2011年のリンク構築を彩る15の予測 & すゝめ

公開日:2011/01/12

最終更新日:2024/03/08

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Yahoo! JapanのGoogle採用とGoogleのアルゴリズム強化でますます難しくなるSEO、特にいわゆる「外部リンク施策」においてその傾向は顕著ではないでしょうか。今回はサーチエンジンランドからSEOのプロ3人が今後のリンク構築に関する予測とアドバイスをお届けします。 — SEO Japan

あけましておめでとう。そして、2011年最初のリンクウィークにようこそ!昨年と同じように、ジュリー・ジョイス氏とエリック・ウォード氏と共に2011年のリンク構築の予測、推薦、アドバイス、そして、トレンドをまとめた。これからご覧になるように、私たちの考え方は異なっており、広範なトピックおよびサイトを取り上げている。

このエントリの投稿についてジュリー・ジョイス氏に提案すると、ジョイス氏は「過去を振り返って、2010年に書いた内容の正しさを100%証明することが出来るわ。今年にも当てはまる。」と笑顔で断言した。同氏の言うとおりだ。確かに今年にも当てはまる。しかし、ジョイス氏はそう言いながらも2011年に対して幾つか見解を加えてくれた:

ジュリー・ジョイスのリンク構築の予測 2011年版

  1. 良質なリンク構築の機会を求めている場合、グーグルのツールバーのページランクは今後も重要性は低下していく。これは、現在はどちらかと言うとクライアントの問題だが(クライアントはツールバーのページランクをとても気に入っている!)、リンクビルダーの皆さんはステップアップし、質の高い機会を示唆する別の方法をクライアントに教える必要がある。
  2. リンクを構築する場所を探す際に、ビングとBlekko(ブレッコ)にはさらに注目が集まるようになるだろう。リンクビルダー達はグーグルの検索リスティングの代案を探し始めているが、今でもグーグルに大きく依存している。グーグルは決して消えることはない。
  3. サイトのリストを生成する方法ではなく、リンクを獲得する方法に焦点を絞ることになるだろう。適切なアプローチを行わなければ、リストは何の価値もない。
  4. ソーシャルメディアのプラットフォーム、ディレクトリ、ブログ、古いサイト、新しいサイト等からのリンクが寄せられた、バランスのとれたリンクのポートフォーリオを作成する取り組みが行われるだろう。以前、かつては好ましくないと思われていたリンク(no-followのリンクやバナー等)を構築するよう勧めたように、リンクを獲得するソース、そして、手に入れられそうなリンクのタイプを拡大する手段を今後も勧めていくだろう。
  5. オンラインのマーケティングに関しては、大規模なブランドが大きな権力を握る。しかし、顧客のレビューおよびソーシャルメディアの交流をベースに小規模なブランドが上位にランキングされるようになるだろう。

Trendhunters(トレンドハンターズ)が2011年の消費者のトレンドの1位に[アンチコーポレーション感情]を挙げており、「小規模なブランドが上位にランキングされる」と言うジョイス氏の見解を後押ししている。事業の規模が小さいなら、または事業を始めたばかりなら、このトレンドをマーケティング戦略に組み込む方法をこの記事を読んで勉強しておきたいところだ。

エリック・ウォードのリンク構築の予測 2011年版

エリック・ウォード氏が述べた見解のうちの2つは、リンク構築の業者に注目している。この類の話題はデリケートであり、議題に上げるのが困難な話題であるため、今回、取り上げてくれたウォード氏には感謝したい。それではエリック・ウォード氏のコメントを以下に掲載する:

  1. 最初の予測は簡単であり、今後クライアントになりそうな人から受信したパニック気味のeメールから引用さえてもらう。こんな感じだ。「助けてください!リンク構築に(ベンダーの名称)を採用していたら、理由は分かりませんがまったく効果がなくなりました。以前は(キーワード)では1位だったのに、現在は13位です。助けてくれますか?その場合、いつから取り掛かれますか?(一つ目の答え: たぶん 二つ目の答え: 3月から)。私の予測では、戦略的なビジョンを持たない低能なリンクビルダーが仕事を失うことになる。
  2. リアルタイムのリンクのシグナルは、メリットを示唆する貴重な数少ない本当に役に立つシグナルを特定することを願い、徹底的に分析され、調査され、そして、精査されるだろう。一部のソーシャルのみのブランドが現れ、影響力を獲得していくが、ソーシャルアカウントに対する良質なシグナルの大半は、ソーシャルプロフィールに関連する非ソーシャルなリンクプロフィールから派生するだろう。要するに、私のツイッターのアカウントは、ウェブサイトのリンクプロフィールのおかげで影響力を獲得しているのだ。完璧なメトリクスではないが、ソーシャルなアルゴリズムを操作する人達がシステムを台無しにしないように抑える効果はあるだろう。
  3. リンク構築の戦略および戦術を継続的に学んできた人達は、公開された情報、そして、この類の戦術の情報の公開を断念せざるをえなくなる点に気づくだろう。そして、すぐに利用可能なアドバイスを持つ本物のエキスパートを経由するプライベートなニュースレターが復活するだろう。

デブラ・マスタラーのリンク構築の予測 2011年版

今年の推薦は様々な話題に渡る。1点目では「ウェブのアップフィケイーション」を取り上げ、最後は、リンク構築において不審な供述を行う人々に「不信感」を持つことを勧めて、このエントリを結んでいる。アプリの急増がリンク構築の取り組みに与える影響をまずは取り上げたい。

  1. アプリの利用の増加(アプリ = ソフトウェアアプリケーション)、そして、ウェブサイトからユーザーを引き離すアプリの能力に関する議論が至る所で行われている。「ブログが衰退している」と言うニュース、さらに、ソースの共有(詳しくは以下を参照)と組み合わせると、今後、コンテンツを見せびらかし、リンクを魅了する機会は減ることが予想される。

    この悲報を打ち消すため、忠実なファンベースを作って、リンク構築および製品告知に利用しよう。可能な場合、eメールアドレスを手に入れ、リンクマーケティング戦略を分割することも考慮しよう。そして、リンクの人気を高める作業、トラフィックを増加する作業、eメールやソーシャルメディアのファンを獲得する作業を割り当てていこう。もしアプリが本当に人々をサイトから引き離し、コンテンツを掲載してくれるブログが減っているなら、熱狂的なファンのベースを用意し、リンクを求めよう。そして、万が一、これがすべてガセであっても、素晴らしいリソースを得ることは出来る。
  2. フェイスブック、リンクトイン、ツイッター、そして、マイスペースをリンクマーケティングの取り組みでまだ利用していないなら、今年こそ利用しよう!パートナーシップマーケティングやターゲットを絞ったeメールキャンペーン等の戦略を用いて、このようなプラットフォームが持つリソースを手に入れ、リンクを見つけるために利用するのだ。私は今後もコンテンツのプロモーションをリンク構築の取り組みの中心として利用するが、5000万人がリンクトインを利用しており、フェイスブックはウェブで最もビジター数が多いサイトとして君臨し、ツイッターが勢いを増している点を考慮すると、注目をソーシャルメディアに集めざるをえないだろう。

    ソーシャルメディアを使ってリンクを構築する方法を幾つか見てみよう:

    • マイスペース。 確かに現在マイスペースは苦戦しているが、だからと言って、このサイトがバンドやエンターテイナーにとって、オシャレで、人気が高い事実は変わらない。リンク構築において魅力的な点は、“オシャレ”な要素を活用することが出来る能力である。例えば、マイスペースでグループの名前にキーワードを利用しているバンドを探して、パートナーシップマーケティングプログラムを策定する手が考えられる。

      他にも、例えばペット用品店を営んでいるなら、マイスペースで“dog”を検索して、バンド名に“dog”を用いているバンドを見つけてみよう。当該のグループを調査して、客層が合うかどうかを確認し、マイスペースでフォローするファンの人数を考慮して(多ければ多いほど良い)、バンドのマネージャーに接触して、ジョイントパートナーシップについて話し合うのだ。オンラインおよびオフラインのマーケティングの双方にとって機会は無限であり、パートナーシップの告知を大きなメディアで実施することで、リンクの構築を実施することが出来るだろう。マイスペースのロゴはあまりオシャレとは言えないかもしれないが、リンクに関しては魅力的である。
    • リンクトイン。 5000万人のユーザーを抱えるリンクトインは、ビジネスの専門家とネットワークを作り、信頼性を確立して、リンクおよび販売のリードを獲得する場所である。私たちはリンクトイン・アンサーズ(Answers.comと同様のサービス)に焦点を絞り、キーワードを使ってQ & Aに参加している。 RSSフィードは、素早く答えを提供する上で役に立ち、参照として常に自分のサイトへのリンクを含めるようにしている。やがて、信頼性は確立され、人々は直接サイトを訪れるようになり、また、他の人々に勧めるようになるだろう。答えを提供したら、今度はリンクを求めよう。
    • フェイスブック。フェイスブックには直接的なリンクラブは存在しないため、リンクソースとして無視し、ブランディングツールとしてのみ利用しがちである。それでも問題はないが、リンクを求めているなら、NetworkedBlogs(ネットワークドブログズ)に焦点を絞り、ゲスト投稿の機会を狙う手もある。このフェイスブックのアプリケーションにブログを加える人々はマーケティングに精通している傾向があり(さもなければここにリストアップされることはないのだが)、また、ゲスト投稿の呼びかけを受け入れてもらえる可能性が高い。また、別のリンクソースに対して、ネットワークドブログでは、バックリンクするブログはランキングが高い。
  3. フェイスブックで自分のキーワードや場所に関連するすべてのグループをチェックしてみよう。メンバーに注目し、ブログを投稿している人物をチェックしよう。該当する人物を見つけたら、接触してリンクおよびコンテンツを掲載してもらう機会を窺おう。また、地域、年齢層、キーワード等別のターゲットを絞った広告を買うことも可能だ。

    プロモーションコードを介して容易に追跡することが可能な、ディスカウントクーポンを提供する広告を運営することも出来る。クーポンの引き換えが行われたら、ユーザーにメールを送って、別のディスカウントをオファーしたり、リンクへのインセンティブを提供する。フェイスブッククーポン、もしくは同じフェイスブックグループに所属していると言う事実をきっかけ作りとして、または共通点として活用して、eメールを送信すると、レスポンスや読んでもらえる確率は高まる。

    古いリンク構築戦略は今でも効果はあり、是非続けてもらいたいが、リンクジュースが少ないからと言って、ソーシャルメディアを活用した取り組みを見逃さないでほしい。ソーシャルメディアを活用して、良質なdofollowリンクを獲得する方法はなくはないのだ。

  4. 一般的なディレクトリを利用する手法は悪くはないが(今でも効果はある)、大半の業界の競争の激しさを考慮すると、新鮮なソースやサイトにコンテンツを加えておきたいところだ。友達やソーシャルメディアのフォロワーに、コンテンツや動画を掲載してもらえるようにお願いしよう。私は先日リンクトインのグループにメッセージを送り、私が作成した記事を掲載したい人を募集したところ、3人からすぐに反応があり、ブログを提供してもらえた。こんなに簡単にうまくことが運ぶときもある。
  5. 専属のコピーライターと契約すること。混雑したニッチでは、ユニークな意見を構築することが重要であり、競合者も利用しているライター/サービスを利用するのは避けた方がよい。
  6. プライベートのフォーラム/ディスカッションセンターを見つけ、参加する。 他の人のことをとやかく言うことは出来ないが、私は自分のブログではあまり詳細な情報を提供しないようにしている。なぜなら、リンク構築は「どのように」リンクを張るのか、と言うよりも「どこに」リンクを張るのかが重要になってきているためだ。「場所」または質の高いサイトの公開を拒む傾向が見られる。リンクを掲載するための良質なソースを見つけたら、ランキングの周りに壁を作り、アルゴリズムの変更から身を守る作業に励むことになる。しかし、堂々と公開されているソースや情報のみに頼っているなら、永遠にアルゴリズムに振り回されることになるだろう。世の習いは常に自分に不利に作用するものなのだ。
  7. プライベートなフォーラムは一つや二つではない。以下に参加を考慮するべき3つのフォーラムを紹介する: SEOBook フォーラムSEO トレーニング道場、そして、ウェブマスター・ワールドのコミュニティセンターだ。メンバーシップの料金はサイトによって異なるので、好きなサイトを選び、存分に活用しよう。そうすれば、多くのことを学ぶだけでなく、良質なソース、そして、最先端の戦術に触れ、多くの友人を作ることが出来る。(情報公開: 私はSEOBook フォーラムの管理者である。)

    それでは、避けてもらいたい取り組みを挙げ、このエントリを締めさせてもらおう:

  8. リンク構築の戦術を、たとえその戦術がコンテンツに関連しているとしても、一つまたは二つに絞らないこと。現在、かつてないほど同時に多様なキャンペーンを実施することが重要になっている。そうすることで、利用され、そして、検索結果に送りこまれる経路を最大限に活用することが出来るためだ。経路が何か分からないなら、この件についてダニー・サリバン氏が先日投稿したエントリに目を通しておこう。
  9. リンクおよびリンク構築について、証明可能な証拠がないにも関わらず、力説している人には注意すること。以下のような意見に遭遇したら:
  10. .govおよび.eduのリンクを「リンクの究極の目標」に掲げよう。この類のリンクは、ターゲットに選んだキーワードのランキングに大きなインパクトをもたらす。

    または

    競争力の強いリンクを作るために採用する戦略の中で、最も信頼性が高く、長期間にわたって効果のあるうちの一つが、リンクベイトだ。

    そして、意見を述べている人物がグーグル/ビング/ブレッコのスタッフではなく、キャンペーンのクリエイターでもなく、そして、調査結果を提供していないなら、他にも意見を求めよう。言っていることが間違えているだけにとどまらず、額面通りに受け取ってしまうと害をもたらす危険もある。

    念のために、グーグルのエンジニアのマット・カッツ氏が.edu/.govのリンクについて語る動画を用意しておく。すべてのリンクベイトが吉と出るわけではない。

最後にジュリー・ジョイス氏、エリック・ウォード氏を代表して、新しいリンクウィークのコラムニスト、ロス・ハジェンズ氏を歓迎したい。そして、リンクウィークを読んでくれている皆さん、コメントを残してくれる皆さん、そして、ツイートしてくれる皆さんにお礼を言いたい。

2011年、皆さんが健康に過ごし、良いことが起こり、そして、良質なリンクを得られることを心から願っている。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「15 Link Building Predictions & Recommendations For 2011」を翻訳した内容です。

いやはや色々ありましたね。意見は色々ありますが、リンク施策が多様化する一方で今までのようなシンプルな手法は通用しなくなりつつあり、「戦略的なビジョンを持たない低能なリンクビルダーが仕事を失うことになる」ことだけは間違いなさそうです。我々含めてSEO会社さんにとっては、そうならないよう努力あるのみの1年になりそうです。。。– SEO Japan
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アイオイクス SEO Japan編集部

2002年設立から、20年以上に渡りSEOサービスを展開。支援会社は延べ2,000社を超える。SEO/CRO(コンバージョン最適化)を強みとするWebコンサルティング会社。日本初のSEO情報サイトであるSEO Japanを通じて、日本におけるSEOの普及に大きく貢献。

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