検索結果で上位表示を狙うためには、クローラビリティの向上が必須です。コンテンツの内容がどれだけ素晴らしくても、クローラビリティが悪ければ検索サイト上に表示されにくく、人々の目に触れることは難しくなるでしょう。クローラビリティを高めて検索表示を増やすには、どのような対策が必要なのでしょうか。本記事では、SEO対策に有効なクローラビリティ向上の対策についてご紹介します。
参考:SEOとは? 企業が実施するSEOの目的・内容とメリット・デメリット
目次
SEO施策を語る上で外せないクローラビリティとは、どのような要素を指す言葉なのか解説します。
クローラビリティとは「検索エンジンからの見つけてもらいやすさ」。クローラーから見た Webページの見つけてもらいやすさを意味する用語です。クローラーというのは、Googleの検索エンジンの情報収集プログラムのことです。日々Webを巡回し、新規に公開されたページや更新されたコンテンツを見つけて検索結果に反映しているロボットです。
クローラビリティの評価対象は、サイト全体だけでなく、個々のコンテンツページそれぞれも含まれます。新規公開されたWebコンテンツが検索結果に表示されるためには、検索サイトのクローラーからのインデックスが必要です。クローラーは1日に数億ページ、年間で1兆を超えるといわれるページを巡回しますので、全てのページを短時間でクロールできません。そのため、自然にインデックスされる日を待っていては、いつまで経ってもクローラーが巡回してこないおそれがあります。
クローラーが見つける優先順位を上げるように働きかけることで、数あるWebページのなかからいち早く検索結果に反映されるようになるでしょう。なお、クローラビリティが上がりやすいタイミングは以下の3回といわれています。
クローラビリティの評価対象となるコンテンツは、画像、動画、音声といった非テキストコンテンツも含まれます。
SEOにおけるインデックスとは?Googleでインデックスされるまでの流れと対処法
Webサイト側の取り組みによって、クローラビリティを高める効果があります。クローラーがWebサイトにたどり着きやすく、発見したサイト内を巡回しコンテンツを発見しやすいようにするためにも、クローラビリティを意識したサイト構造を意識しましょう。
GoogleにXMLサイトマップを送信することで、クローラーが自サイトを巡回しやすくなるための構造情報を通知できます。
XMLサイトマップとは、Googleが公式にサポートしているサイト制作に関わる情報のまとめファイルのことです。正式にはsitemap.xmlを指しており、サイト内コンテンツの更新日やURL、更新頻度といった情報が集約されています。XMLサイトマップは、自力での作成も可能ですが「sitemap.xml Editor」や「XML Sitemaps Generator」といった無料ツールやWordPressのプラグインを使うと、簡単に作成が可能です。
XMLサイトマップの送信は、Google Search Console(サーチコンソール)を使う場合だと以下の手順で行えます。
WordPressで作ったXMLサイトマップであれば、プラグインを使った送信も手間がかからず簡単にできるでしょう。
自サイトを巡回してもらえるように、Googleへクロールを申請しましょう。Googleサーチコンソールにはインデックス登録を促す「URL検査ツール(旧:Fetch as Google)」があり、新規公開・更新したページのURLを入力することで、クロールをリクエストできます。
ニュース記事の公開や最新情報を盛り込んだ更新など、少しでも早く検索結果に載せたいコンテンツを公開したときには優先的に申請しましょう。
クローラーが見つけやすいWebサイトの条件に、シンプルかつユーザーがわかりやすいURL構造というものがあります。Googleは「Google におけるURL構造のベストプラクティス」のなかで、推奨されるURLのパターンを示しています。以下は紹介された推奨URL例です。
https://en.wikipedia.org/wiki/Aviation
https://www.example.com/lebensmittel/pfefferminz
https://www.example.com/%D9%86%D8%B9%D9%86%D8%A7%D8%B9/%D8%A8%D9%82%D8%A7%D9%84%D8%A9
一方で非推奨とされるURLの例では、ASCII 文字以外を使用したURLや意味の無いID番号で構成されたURLが例示されています。
出典:Google における URL 構造のベスト プラクティス|Google検索セントラル
なお、URLの長さはクローラビリティには直接関係が無いといわれていますが、長すぎるURLはページの表示速度に影響を及ぼす可能性があるため、できるだけシンプルで短いURLにできるのが望ましいでしょう。
クローラーによる巡回は、ページ内に設定されたリンクをたどります。すなわち、自サイト内のコンテンツへ誘導する内部リンクを設置することで、クローラーが自サイト内を巡りやすくなり、インデックスされやすくなると期待できるでしょう。
なお、適切な内部リンクはSEO上評価が高くなりますが、関連性の低いリンクはかえって評価が下がるおそれがあります。内部リンクは相互に関連性の高いコンテンツ同士で行うように注意しつつ、どこからもリンクが設定されていないページがないように設計には注意しましょう。
内部リンクとは?最適化が必要な理由や設置時のポイントなどを解説
クローラーの巡回のしやすさに影響する設定のひとつがパンくずリストです。パンくずリストは、現在閲覧しているWebページがどの階層に位置するかを知らせるための機能です。一般的には各ページのタイトル上に小さく配置され、一目でページの位置を確認できます。
パンくずリストは内部リンク同様にクローラーを誘導する効果がありますので、インデックスされるページを増やす効果が期待できます。
インデックスされるページが多いほどサイトの評価が高まると考えられがちですが、質が低いコンテンツが多いサイトをGoogleは評価しません。もしサイト内に質が低く、Googleにインデックスさせたくないページがあるなら、対象ページに「noindexタグ」を設置し、不要なインデックスを避けましょう。
また、サイト設計上インデックスさせたくないページにもnoindexタグは有効です。サイトマップページやエラーページなど、検索結果に反映させる必要がないページにも設定するのがおすすめです。
noindexとは?SEO対策における重要性や設定方法を解説
クローラーの巡回は内部リンクからだけでなく、外部のリンクからの流入も期待できます。外部のサイトにリンクを張ってもらう、いわゆる「被リンク」の数が増えると、クローラビリティの向上だけでなく自サイトの評価も向上します。特に被リンク元のサイトの評価が高い場合には大きな効果が期待できますので、クローラビリティは意識せずに被リンクをもらうための施策も検討する価値があるでしょう。
被リンクとは?SEOにおける重要性や獲得方法、注意点などを解説
ここまでクローラビリティを向上させるための対策をご紹介しました。実際にクローラーの巡回を確認する方法を紹介します。
インデックスの有無は、Google検索で確認できます。すでにインデックスされているページをsite:(URL)でGoogle検索すれば、検索結果に対象のページが登場します。対象のページへのリンクが表示されないようなら、noindexタグの記述が無いかチェックし、入っているようなら削除しましょう。noindexタグが入っていない、または削除を済ませたのであれば、URL検査ツールからクロールを再申請し、後日インデックスされているか再チェックします。
Googleサーチコンソールには、クロールの巡回頻度や回数を統計情報として確認する機能があります。左メニュー欄「設定」から「レポートを開く」をクリックすると、クロールの統計情報が表示されます。
また、URL検査ツールでは、ページごとのインデックス状態と前回のクロール日時を確認できます。「URL検索」を開き、トップページにインデックス登録済みの表記がないようなら、インデックス登録を申請しておきましょう。
Webサイトを多くの人に見てもらうためには、検索エンジンにインデックスしてもらう必要があります。何億何兆というページのなかから検索エンジンに発見してもらうためには、良質なコンテンツ作りだけでは十分とはいえません。今回紹介した対処法を参考に、積極的にクローラビリティを高めましょう。自社サイトに合ったクローラビリティの高め方については、専門家に相談するのもおすすめです。
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