法がわからないという方もいるでしょう。
本記事では、Looker Studioについて紹介し、初心者でもスムーズに使い始められるよう、基本的な使用方法から実際に便利な活用ポイントを解説します。Google AnalyticsやGoogle Search Console(サーチコンソール)などの連携を含め、データを最大限に活用する使い方もするため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
Looker Studioは、Googleが提供する無料のビジネスインテリジェンス(BI)ツールで、ビジネス情報の一元管理やレポート作成が誰でも簡単に行えます。利用するには、Googleアカウントが必要ですが、基本的には無料で利用可能です。より高度な機能やサポートが必要な場合は、有料版のLooker Studio Pro(月額7ドル)への移行をおすすめします。
以前はGoogleデータポータルとして知られていましたが、Lookerを買収したことで名称が変更されました。GoogleデータポータルとLooker Studioでは、機能の違いはありません。Looker Studioは、さまざまなデータソースからデータを収集、可視化してレポートを作成し、共有するといった作業がワンストップで行える便利なツールです。
Looker Studioの機能について、以下3点のポイントから紹介します。
Looker Studioは、800種類以上の多様なデータソースに接続できる強力なツールです。Google Analytics・Googleサーチコンソール・Google広告・YouTubeなどのGoogle製品だけでなく、Facebook広告・Yahoo!広告・Instagram・XなどのSNS、さらにはMySQLやPostgreSQLなどのデータベースにも対応しています。
そのため、アクセス解析や広告運用のレポート作成などが効率的に行えます。また、スプレッドシートやCSVデータをアップロードすることで、自社データの活用も可能です。
Looker Studioでは、直感的な操作で表やグラフを作成し、データを簡単に可視化できます。データ選択、グラフ形式の指定、ディメンションや指標の設定なども簡単に行えます。作成したダッシュボードは、ソースデータの変化に合わせて自動的に更新されるため、定期的なレポート作成の手間を省くことが可能です。
ダッシュボードのURLを共有することで、チームメンバーや関係者が最新のデータにアクセスできます。社外のメンバーでも編集が可能で、リモートワークなどで安心して利用できます。
Looker Studioは、ビジネスに関わる多くのデータ分析や管理、レポート作成を行えます。以下ではLooker Studioの主要機能とその活用方法について詳しく解説します。
Looker StudioをGoogle AnalyticsやGoogleサーチコンソールと連携することで、Webサイトの分析が大幅に効率化できます。検索順位・セッション数・流入キーワードといった重要なデータを一画面で確認し、レポートとしてチームメンバーに共有すると便利です。情報の収集や整理にかかる時間を削減し、分析や改善策の検討に集中できるようになるでしょう。
また、Looker Studioは広告レポートの作成も便利です。具体的には、各広告の推移や表示回数(インプレッション)、クリック数、コンバージョン数などを把握し、キャンペーン別・デバイス別の成果比較、オンライン広告とオフライン広告の相関関係の分析なども行えます。
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Looker Studioを使用するための基本ステップは以下の通りです。
Looker Studioは、データ分析やレポート用の資料作成において、非常に便利です。以下のポイントに焦点を当てて、Looker Studioの便利さを詳しく解説します。
Looker Studioの最大の特長は、多くのソースからデータを取り込める点です。異なるチャネルやプラットフォームから得られるデータを一つのダッシュボードで統合し、総合的な分析や比較が行えます。さまざまな定量データを統合することで、それぞれのデータの特徴や盲点に気付けるでしょう。
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Looker Studioのもう一つの大きな魅力は、利用料金が無料であることです。Googleアカウントがあれば誰でも簡単にアクセスし、強力なビジネスインテリジェンスツールを利用できます。とくに予算に限りのある中小企業やスタートアップ企業にとって、コストをかけずに高度なデータ分析を行えるのは嬉しいポイントです。
Looker Studioは、さまざまなニーズに合わせて豊富なテンプレートを提供しています。テンプレートを利用すれば、初心者でも簡単に美しく、機能的なダッシュボードやレポートを作成可能です。テンプレートはカスタマイズが可能なため、特定のビジネスや企業のガイドラインに合わせて調整できます。
Looker Studioでは、作成したダッシュボードやレポートをチームメンバーや関係者と簡単に共有できます。さらに、複数のユーザーが同時に編集作業を行えるため、チームでの共同作業が可能です。リアルタイムでのデータの分析、意思決定の迅速化、チーム間のコミュニケーションの向上が図れます。
Looker Studioは非常に便利なビジネスインテリジェンスツールですが、使用するうえでいくつか手間を感じることがあります。とくに、以下の2点については注意が必要です。
Looker Studioのデザイン機能は比較的柔軟に利用できますが、細かいデザインのカスタマイズには限界があります。たとえば、特定のフォントの使用や、特殊なチャートデザイン、独自のレイアウトなどの作成は難しくなります。
既存のテンプレートやデザインツールは、一般的なニーズには十分対応していますが、特定のブランディング要件や高度なデザインは要求できない点を理解しておきましょう。
特定の視覚表現を求めるユーザーにとっては、Looker Studioだけでは満足のいく結果が得られないため、他のツールの使用が必要です。
Looker Studioは多様なデータソースに接続できる機能を持っていますが、実際にこれらのデータソースからデータを収集し統合するには手間がかかることがあります。とくに、異なるプラットフォームやシステムがバラバラにあるデータを一元的に集める作業は、時間と労力を要する場合があります。
それぞれのデータを統合する手順は、初心者の方には難しく感じるかもしれません。
Looker Studioを、Google AnalyticsとGoogleサーチコンソールに連携することで、トラフィック数・ユーザーの行動・検索パフォーマンスの分析が可能になるため、オウンドメディアの運用におすすめです。
オウンドメディアを運営する意味やメリットとは?運営までのステップとポイント
訪問者数やページビュー、滞在時間などの基本的なトラフィック指標を分析し、ユーザーの関心度やサイト全体を評価します。
ユーザーのサイト内での行動を追跡し、どのページがとくにアクセスが多いのか、どこから離脱が多いかを特定可能です。
Googleサーチコンソールから得られるキーワードに関するデータを分析し、キーワードにおけるサイトの検索順位や、トラフィック数の高いキーワードを特定します。サイトの検索結果におけるCTRを分析し、ユーザーがどのような検索結果に反応しているかがわかります。
Google AnalyticsとGoogleサーチコンソールのデータを組み合わせることで、総合的なSEO戦略を策定できます。コンテンツの改善・ページの最適化・ユーザーエクスペリエンスの向上などに生かせるでしょう。
このようにLooker Studioを活用することで、Webサイトのパフォーマンスを詳細に分析し、効果的なSEO戦略の策定に役立ちます。
本記事では、Looker Studioで利用できる主な機能と、ビジネスへの応用方法を紹介しました。
Looker Studioは、直感的なインターフェースが特徴的で、さまざまなデータを連携できる便利なツールです。主な機能には、データ分析や多様なデータソースとの連携があります。Looker Studioは無料で利用可能なうえ、初心者から上級者まで誰でも利用しやすい豊富なテンプレートがあるため、多くの組織で導入しやすい点も魅力的です。Looker Studioをうまく利用すれば、データをより深く理解し、分析すればビジネスの心強いパートナーとなるでしょう。ぜひ導入を検討してみてください。自社サイトでとくに着目すべきデータや、改善方法について不明点があれば、専門家に相談するのがおすすめです。弊社は伴走型のSEOコンサルティングサービスを提供しています。サイト分析や改善提案などの課題をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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