低品質コンテンツは、簡単にいうと独自性がなく、内容の薄いページのことです。 SEO対策をおこなっているのに思うような結果が得られていない場合は、低品質コンテンツが影響しているかもしれません。Googleは公式で低品質コンテンツの基準を発表しており、当てはまる場合はサイトのSEO評価が悪くなる恐れがあります。
本記事では、低品質コンテンツの基礎知識やSEOへの影響、検索エンジンによる判断基準、見分け方、対処法などを紹介します。
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目次
低品質コンテンツとはユーザーにとって価値のある情報がなく、内容が薄いページを指します。検索結果の上位に表示させる必要がないほど、ページ内コンテンツの品質が低いことを意味します。Webページが評価される部分は、タイトルや見出し、本文の内容などです。ユーザーニーズを満たしていなかったり、独自性が欠けていたりすると、低品質コンテンツになる可能性は高くなります。
低品質コンテンツは、SEOにおいてマイナス評価の対象であり、サイト全体の評価に悪影響を与える恐れがあります。低品質コンテンツが存在するからといって、今すぐにサイト全体の評価が下がるわけではありません。ただし、気付かない間に低品質コンテンツが多くなれば、サイト全体の評価は低くなっていくでしょう。
自社サイトに悪影響の要因を作らないためにも、検索エンジンが低品質コンテンツと判断する5つの基準を把握しておきましょう。ここでは、「Googleウェブ検索のスパムに関するポリシー」をもとに、低品質コンテンツの基準を紹介します。
プログラムで自動生成されて、独自性や付加価値がないコンテンツは、低品質コンテンツの対象です。具体的には、下記に当てはまるページが挙げられます。
最近はAIを使うと簡単に文章を作成できますが、Webで公開するときは人によるチェックや編集をして、独自性や専門性を加えることが大切です。
他サイトから無断で複製したコンテンツは、いくら良いコンテンツであってもGoogle品質評価ガイドライン違反の対象です。具体的には、下記のようなページが挙げられます。
場合によっては、著作権侵害にあたる恐れもあります。それだけでなく、コンテンツをコピーして他サイトの運営者から法的削除リクエストが相次いだ場合は、検索順位にも悪影響があるでしょう。他のコンテンツを紹介したいときは、必ず引用元を記載したうえで、独自性や価値を付け加えることが重要です。
また、同じサイト内のコンテンツであっても内容がほぼ同じ重複コンテンツがあった場合も、検索エンジンから低品質コンテンツだと判断されます。
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検索結果で上位表示するために、不自然にキーワードを乱用すると低品質コンテンツとみなされます。具体的には、下記のようなページが当てはまります。
特定のキーワードを狙って上位表示させたい場合は、自然な形でキーワードを入れることが大切です。
商品説明やレビューを元のページからコピーして独自性のないアフィリエイトページは、低品質コンテンツの対象です。ただし、アフィリエイトページだからといって、すべてのページが低品質コンテンツになるわけではありません。具体的には、下記のようなページが当てはまります。
アフィリエイトページを作成するときは、独自の商品レビューや商品比較などを記載して、独自性を出すことが大事です。
誘導ページは、特定の類似キーワードで検索上位に表示させるために作られたページです。ユーザーにとってはあまり価値がなく、低品質コンテンツの対象になります。具体的には下記のようなサイトが誘導ページです。
たとえば「新宿」「渋谷」「池袋」と複数のキーワードで、URLと内容が微妙に異なるページを作り、各ページから1つのページに誘導する形にしているとします。この場合、誘導するためのページは、Googleからマイナス評価を受ける可能性が高いです。
低品質コンテンツの見分け方は、主に3つです。Google Search Console(サーチコンソール)やGoogleアナリティクスなどのツールを使用すると、所有サイトの低品質コンテンツを見分けられます。
Googleサーチコンソールでインデックス登録をしても「URLがGoogleに登録されていません」と表示される場合は、低品質コンテンツと判断されている可能性があります。インデックス登録されていない理由は「ページのインデックス登録」の欄に記載されています。とくに「クロール済み – インデックス未登録」と検出されたページは、低品質コンテンツの可能性が高いです。理由は、Googleがクロールしたにもかかわらず、インデックス登録されていないからです。低品質コンテンツかどうか気になる際は、GoogleサーチコンソールでURL検査して、インデックス登録されない原因を見直しましょう。
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コンテンツを公開して半年〜1年以上経っても検索順位や表示回数、クリック率が低い場合は、低品質コンテンツと判断されている可能性があります。また、一定期間経って検索順位が安定しているものの40位以下と低い場合は、何かしらの問題があると考えたほうが良いでしょう。検索順位や表示回数、クリック率はGoogleサーチコンソールの「検索パフォーマンス」で確認できます。ただし、一定期間経っても検索順位が安定しておらず、じわじわと上昇傾向にある場合は、すぐに低品質コンテンツと判断せずに様子見したほうが無難です。
Googleアナリティクスのデータを確認して、以下に当てはまる場合は低品質コンテンツと判断されている可能性があります。
上記に当てはまるページは、文字数が少なくて評価されていなかったり、検索意図からズレていたり、低評価になっている可能性が高いです。ただし、上記に当てはまっていたとしても、お問い合わせページやお客様の声などユーザーにとって必要なページは、低品質コンテンツにはなりません。なお、GoogleアナリティクスGA4には、直帰率の指標がありません。直帰率を確認するには、離脱数とセッション数を使って計算する必要があります。
低品質コンテンツが多いままにしていると、サイト全体の評価に影響するため、対策しなければいけません。きちんと対処すれば、今よりも評価が高くなり、SEOの効果も期待できます。
低品質コンテンツの対処法として最も推奨するのは、リライトです。リライトとは中身の薄い記事をユーザーにとって有益な内容に変えたり、独自性や専門性を加えたりすることです。他社サイトにはない価値を提供できると、コンテンツの品質は高くなります。また、ページに掲載している情報が古くなっている場合も、リライトして最新情報に更新するのを忘れてはいけません。
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低品質コンテンツがあるものの、理由があってページは削除したくない場合は、noindexタグを設定すると対処できます。
noindexタグは、ページはアクセスできる状態に保ちながら、検索結果に表示させないようにする方法です。Googleがクロールしているので、ページの存在は認識されています。しかし、検索結果や評価に影響されないため、サイト全体のSEO効果に悪影響を与えることもありません。
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リライトするのが難しく、noindexにすべき事情がない場合は、ページを削除するのも対処法の1つです。たとえば、低品質コンテンツの数が多すぎて、一つひとつ対処するのが現実的ではない場合は、削除したほうが良いケースもあります。ただし、ページを削除しても、サイト全体の検索順位が下がる可能性は捨てきれません。SEOツールで流入キーワードやアクセス数などのデータを確認したうえで、削除するかどうかを判断しましょう。
低品質コンテンツだからといって、ただちにペナルティの対象になるわけではありません。ただし、低品質コンテンツの一部は、Google品質評価ガイドラインの違反行為にもなるため、ペナルティを受ける可能性はあります。ペナルティを受けると、検索結果やインデックスから削除されるため、自社の集客や売上に大きく影響してくるでしょう。低品質コンテンツがある場合は、サイト全体に悪影響を及ぼす前に対処することが大切です。
低品質コンテンツがあったからといって、今すぐにSEOに影響するわけではありませんが、サイト内に数が多くなるとSEOに悪影響を及ぼす恐れがあります。自社サイト内に低品質コンテンツの基準に当てはまるものがあった場合は、悪影響が出る前になるべく早く対処したほうが良いでしょう。低品質コンテンツの対処法にはリライトやnoindexタグ、削除などがあります。どのように改善したら良いか悩んだときは、お気軽に弊社にご相談ください。貴社コンテンツの分析し、最適な改善方法をご提案いたします。
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